測定環境のアップデート(Integrated開発機の特性を測定)

以前の測定ではノイズフロアや歪率について正確かどうかはっきりしなかったので、測定環境をアップデートしました。とはいえ本格的な測定器は非常に高額なので、現実的な価格帯でありながら史上最高峰の測定特性と噂されるLynx Hiloを導入しました。

早速ですがWATERFALL Integratedの試作品で測定データをとってみましたのでアップします。測定機材のアップグレードによりノイズフロアが大幅に下がり、DACの真のS/Nがある程度見えてくるだけでも価値がありました。

J-testの結果です。ピークは-6dBに合わせてあります。特別目立つノイズもなく素直な応答ですのでジッターは殆ど無いと推測出来ます。特にノイズフロアが-150dBを下回っているのでS/Nは非常に良好と思われます(これでも既に測定器の限界です)。特にS/Nとジッターによる音質差は音の濁りや分離の悪さに直結しやすいため歪率よりも重要と感じています。

続いて歪率ですが、100Hz以降に乗っている微細なリップルノイズは接続ケーブル起因によるものであることがわかっています。もっとケーブル長を短くするかシールドを強化しなければ除去は困難ですが、現状では間に合わせのため申し訳ないですがこのようなところが限界です。(もちろん将来的に改善したいです)

また歪率そのものについては特別悪くはありませんが現代においてはこのレベルなら特別優れているというわけでは無いでしょう。それよりも個体差、ばらつき等が結構あるので安定した数字を達成するには部品の精度を更に上げるしかないでしょうか。しかも微妙な歪率の差による音質劣化はほとんど感じられないので、機材としてはこのあたりの数字を達成していれば特別問題はないと考えています。

19kHz+20kHz、IMD混変調歪です。

最後にこれは16bitと24bitの-90dBレベルの信号をそれぞれWATERFALL Integrated 内蔵DACにデジタル入力し、アナログの出力波形を観測したものです。上が24bit、下が16bitの1kサイン波形(-90dB)です。これも海外のオーディオサイトの測定でよく使用されているデータですので掲載してみました。

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