先日の「逢瀬の目標と売上規模」ではやや悲観的とも取られかねない記事をアップしてしまいましたが、明るいお知らせがあります。

現時点でのIntegrated 250のDAC部クオリティですが、当初のハイエンドDACで到達するはずだった目標をこの製品で既に達成しました。次期製品の音質は素晴らしい仕上がりになりそうです。

以前に進捗をご報告した時点から何度か設計をやり直しているのですが、一部まだ改善の余地があったところに気づきましたので対策を反映した所、音質面でさらなる飛躍があり一気に目標達成となりました。

比較すると某DACは下記のリストに書いた部分で後退があります。なのでIntegrated 250の段階でDAC部は相当ハイレベルな仕上がりになっていると思っていただいて良いです。もちろん中身のコストアップはしていませんので最終価格はミドル価格のままです。

現時点でのIntegrated 250のDACの音の傾向は次のとおりです。

  • 左右に広がる音がとても際立つようになりました。もちろん中央が薄くなるわけではなく中央の存在感はそのままに左右の音が際立って明瞭に聞こえます。
  • 中音域の透明感がかつて聞いたことのない領域に到達しています。この中域がクリアになったことで高音域と低音域が以前よりも力強い存在感を感じるようになりました。
  • 演奏のディテールが非常によく分かります。弦の個別パートの動き、ボーカルのハモリの音程、リバーブとディレイの減衰パラメータなど、音源を構成する詳細な要素が注意を傾けなくとも自然に耳に入ってきます。

これを聞くとまるで耳が良くなったように感じます。正直Integrated 250の価格帯に求められるクオリティではないと思います。是非価格にとらわれず本機を評価していただければと思います。今までの逢瀬の方向性に前向きな印象を持つ方であれば正常かつ大幅な進化であると感じられるはずです。正直なところ前作のAK4495S-DAC最終版からもかなりの飛躍があります。

Integrated 250の仕様おさらい

この製品は設計的にはプリメインというジャンルになるのかもしれませんが、内容的にはプリアンプは入っておらず、ヘッドフォンアンプ付DACと単体パワーアンプを一台のケースに入れたような設計です。

デフォルト設定ではDACにデジタルボリュームがありますのでデジタルソースメインならこれ一台でシステムを完結できます。スピーカでもヘッドフォンでもこれ一台で対応できます。もちろん単体DACとして外部プリアンプまたはパワーアンプと直接接続しても使えますし、単体のNcoreステレオパワーアンプとしても使えます。

注意すべきなのは、本機はプリメインアンプではないため既存プリメインアンプとは決定的に違う部分があることです。たとえばアナログボリュームを搭載していないため、ボリュームが前提となるアナログソースを直接繋ぐことが出来なくなりました。フォノも搭載は無しです。そのためアナログソースと組み合わせて使う場合には間にボリューム調整のためにプリアンプ的な機器が必要になります。

ですから本機をプリメインアンプと呼ぶことは厳密には間違っています。プリメインと呼ぶことは上記のような仕様面の勘違いが発生する可能性がありますので、ぜひともご注意お願い致します。

またヘッドフォンアンプの機能についても言及しないといけないですが、本機をヘッドフォンアンプ単体としては使うことは出来ません。これもアナログボリュームが非搭載なことが理由です。内蔵ヘッドフォンアンプはDACの出力に直接つながっていますのでパワーアンプダイレクト時には無効になります。

以上のように本機はデジタル機器を切り替えて使う場合にはその能力を最大限発揮しますが、プリメインアンプではありませんのでアナログ機器を繋ぐ場合には外部にアナログプリが必要となります。この点ご注意お願い致します。

やや従来の常識から外れた製品ですので、製品のリリースが近づいてきましたらまた詳細な資料を用意いたします。

前作のIntegrated 180で反省すべき点として中途半端なアナログ入力機能を入れてしまったことで製品を正しく評価していただけなかったということがありました。アナログ入力の実用上の便利さには評価をいただいていたのですが今作では音質優先のため非搭載としました。

ハイエンドDACの展望について

予定通りこれに飽き足らず今後Integrated 250を圧倒するようなハイエンドDACの開発は引き続き行います。秋のヘッドフォン祭に間に合うかわかりませんが初期試作品はなんとか間に合わせたいです。とはいえIntegrated 250を超えるためには今後あらゆる手段を使っていかなければならないと思っています。Integrated 250がとても良くなった代わりにハイエンドDACは最終価格が見えなくなりました。一体どれくらいのことをしたらこれを圧倒的に超えられるのか未知数です。

もちろんコスト度外視なら設計上の勝算はあるのですが、生産コストは安く出来ないと予想していますので、大きな価格差ほどの魅力と実力差を打ち出せるかどうかが最大の懸念事項です。飛躍できるような圧倒的な音質の差別化をするところまで求めると、おそらく価格は大幅に上がってしまいます。

ちなみに今までの教訓として、常にこれがベストと思った製品を用意しても正式発売する頃には他社でそれを上回る製品が出てきて、逢瀬は後からそれに追いついていくということを繰り返していますので、今回もIntegrated 250はそのような展開になることを予想しています。なのでハイエンドDACはIntegrated 250を絶対的に上回れるような圧倒的余裕を作りたいと思っています。ですのでハイエンドは必然的にコスト度外視の製品となる可能性が高いです。

大変申し訳ありませんが、来年以降に発表する見込のハイエンドDACについては以前お話していた価格帯には収まらなくなってしまう可能性は考慮に入れておいて欲しいと思います。

またこのハイエンドDACはかねてからの発言通り最新ではないDACチップを採用します。Integrated 250は最新チップで最高音質を達成していますが、ハイエンドDACは最新最高のDACチップを否定します。それでIntegrated 250を是非余裕で打ち破りたいと思っています。現状ビジネスより音質を重視していると発言したからには音質だけは最高を求めていかなければなりません。ハイエンドDACはその象徴的な製品としたいと思います。