2021/10/13 サイズ表記の修正、サイズ参考写真をアップ
ステレオパワーアンプ / 廉価モデル
定価23万円+税(税込 253000円)
WATERFALL Power 500と同等の性能デザイン
WATERFALL Power 500で採用した内容と同等のnCore+独自前段回路を搭載しています。上記製品と同等のクオリティを大幅に廉価に実現するのが目標の製品となります。また同じnCoreでもIntegratedで採用されている電源一体型のMPモジュールとは別グレードです。WATERFALL Power 500はクラスDアンプですが現代でも未だ最高水準の性能を実現しています。素早い応答と分離の良さに加え、最高級アナログアンプのような滑らかさを両立している奇跡のパワーアンプといえます。
nCore搭載はもはや現代では珍しくない製品となりましたが、廉価版のMPモジュールは無難でおとなしい音の傾向もあります。そのかわりきつい音は出さず使いやすい音質です。ですがこの製品はその更に上のクオリティを実現する製品であり、位置づけとしては明らかに上のランクにあります。分離、透明感、駆動力。これらの要素はMPモジュールとは別格です。
ここで採用しているNC500は慎重な前段設計が求められることに注意が必要です。一般的に廉価なNC500搭載機種はこの前段の設計が弱いことが多く、やや神経質できつめの音質となりやすいです。この点でNC500搭載機はチューニングのために派手めな色付けや音作りに依存した傾向を示すことがあります。NC400や、MPモジュールのほうが無難な選択肢となることも少なくありません。
ですが逢瀬の設計はこの問題を既に解決しています。NC400比でもスムーズでうるさくない音質を実現しました。それはWATERFALL Power 500をお聞きいただいた方であれば事実なことは既にご存知だと思います。
また500Wx2のアンプ出力に対して1200Wの出力余裕を持つ電源ユニットを用意してあります。経験豊富なオーディオファンであれば電源の余裕の重要性はよくご存知だと思います。ハイエンドの厳しい要求に答えるためにWATERFALL Power 502Lは電源に対して十分な出力を確保しています。(但しWATERFALL Power 500比ではステレオ使用時の電源容量は半分になります)
主な特徴
- nCoreの不完全性を是正するオリジナル対策回路搭載
- 逢瀬オリジナル-300dB 抑圧電源回路+超ローノイズ&広帯域差動バッファ設計
- THD+Nは0.001%に達します。1kHzの測定ではなく20Hz<f<20kHz, 4Ωです
- 2Ωまでの負荷に対応。最大電流26A
- SN比はフルパワーで135dB、2.8Vrmsで110dBを確保
- 残留ノイズは9uV
- 出力抵抗は1.5ミリΩ、ダンピングファクターは5000以上になります
- サイズはIntegrated 250と同等です
参考例:Integrated 250と並べた写真
スペック一覧
定格出力:430W(4Ω)270W(8Ω)@100VAC 10sec
ゲイン:約26dB
雑音歪率:0.001%(20Hz~20kHz/4Ω)
周波数特性:DC~50kHz(-3dB)
S/N(IHF-A):135dB
出力インピーダンス:1.5mΩ(DC~16kHz)
AC入力電圧:100V/200V(スイッチで切り換え)
寸法:34x28x7(cm)
質量:4.4kg
nCore不完全性の解消
こちらは無対策のNC400での問題動作事例です。この画像ではNcoreの発振周波数が幅広くなってしまい、音声帯域内のノイズレベルも上昇してしまっています。音声出力にはっきりとノイズが乗っているのが見えます。実際にスピーカに耳を近づけるとサーというノイズが聞こえます。
しかし入力を外すとノイズは消えますから、これはNcoreの残留ノイズではありません!
こちらが当方の対策後のNC500です。無対策状態では上のNC400の図と全く同じ動作ですが、対策を追加するとこのようにキレイになります。こちらの図では発振周波数が安定しておりノイズレベルの上昇もありません。出力されているのはキャリア周波数のみであり、非常にきれいな状態です。こうなるとスピーカに耳を近づけてもノイズは聞こえません。
(接続機器によって問題の程度は変わりますが)これはncoreに潜在的な問題があることが重要な点です。外来ノイズは音声周波数帯域へ変換されてしまうのです。基本的に本家HypexのキットはNC400直結なので無対策ですし、他にも同様の対策をしているメーカーは海外の内部写真を見る限りはまだ無いと思います。普通にフィルタを入れる方法ですと音声帯域も遮断されてしまいますが、当方の対策では音声周波数帯域は20kHzまで維持されます。
この対策によって音質的にはよりナチュラルで滑らかな高音が得られ、中域の透明感が大きく上昇します。低域の質感はNC400とさほど変化がありませんが、電源回路も当方のオリジナルになりましたので全体的な質感も含めて逢瀬の理想とする音質に近づけられた印象です。
プリアンプの出力インピーダンスは最大600Ω以下である必要があります。これを大幅に超えるパッシブプリなどを接続すると高域が想定以上に減衰し音声帯域まで影響が出てしまいます。お使いのプリアンプまたはDACの出力インピーダンスが低い場合は問題ありません。たとえば逢瀬のAK4499、AK4495、Integratedシリーズとの組み合わせの場合には問題ありません。現代の大半の製品との組み合わせなら問題はないと思います。パッシブプリや真空管プリを使われている場合は要確認です。
その他の特性
入出力仕様
- AC100V/200V切り替え式 (115V、230V対応)
- XLRバランス入力 … 2系統
- スピーカターミナル出力 … 2系統
※RCA入力は有りません。性能確保のためです。必要に応じ別売りケーブルをご利用ください。
付属品
- 製品マニュアルページへの案内用紙、兼保証書
- 電源ケーブル(一般グレード)
付属ケーブルは電源ケーブルのみです。RCA出力との接続は変換ケーブルが必要となります。RCAからの接続にはXLRコールド側をRCA側GNDに接続する結線のケーブルが必要です。>ショップに変換ケーブルの取り扱いがあります