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ハイエンドパワーアンプの方針

廉価版パワーアンプはまだ開発中ですが従来の経験上WF-P500にだいぶ近い音になると思われます。そのため今後ハイエンドパワーアンプに求められる基準は大幅に上がりました。しかし先日の遠征により多くの経験を得ることが出来まして、今後のハイエンドパワーアンプの開発方針は概ね定まりました。

それはやはり極限のパワーが前提です。今回実験として作成したSMPS3000+NC1200アンプの検証でその重要性に気づくことが出来ました。この組み合わせの出す音はP500とは少し違う方向の優位性があります。それは絶大な駆動力による低音の安定感、瞬発力、下支えの確かさ、余裕です。WF-I250とWF-P500を比較した方は描写力の違いもありますが、その駆動力の違いを感じられたと思います。低音が引き締まり、最低音が伸び、より存在感のある、前後感のある描写が得られたはずです。ちょうどその路線です。

もちろんNC1200は標準モジュールなので高域はやや荒れてしまう部分があるのですが、そういう細かい部分ではなくパッと音が出たときの強い印象こそ重要なハイエンドオーディオの喜びです。そのような低音の追求はやはりハイエンドの王道ではないでしょうか。そのためにはこのような途方も無いスペックが要求されてきます。そしてその道にはおそらく終わりはありません。

不思議なことにSMPS3000のような100Vではフルスペック出せない電源容量であっても違いがあります。200Vなら当然もっと違いがありますが、100VであってもWF-P500とは違いがありました。もちろん繊細な描写力はまだP500のほうが良いです。

今後ハイエンドパワーアンプの開発においては高域の描写力の改善などの基本性能は対策を考えます。しかし最終的な目標は強力な電源容量の確保、最大出力の確保、これが絶対条件です。しかしそのための犠牲は最小限に、SNや基本特性はP500のクオリティを死守することを目標にします。ハイエンドの構想はいくつかありましたが、今後緻密な描写力を更に磨く方向性(1ET400Aのような方向)より瞬発力と駆動力を圧倒的に高めていくことが今後ハイエンドモデルとしてより重要な要素だと理解しました。THD性能は現状で十分です。

現在設計については構想中ですが、SMPS3000+NC1200のような簡単にどこのメーカーでもできるような組み合わせではなく、オリジナルの発想で従来の既成製品の枠組みを超えていきたいと考えています。廉価版パワーアンプの開発より優先順位は下がりますが、合間に実験検証を進めていく予定です。開発途中で困難な壁があるかもしれませんが、技術的にこの壁を超えていければと思います。(現時点では構想が100%実現可能かは不明です)

色々書きましたが、従来の開発工程のロードマップに変更はありません。廉価版パワーアンプ、ヘッドフォンアダプタ、デジリコ、これらが優先です。

AK4499特注DACのモノモードLR間タイミング誤差について

本件についてSNSで問題について取り上げられましたので、こちらに公式としての情報を一旦まとめさせていだたきます。個人的な印象やただの憶測に基づく発言も散見されますが、必ずこの一次ソースを先にご一読いただき、その上で冷静なご判断をしていただければと思います。

現象の詳細

この現象の内容はLR間のチャンネルタイミングが最新ファームでの平均0~2usほど発音タイミングがずれるという内容です。またこの現象はサミングモノ仕様でのみ発生します。ステレオ、マルチでは発生しません。ズレの幅は起動ごと、入力切替ごとに上記範囲で変化します。

この誤差による影響がどの程度のものかについては下記、「問題の深刻さの客観的情報」にて記載します。基本的には仕様範囲内であり、特別な音質的メリットを選択した結果の副作用です。

問題の解決方法

以下の3パターンの解決方法があります。このうち1と2の方法については、問題提起直後にユーザーフォーラムで回答済みです。

方法1 DAC基板を1または2枚構成としてステレオモードにする

メリット:お客様自身で即問題の解決が可能

デメリット:DAC基板を取り外す必要がある、DAC基板4枚全数が機能しなくなる

方法2 DAC基板を4枚ステレオモードで動作させる(希望があれば詳細資料作成します)

メリット:フルサミング仕様のまま解決が可能

デメリット:サミング配線が複雑のため自作スキル必須、専用ファームが必要なこと

方法3 ES9038pro基板と交換する

メリット:フルサミング仕様のまま解決が可能

デメリット:ファームアップデートと基板交換が必要、音質が変わる、対応までに時間がかかる

以上です。

最も簡単な対策方法はステレオモードで使用していただくことです。タイミング誤差が致命的と思われる方はステレオモードに変更していただくのが今すぐできる解決方法です。ただしこの場合同時使用できるDAC基板は現行ファームでは2枚までという制約が発生します。

残念ながらモノモードでの動作では基板単位でのLRCKクロックタイミングに誤差がある以上100%完璧な補正は不可能というのが現在の回答です。現在のファームでは既にファームレベルで対応可能な限界まで縮めていますので、これ以上はハード的な対策が必要です。

方法3が根本的かつ最終的な解決になると現在のところ予想しています。ES9038Pro基板での最終動作確認は後ほどここに追記しますが今の時点では解決可能と予想します。誤差があるとしてもES9038Proは100Mhzでの動作になりますのでタイミング誤差の最悪値が現在の1/4以下になります。ずれるとしてももはやnsオーダーです。ですので4枚サミング仕様でタイミング誤差問題を解決を望まれる方にはES9038pro基板への交換で対応したいと思います。(AK4499はAKMの事故で今後入手が困難な状況となりましたためAK4499での補償は不可能です。)

これはタイミング誤差がどうしても許容できない方向けへの対応となります。

対応は無償(送料のみ負担いただく形)で行いますが無償対応はAK4499基板との交換が条件になります。AK4499基板と両方の基板保持を希望される方はES9038Pro基板は購入頂く必要があります。今後ES9038Pro基板の生産数を決めるために希望者の募集を行います。

希望者が一定数以上に達した場合はES9038Pro基板の生産を行います。この記事のコメント欄に「交換希望」または「購入希望」と書いてください。その数量をみて生産数を判断します。10枚以内だった場合は生産しません。購入の場合の金額は数量で金額可変しますがES9038Pro基板をフル実装の場合でも10万円以内に抑える予定です。ES9038の音質については後日追記します。

追記:ES9038Proの音質です。AK4499と比べて基礎クオリティに優位性はないと感じます。低音の伸びや音の余裕、生音の滑らかさなどはやや減退、その代わりにさわやかでクリア「感」という傾向です。打ち込みや人工的な音色が主体の現代的楽曲にはES9038Proが、生楽器主体の音楽にはAK4499が向いていると感じました。とても極端な例えをするならば、点描やデザイン画調のES9038Pro、油絵調のAK4499という感じです。奥行きの階調表現や緻密さや低域レンジはAK4499が優れていて、ES9038Proは軽やかな音の立ち上がり、前に出る音が中心で背景音は薄め、これが要因でクリアでさっぱりと感じられます。特性面ではSNが若干減退しTHDが改善していますが総合特性で大幅な優劣はありません。

問題の原因

DAC4枚のクロック周波数がバラバラなことが直接の原因です。約400kHzの4種類のマスタークロックを基準としてDACは動作していますので、アナログ信号を生成するタイミングがDAC基板相互で微妙にずれています。そのため現状の4枚モノモードで完全にタイミングを合わせることは難しい設計です。

今回クロック周波数を分割した意図は位相雑音の抑圧が目的です。このような複雑なことをせず単一クロックから供給すればタイミングも周波数特性もズレることはありませんでした。それでもこの特殊かつ困難な方法を選んだのはクロックの位相雑音の従来の限界を越えるためです。基準クロックをパラレルにするという発想は知る限り前例がない手法です。もちろんクロック自体をパラレルにすることは出来ません。

しかしDAC出力はローノイズなアナログ信号ですからパラレルにすることが出来ます。単体DACチップの動作はマスタークロック基準で動作しますから出力信号にはかならずクロックの固定周波数由来の雑音成分が残ります。AK4499では実際にアイドルトーンを観測できます。これを固定マスタークロックではなく複数クロック由来に変えれば、アイドルトーンもΔΣ変調ノイズも無相関ノイズとなります。

実はパラレル化によって改善するのは無相関ノイズのみですから、単一固定クロックで複数DACチップを駆動してもクロック由来の成分は抑圧されません。しかし別クロック由来のノイズであればパラレルによってクロック由来のノイズを打ち消すことが出来ます

これが本機の狙いです。このような設計にしなければ実現できない領域があったわけですが、上記の副作用が発生しました。この優位性を無視してそれに伴う問題のみをクローズアップすることは平等な理解ではありません。微小タイミング誤差よりも音質的なメリットがある、それが多くのお客様の利益だと判断して設計しています。実際に寄せられたデータからも本機の音質的評価についてはこの問題はないと判断しています。

このあと後述しますが微小タイミング誤差はほとんどすべてのお客様にとって実質的な不利益にはなりません。

問題の深刻さの客観的情報

2usの誤差をスピーカシステムで認知できる可能性はかなり低いです。理由はオーディオシステムに伴う様々なボトルネックがあるためです。

2usは500kHzの波長に相当し、音速の距離だと680um、約0.7mmのズレです。スピーカのセッティングで左右0.7mm以内の精度に設置するだけでも難しいですが、それ以上に難しいのは左右の耳の位置を毎回0.7mm以内の精度に合わせて聴くことが同時に要求されます。もちろんスピーカ本体のキャビネット精度、ユニットの加工精度、取り付け精度についても同様です。スピーカシステム全体でその誤差が0.7mm以内に収まっている必要があります。

ヘッドフォンの場合でもLR装着位置のズレがあります。毎回左右0.7mm以内の精度でヘッドフォンを装着しているかどうかと同じ差になります。側圧とパッドの硬さ、頭の形状でも誤差は起きます。イヤホンの場合でもどれくらい奥まで差し込んでいるか、鼓膜の左右位置の差、耳道の長さ、いろいろな要因があります。

以上から2usの違いというのは相当厳しい数値であるということは上記で感覚的にご理解いただければ幸いです。

参考までにもう一つの客観的事例として、現代のスピーカ設計ではインパルス応答の等位相特性も否定的な流れが主流です。インパルス応答はmsオーダーの特性ですがそれすらも認知の限界外にあると捉えられているのが事実です。もちろん現代でも等位相を重視する流派もありますが多数派ではありません。その理由として人間が位相特性に鈍感であるという結果があるからです。

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実際に音が正確という評価で売れているハイエンドスピーカが上記のように等位相設計でない(中域と高域ユニットの2つの振幅ピークが数百usのズレを伴う)ことからもそれは一定の説得力があります。等位相は確かに満たしているに越したことはないのですが、それ以上に重要な他の要素がスピーカの評価につながっていると考えるほうが自然です。本機の設計思想もこれと同様です。usオーダーのタイミングの厳密さよりも他に重視したパラメータがあるということです。

以上の理由により2usのタイミング誤差が即製品価値を毀損するような内容ではないと認識をしています。特に通常のリスニング用途であればです。

新しいパワーアンプとその他の開発状況について

AK4499のプロジェクトはまだ第2ロットを控え完全に完了したわけではありませんが、サポート含め一旦落ち着きを見せている状況となりましたので、最近はパワーアンプの開発を進めております。

以下の内容を並行で進めていますのでご報告です。

1.廉価パワーアンプの内容

デザインはInterated 180からの文法を継承しています。文字入れのみ正面が中央寄せではなく左寄せになっているが異なる点です。とはいえ基本コンセプトは変えていないので印象も大幅には変わっていないかと思います。表示型番は仮ですがこのままになる可能性もあります。製品仕様としてはHypex NC500を2つ搭載したステレオパワーアンプとなります。XLR入力のみとなりますが変換ケーブルを用意しますのでRCAからの接続が必要な方は付属の専用変換ケーブルで接続していただくことになります。

1ET400Aに先駆けて採用された、P500と同様の独自対策回路を含めた入力段構成となり、内容としてはほとんどP500と同じです。異なるのは2つのアンプモジュールに割り当てられた電源基板が2400Wから1200Wと半減することです。ですが理論上はNC500を2つ駆動するのに十分な電源容量は確保しています。

実はP500では出力に要改善点(聴感の力感が落ちてしまう設計上の問題)がありましたが、今回の作品ではその課題をはじめからクリアした設計としました。なので最終的な出音ではP500比で劣らないかもしれません。これは実際にテストをしてみないとなんとも言えません。結果がわかりましたら報告をします。

価格は税込みで20万円前後を目指しています。昨今はヨーロッパから廉価なNcore搭載パワーアンプを輸入できるようになりましたので、国内でも同等の選択肢を確保することが目標です。そのためケースはAK4499特注DAC同様の廉価仕様となりますが、この部分はコストダウンをしないと勝負ができないのでご了承ください。国内で求められる品質をあらゆる側面で満たそうとすると価格はどうしても上がりますが、落とせるところは落として誰でも手にすることが出来る価格に設定したいと思います。

競合となるヨーロッパ製のものは他社製のディスクリートオペアンプやディスクリート電源回路を自由に選べるタイプが中心ですが、当方はそのようなオプションを用意することは行いません。あくまでベストな設計を提供することにこだわります。当然ながらこちらで採用している構成は厳密に音質設計を進めていますので決して彼らの最高のオプションに劣るものではないです。

(上は参考画像。NC500にはこのような外部基板が必要、公式であるHypex社製は無難な設計)

彼らの設計の大半について開発者目線ではっきり言ってしまえば技術力がないです。アンプと電源、オプション基板を全部買ってきて組み立てているだけ、だからまともな設計力があるメーカーは殆どないと考えています。D級アンプ基板を自力で設計するノウハウは無いでしょう。それは彼らが自前で作成したオプション基板のパターンを見れば明らかです。

NC500はD級アンプに求められる特性を理解していないとなかなか良い音が出せません。1ET400AはNC500と比べるとモジュールが優秀で外部基板の設計難易度が下がっています。NC500に比べて1ET400Aが圧倒的に良いという評判が生じた本当の理由は、単に彼らのNC500が悪すぎただけかもしれません。NC500を適当に組み立てると高域がきつい、神経質で荒い音になります。これを味付けでごまかしていくとせっかくのNcoreの優位性は皆無です。海外製のNC500を購入した方が従来の色付け系のアンプと同じ印象を感じたのはこれが理由だと思われます。

当方の検証ではNC500と1ET400Aの違いは事前の評判ほどの差異はありませんでしたから、廉価パワーアンプではNC500で十分だと判断しています。1ET400Aを搭載すると+5万円以上の定価になることは避けられませんのでこの価格帯では死活問題になる価格差です。この価格帯の使命は出来るだけ低価格で十分な音質を提供するバランス感覚です。最高のものを提供するためには完全に価格帯を分け、別のモデルを用意するべきでしょう。

すでに内部基板の設計、ケースの設計は完了しています。試作品やパーツ類はすでに発注済みなので到着次第組み立て、動作検証、修正、量産、と進めていきます。廉価パワーアンプはできるだけ早めにリリースしたいところです。

2.NC1200モジュールの検証

メールでご連絡を頂いたのですが、NC1200の音が良いという感想をいただきました。そこでNC1200についても同時に実験を行います。以前のロードマップでは1ET400Aを複数使用したハイエンドパワーアンプを用意するという内容でしたが、NC1200についても検証を行い独自の優位性があった場合にはこれも何らかの形で提案ができる選択肢を用意してみたいと思います。パワーと駆動力を追求するため3000Wの電源で駆動します。実験結果がわかりましたら報告します。これによってハイエンドパワーアンプの内容に影響を与える可能性もあります。

パワーアンプについては以上です。

3.ヘッドフォンアダプタ

設計はほとんど完了していますので廉価パワーアンプの量産と同時に量産します。アクリルとスペーサで各自が組み立てる簡易キットという形態を予定しています。Integrated 250と組み合わせれば1台でヘッドフォンアンプとして使える想定ですが、他のパワーアンプでも使えると思います。注意点はBTLパワーアンプをアンバランス接続しないことです。これをすると-側がショートになります。基板上には過電流保護を入れますがパワーアンプ側の定格が保護電流より小さい場合は故障の原因になるかもしれません。

大した内容ではないので価格は1-2万円程度を目標にしています。価格のほとんどはサポート、保証料、維持費になる予定です。これらが一切不要なら多分数千円で売っても良い内容でしょう。あまりに安くして大量に売れるとサポートが不可能になるので一人の会社としてはなかなか難しいのが現状です。ですが会社を長く続けることが一番大事なので経営的な無理は絶対にしません。

製品ラインナップが増えてきて安定した売上をバックにサポートや維持費を今よりも楽にまかなえるようになれば価格ももっと下げられると思います。値上げばかりの高級オーディオ界ですが、そればっかりだと業界の裾野は全部中華にやられてしまうかもしれませんので、目が黒いうちは負けないように頑張っていきたいところです。

#最近は国産メーカー大手は競争力がある製品を内容の割に低価格で出して頑張ってると思います。こちらも彼らの直接の競合となるような製品は避けて頑張っていきたいです

4.AK4499特注DAC用の追加オプション

これもパワーアンプとは関係がないのですがES9038proを載せた差し替え用ボードを試作してみようと思います。現状のAK4499基板と交換可能です。

AK4499特注DACはロームのDACも発売されたら差し替えで載せられるように実験してみようという構想がありますので、せっかくなら現行ハイエンドのDACチップをすべて網羅できるような準備をしてみます。ESSに独自の優位性があるというお話を見たので試してみます。ただ販売を行うかどうかは未定です。とりあえず実験を行って何らかの優位性を感じたら検討します。その結果はすべて報告します。伝聞したESSの優位性がただの伝説に過ぎない場合は基板販売は行いません。音的に採用する意味がなければ販売する意義はありません。

ちなみにファームウェアをアップデートすれば、AKM、ESS、ROHMすべてのDACチップは基板差し替え後に自動認識で対応することは理論上可能です。以前に4社のDACチップを基板差し替え時に自動認識するプラットフォームを開発したことがあるので多分出来ます。

5.10万円以内の尖ったAK4499採用DAC兼HPA

追記:この製品はWATERFALLシリーズには含みません。特性重視ではない色付けも否定しないモデルで、Integrated 250やAK4499特注DACとは全く別の音質設計製品です。

ロードマップにないプロジェクトなのですが現在構想中です。

実はAK4499プロジェクトで問題になったIC仕入れ関係の終着点としてAK4499チップをかなり大量に在庫することになりそうなので、AK4499を使った別のプロジェクトを考えています。価格目標は10万円以内で某DAC(中華ではない)の対抗という位置づけです。すでにハイエンド的アプローチは特注DACでやりきりましたので、廉価方向で全く別の尖った製品をつくってみようという試みです。

音的にもハイエンド方向じゃなくてちょっと違う方向で尖ってみたいところです。特注DACと同じ方向性にはしません。現状の低価格帯のDACに一石を投じる方向性で尖りたいです。DACというよりはヘッドフォンアンプとしての何らかの特徴を売りにします。現時点の構想だと主軸がヘッドフォンアンプ、おまけとしてAK4499も乗る的な方向性です。

ただ従来ロードマップを優先しますのでこれは片手間のプロジェクトになる予定です。

AK4499、DACチップ納入遅れの恐れあり

2020/05/14 当初の投稿

まだ確定ではありませんが、タイトルのとおりです。おまたせしている中で予定通りとならず大変申し訳ありません。

当初発注から16週間と聞いており、そのつもりで多少余裕を見て予定の見積もりをしていましたが実際にはもっとかかるようです。まだ正確な日時ははっきりしていませんが正確な日付が分かり次第こちらの記事に追記いたします。今の所遅れがコロナの影響かどうかは不明です。本当ならばキットの方だけでも先に納入を行いたいところではありますが、AK4499が主役ですのでこれが入ってこないことにはどうにもなりません。なのでキットの方含めても6月の出荷開始は難しそうな状況になってしまいました。すみません。

2020/05/18

緊急連絡:AK4499の納期が大変なことになるかもしれません。詳しくは追ってご連絡をします。良い方法を模索中です。

2020/05/23

あちこち駆けずり回った結果AK4499のIC確保はなんとかなりそうな見込みです。ただし予定は一旦見直しになります。国内代理店との交渉もありますので確定はしておりませんが、全員への最終納品は9月中旬を超えないように調達、調整を進めています。各所の連絡が滞りがちですが落ち着いたら再開します。

2020/06/13

本日時点の状況をまとめます。

先週の段階で海外ルートの在庫は納期、数量、真贋ともに問題ありませんでした。しかし国内ルートは納期数量ともにいまだに不透明な状態が続いています。当社としては海外ルートに即時切り替えたかったのですが、国内代理店が当社からのキャンセルを認めないため動けずストップしていました。

しかしこれ以上待つと海外ルートの在庫確保のための時間を含め、最終納期に大幅な悪影響が出る恐れがあったため、国内代理店に改めてキャンセルの意思を強く伝え、今週から海外ルートで在庫確保のために動いています。正直会社間トラブルに発展する可能性はありますが、多少のトラブルよりも確実な納期を最優先せざるを得ない極めて重要な事情があるためです。このあたりの事情についてはプロジェクト完了後に記事としてまとめます。

参考までにMouserでは同じタイミングで在庫のないクロックオシレータを発注していたのですが、同様に2ヶ月納期遅れの連絡があり、全数キャンセルの連絡をしたら即時認められ返金されました。MouserやDigikeyを使うことはこのような事態のリスク回避にも有効ということはよくわかりました。交渉にかかる時間と労力、キャンセル受け入れ体制の充実、すでに国内外の対応の差は明らかです。多少の価格差であれば上記サイトから購入したほうがよほど安全です。

今回のプロジェクトはコロナウィルスの影響含めて想定外の事態が多数発生しており、困難な状況が続いていますが、引き続きお約束を守れるようにいたします。

2020/06/23

PCB業者からの報告です。全部の基板は出荷前に動作確認を行う流れとなりました。今の時点では7月下旬発送予定なので、基板が8月上旬到着、それから組み立て出荷という流れになりました。8月中には出荷ができる見込みです。遅れましたがよろしくお願いいたします。また状況に変化がありましたらこちらでご報告します。

  • A1350338 実装完了 - テスト待ち
  • A1350385 AK4499待ち – 630個到着済み 残り20個は調達中
  • A1345897 実装完了 - テストスケジュール決まり

もう一つ、明日正式に住所移転予定です。6/25以降は守谷市の機能は停止となりますので、ご注意をお願いいたします。

2020/06/28

住所移転しました。まだ在庫、仕事場の整理が終わっておりませんが、7月上旬には通常対応ができるように準備中です。電源ケーブルなどの即納品の発送も遅れますので、すみませんがよろしくご了承お願いいたします。

2020/07/14

概ね通常稼働に復帰しました。量産の準備も今の所順調です。PCBは実装が完了し、テスト進捗が50%を超えました。アルミケースは工場に到着し始めています。量産の打ち合わせ、段取り、詳細の確認などを工場と現在リアルタイムで進めている途中です。

2020/07/30

基板業者より動作テストをパスした基板一式が発送されました。今回動作不良10%分を見越して170セット作成していますが、現状で動作をパスしたのは132セットでした。残りは修正作業中です。

基板が到着したらDAC基板のみ等の少量購入された方へ先に基板のみこちらから直接発送をします。この場合梱包は専用箱ではなく簡易梱包になりますのでご注意願います。それ以外のケース込みフルセットを購入いただいた方は工場で準備ができ次第発送予定です。ただし工場の予定的にお盆前かお盆明けかはまだ決まっていませんので8月上旬にお届けができるかは未定です。なおキットと完成品はどちらも同時期に工場から発送です。概ねお支払いを頂いた順番になります。今回不足分はあとから発送対応となりますのでご了承のほどよろしくお願いいたします。

正式梱包は専用ダンボールになります。以下のようなデザインが箱に記されます。手袋は完成品には付属します。キットの方は別途ご用意ください。電源ケーブルとリモコンはどちらにも付属しないのでご注意ください。

 

2020/08/04

本日基板のみご注文の方へ発送処理を行いました。システムから自動でメールが行っているはずです。

また以前コメント欄に頂いていたキャンセル待ち希望者のうち2人がメールに応答がないため、今日付で予約を無効にさせていただきました(コメントに直接追記してあります)。再度申請いただいても現在キャンセル待ちを頂いている方の末尾からの順番待ちとなります。すみませんがご了承をお願いいたします。

なお現在仮予約済み、正式注文お支払い待ちは3名です。念の為以下の情報を記載しておきます。

  • 静岡県焼津市 Kさま
  • 東京都青梅市 Fさま
  • NY市 Kさま

まだ継続してお支払いの意思がある場合は問題ありませんが、もし状況が変わってキャンセル希望となった場合には必ずご連絡ください。量産作業が終わった段階で最終確認メールを送ります。

2020/08/19

おまたせしております。工場でキットの梱包出荷の準備を先行ではじめています。先にキットご注文の方が出荷となります。ただし現状130セットしかない関係で初期にご注文いただいた方からとなります。その後完成品となります。完成品は現在ご入金頂いている方へは概ね全数お届けできる見込みです。工場と検査内容と段取りの打ち合わせがすべて完了していないため、完成品はキットよりあとになりました。

今回出荷できるのは、

  • キットは4/19までにご注文頂いた方(こちらが先行発送)
  • 完成品は入金を完了されている方

が対象です。

2020/08/24

本日工場で検査の具体的な方法の伝授、不具合品のチェックなどを行ってきました。いくつか重要な連絡事項がありますので、以下ご確認ください。

  • キットのパーツ仕分けは完了しているが出荷開始は「会計手続きの事情」により9月以降になるという回答 > すぐに出荷できないのは当方の確認ミスでした。
  • ケースにくすみや傷が多い、今日の直接確認案件でした > 完成品には出来るだけ問題がないものを割り当てます。すみませんがキットは多少の傷やくすみがある場合があります。キットの一部パーツの仕分けはやり直しです。(主観ですが)外観上あまりに酷いものはキットであっても除外します。そのように指示してきました。
  • マルチの動作確認時に、事前デバッグ漏れのノイズを確認。再現性がなくリセットで改善。おそらくハードの不具合ではない > 発生確認は今の所DAC4です。高域側なので危険です。不具合原因特定前の初期出荷時はツイータchに必ずカップリングコンデンサと定格に応じて固定抵抗アッテネーターも搭載してください。ハードの不具合がないものは完成品として出荷します。

特に出荷タイミングについては、よく確認せず書いてしまい、結果としておまたせする形となって申し訳ありませんでした。ケースの外観上明らかな不具合レベルのものは除外しましたが、最終的に余剰が出た場合はB級品扱いであとで(当然写真付きで)募集をかけるかもしれません。外観を本当に気にされない方向けです。B級品は数量が出た場合に限りますが、キャンセル待ちの方をまずは優先し、それ以降はHPでご案内予定です。数量もどれくらいのボリュームになるか未定です。

2020/08/27

補足です。ケースについての対応ですが以下のようになります。

  • 現在注文いただいている方へはB級品相当の品質のものは出荷しません
  • 完成品は選別して良い状態のケースをお送りします。
  • キットは完成品より品位は落ちる可能性があります。
2020/09/01

マルチ不具合の原因の一つが判明しました。初回起動時の自動初期化がうまく働いておらず、正しい初期値が設定されていないことが原因でした。設定画面から手動で初期化が可能なので、マルチ設定の方は初期化後再起動してからご使用ください。ただしこれで不具合が完治するかは未知数です。ソフトウェア側でもう一段の対策を行う予定です。

その内容はマルチ時にDAC4の出力に固定のデジタルHPFを設置することです。こうすることでソフトでのフィルター設定漏れや設定異常値が発生しても低周波信号を常に遮断することができます。このアップデートは今月中に行う予定ですが、8月が決算月のため、しばらく会計業務に移行します。ソフトアップデートはPCと基板上のUSB端子を接続することでお客様自身で可能です。

2020/09/05

おまたせいたしました。当日にトラブルなければ9/8に第一次出荷の予定です。ベース基板がテスト中に一部破損がありまして先頭130オーダーのうち数名の方へお届けできません。追加基板はすでに到着しておりますので、それ以降は第二次出荷で対応する予定です。

到着後にご質問等があればコメントではなく出来るだけ下記フォーラムにてお願いいたします。全数検査しておりますので不良率は低いと思われますが、不良と思われる症状があった場合はメールにてご連絡ください。個人的なシステムについてのお話になる可能性もあります。ですのでフォーラムやコメントでご連絡を頂いた場合でもメールでの連絡をお願いすることになります。

フォーラム

メール

2020/09/08

本日工場へ行ってきました。梱包漏れがあり直接最終確認をしてよかったです。出荷は明日からになります。一日40件ずつ程度です。配送業者はヤマト運輸になりまして配送時間に対応します。メッセージでお伝えいただいている方はそのとおりに配送ができることになりました。一部配達先不明を除き、既に伝票は用意済みです。

伝票を用意してある関係で、これから配達日時は対応が難しい為、すみませんがこれよりの配達日時指定リクエストはご遠慮ください。わかりましたらなるべく早めに番号を連絡しますので、配達の変更などは配送業者へ直接連絡をお願いします。

2020/09/09

発送処理を行いました。paypalかシステムからメールが自動で送られているはずです。ですが工場の出荷都合で一部発送の順番が前後しております。明日以降は早期入金の方へ可能な範囲で優先していただけるように依頼しました(残念ながら100%対応ではないと思います)。

大変おまたせしていてすみませんが、よろしくお願いいたします。いずれにしても今週中には130セット弱は出荷出来る見込みです。

追記:本日は注文された方全体向けにはメールを送っていません。本日発送処理を行った方のみメールが届きます。本日未発送の方へはメールは届きません。明日以降も同様となりますのでよろしくお願いいたします。また工場に出荷は依頼している関係で、こちらに直接お問い合わせを頂いても今日の出荷リストに掲載されていない内容は把握できません。明日の出荷の詳細リストもありませんのでご理解の程、よろしくお願いいたします。必ず先にお支払いいただいた方へお届け出来るわけではなくなってしまいました。この点は申し訳ないです。また複数台を注文された方へ、注文番号が一つになっているためメールや追跡番号が全数送れない場合もあります。大変おまたせしますが、よろしくお願いいたします。

2020/09/11

本日約130セットの出荷が完了しました。現時点でメールが到着している方は出荷完了しています。お支払済みの完成品は全数出荷済み、4/21までに注文いただいたキットの方は出荷完了です。残りはキット14セット、未払いの受注済み完成品が3セット、特注対応2セット、ここまでが現在の事前注文状況です。

工場と残パーツの状況について相談しているところなのですが、現時点でケース良品が11セットしか確保できておりません。必要納品数に対して良品ケースが不足しています。NG問題が出ているのが天板と前面です。天板が11個、前面は14個が良品、しかし傷とアルマイト不良が20以上あります。このうち完成品に良品を優先的に割り当てますとキットは6名にしか良品が行き渡らない状況です。

このままではキット注文の方にとって大変不平等な扱いとなりますので、今後の対応方法を検討中です。あとでこの内容は一斉メールでもご連絡いたします。

  1. 納期を延長して再アルマイト処理を行う。時間はかかりますが良品をお届けできます。
  2. 納期優先で外観を気にされない方向けの対応です。現状のNG品のまま納品、お詫びとして標準インレット、アクリルインシュレータを無償でおつけする案。

余剰品の品質も向上する可能性が高く、今の時点では1が多くの方にとって望ましい回答だと考えていますが、2のご要望がどれほどあるかをこれから確認します。

2020/09/14

2の希望者はおりませんでしたので、再アルマイトをする方針となりました。遅れる分全員に良品をお届け出来るように努力します。段取りが悪くおまたせして大変申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。

2020/09/30

第2ロットの生産予定とキャンセル待ちのご案内についての情報です。

  • アルミ部材の修正完了時期にあわせて生産は10月下旬以降となります。
  • 現在キャンセル待ちの方全員に行き渡る良品の余剰在庫はご用意できません

11月以降になると思いますが、最終余剰在庫の販売を行う予定です。ただし構成がDAC4枚と2枚(数量比率未定)、マルチとヘッドフォンはなしになります。最終余剰の全体数量も補修状況次第で確定できていませんが、現時点では数台は確実に確保できる見込みです。これと別に2台ほど修理上がりの完成品もあるのでそれは別項目で訳アリ品として販売します。

最終在庫はオンラインショップで在庫限りの販売となります。販売時にはこのBlogで先に告知を行います。メールなどで個別に販売のご案内は出来ませんのでご注意ください。現在キャンセル待ちをしている方も同様です。予約キャンセルが出なかったためです。すみませんがよろしくお願いします。

ヘッドフォンオプションはありませんが、背面のXLRコネクタを変換すればヘッドフォンは直接駆動できますので不要と判断しています。音的には背面からのほうが配線長が短いので良いと思います。前面のヘッドフォン端子も内部で少し長めに配線しているだけでやっていることは同じです。

AK4499DAC発注の内訳

皆様のご協力により以下のように確定しました。ヘッドフォン結線とキットのサブ基板類以外の完成品、ベース基板などは全数予約済の未発注分となります。未発注が最終的に発生した場合はそれも余剰品になります。

余剰となった部材は、完成品フルセット(DAC基板x4)を製造し初期不良対応用の予備在庫とします。サブ基板類の数量はちょうどになりませんのでそれらは修理用部材です。x4の完成品については初期不良対応が終わった後に余裕があればショップに通常在庫品として置きますが非常に少数となる見込みです。また販売時に事前告知はしませんので先にご注文いただいた方を優先する形になります。ご不便をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

商品名 販売品目 在庫
(オプション)ヘッドフォン結線希望 34 56
(オプション)マルチ対応希望 8 0
(予約)AK4499DAC基板 80 36
(予約)DAC4枚キットフルセット 30 3
(予約)SW電源 22 7
(予約)USB基板 18 11
(予約)ケース 23 7
(予約)パネル基板 25 5
(予約)ベース基板 25 4
(予約)完成品フルセット(DAC基板x1) 1 4
(予約)完成品フルセット(DAC基板x2) 3 2
(予約)完成品フルセット(DAC基板x4) 76 10
予定生産数
キット 55
完成品 x4 86
完成品 x2 5
完成品 x1 5
合計 151

会社移転と個人的なことについて

6月より会社と個人の住所移転を開始します。たまたま大変な時期と重なってしまいましたが、去年から決まっていた予定なので遅れつつも進めています。会社住所は既に登記上は移転しておりますが今までは住所のみで物件自体はリフォーム中でした。しかし6月に移転を終わらせ7月からは実際の業務も現在の守谷市百合ヶ丘から、つくばみらい市絹の台に移転します。ですので7月以降は貸出機、修理、試聴関係も全てあたらしい住所に全機能が移転する形となります。7月になりましたら現在の守谷市の住所は使えなくなりますのでご注意ください。完了したらまたご報告をいたします。

今までは賃貸住宅だったため本格的なオーディオルームへの改装は何もすることができませんでしたが、今度は中古住宅を個人ローンにて購入したため、内装その他の賃貸的な制約がなくなりました。大規模なリフォームをして間取りも変更しているのでそれなりにオーディオに適した部屋となりそうです。作業スペースや物置も今までよりだいぶ広くなりますので今後は各種作業や対応がやりやすくなる見込みです。また新しい評価用として一般的なパッシブスピーカ、リファレンス用DACなども別途導入になりますので、いままでより各種製品の調査はやりやすくなる見込みです。今まではデジタルマルチのシステムだったためDAC単体での比較が困難でした。

上記の移転作業は6月中で完了の予定です。導入した機材についても移転後にご紹介予定です。本来はAK4499の量産開始のタイミングだったのですが、DACチップの納入遅れによって引っ越し完了後の量産開始になってしまいそうです。この点はご迷惑をおかけいたします。

さいごに余談ですが記事を書いている本日、2020年5月14日で地元は緊急事態宣言が解除となりました。今後残りの地域も順次自粛が解除されていくのだと思いますが、ウィルスがなくなったわけではありません。私自身はまだまだ先にやるべきことがありますので、くれぐれも用心して生活を行いたいと思っております。少なくともハイエンドのラインナップを完成させるまでは死ぬリスクのある病気は避けたいです。ですので今まで通り自主的に自粛を継続し、用心を重ねた行動をしたいと思っております。どうか皆様も現実的な範囲でリスクを回避することができ健康で過ごせますように。

各種ご報告(一斉メール、注文状況、現状確認)

5/1になりました。現在までのAK4499DACのすべての注文状況を確認しています。現時点の注文内容のデータ一式をダウンロードして内容を精査しております。注文時の備考欄でいくつかご質問やご希望を頂いておりますので、それについてまとめて回答をしたいと思います。

  1. 配達時間の指定、局留め希望 > 配送業者未定のため、必ず対応できるとは限りません
  2. 備考での仕様指定 > もともと0円のオプションならコメント記入でも対応可能です
  3. キット+ヘッドフォン結線という構成 > キットの場合は各自でパーツ取り寄せ+結線です。こちらでは対応できないため結線費用分は返却します
  4. ヘッドフォン端子の後付について > 納品後に付けたい場合はマニュアルを見て各自で配線作業をお願いします
  5. ヘッドフォン端子とマルチの両立構成 > 結線自体は可能ですがマルチ動作時のヘッドフォン出力はフルレンジステレオではなくなります

以上です。よろしくご参考までにお願いいたします。

一斉メールの内容

本日仮予約を行い、支払いがまだの方に向けて一斉メールを送信いたしました。簡単ですが内容をこちらにも掲載いたします。

当初仮予約は確定の方のみ、お支払いは必ずお願いしますとお伝えしておりましたが、3月以降の緊急事態宣言により社会情勢は大きく変化してしまいました。そのため仮予約をしたものの、経済状況の悪化が原因で今後の見通しが悪く、お支払いが困難な方もいるはずです。そのためキャンセルについては制限なくお受けすることにしました。

  • キャンセル希望の方 こちらへ理由などをお伝えする必要はありません。5/6までにご返答、お支払いがない方は自動キャンセルとします。
  • 遅れてお支払い希望の方 6月まで待つことが可能です。少なくとも5/6までにメール返信で意思をお伝え下さい。

7月以降でお支払いしたいという方もいるかもしれませんが、本当に生活状況が厳しい場合は無理をしすぎないようにどうかお願いいたします。これはとても個人的な意見ですが1-2ヶ月分の生活資金を使ってオーディオを購入することが果たして良い判断かどうかというお話です。

緊急事態宣言が5/6以降も継続する可能性が高い状況です。今後も継続して収入の見込みがつかない、そういう実質的な生活基盤の問題になってくる可能性があると考えています。生活資金はできるだけ確保し、万が一に備えていただくのが安全です。

概ね以上のような流れで対応いたします。

お支払い遅延をご連絡いただいた方へのご案内

すでに個別でお支払いの遅延または特注仕様希望をご連絡頂いている方へはメールは送付していません。上記の通り、基本的には6月にお支払いをお願いしておりますが、この理由は量産出荷ルーチンに則った出荷に間に合わせるためには6月のお支払いを頂く必要があるからです。

ですが実際には7月以降でも対応は可能です。ただし納期は大幅に遅れる可能性があることは予めご承知おきください。量産会社から一旦在庫を引き上げ、それから再発送が必要になるからです。相応にこちらの負担もありますので、もしお客様が無理のない状況であれば6月までにお支払いをお願いいたします。

とはいえ、現在の世界情勢は理解しておりますので、厳しい状況下のお客様に負担を強いるものではないことも合わせてお伝えしておきます。例えばですが仮予約をされた方に海外在住で生活状況が一変した方がおります。また音楽関係で仕事の先行きが見えない方もいます。そのような方に無理に6月支払いをお願いしようとは思いません。その分はこちらでも上記のように作業負担をして対応をいたします。

キャンセル待ちの方へのご案内

5/6以降にキャンセルのボリュームが確定しますので、数量に応じて現在ご連絡いただいておりますキャンセル待ちの方に順番でご案内をいたします。

仮予約せず、本予約お支払いした方への今後の対応

仮予約履歴がなく本予約注文をしている方が1名おりました。既にお支払いは頂いている状態です。

その方は5/6で十分な余剰キャンセルが出なかった場合にはお待ちいただいておりますキャンセル希望者の方へ優先納品をするために返金対象となります。5/6に現在のキャンセル待ち分含めたキャンセルが発生した場合にはこのまま納品を行います。要するにキャンセル待ちを正規ルートで行っている方を優先するという対応です。

該当の方にはすみませんが、当初からHPでお願いしていたお約束なので、ご理解をよろしくお願いいたします。

AK4499特注DACの御礼、状況報告、機能追加

はじめに、AK4499プロジェクトの御礼です。現在約150人強の仮予約のうち109人の方から既にご送金いただきました。本プロジェクトへの参加、ご協力、本当にありがとうございます。

今までにも報告をさせていただいておりますが、今回のプロジェクトでは本当に予想をはるかに超える発注をいただきました。逢瀬では最大規模の量産製品となりました。本プロジェクトが無事に完了しますとある程度の利益も出ますが、これは大切な皆様からの「預り金」として認識をしたいと考えています。これは逢瀬にとって今後の発展のための大切な預かり資産です。ハイエンドDACへの開発環境整備、各種外注設計費、設備投資、法人活動のための費用とさせていただきたいと思います。

まだプロジェクトは全然終わっておりませんので、気を緩めるつもりはありません。皆様への最後の納品が終わるまで気を引き締めて続けていくつもりなのは変わりません。納品までしばらくお待たせいたしますが、よろしくお願いいたします。

最新の部材調達状況について

現状で最も納期が遅い部材がクロックオシレータです。特殊な周波数で入手が難しく特注になってしまったのですが、当初の量産完了納期から大幅に遅れてしまっています。約9週が17週、納入が7月下旬になりました。このままでは納品が大幅に遅れます。

そこで代替品をしばらく捜索していました。ピン数が合わないのですが機能的にそのまま使えそうな部材で在庫のある品が1種類のみ見つかりました。一度この部材を取り寄せてうまく行けばこの代替部品で実装を行います。この結果しだいで納期は大きく変わりそうです。うまく行けばほとんど遅延がなく6月に量産に入れます。

ただし、まだ結果は出ていませんので過剰なご期待はしないようにお願いいたします。

2020/04/26追記:上記クロックの動作確認ならびに量産必要数量の仕入れまで完了しています。今の所遅延の懸念はクリアされました。

コロナウィルスでどちらにせよ世間は大変な状況下にあり、今後も納入関係が流動的な状況は続きそうです。幸い逢瀬がある茨城県は緊急事態宣言になっていません。量産外注先含めた企業活動は概ね継続できています。ですが今後はどうなるかわからない状況でもあります。大きく予定が遅延になりそうな場合にはこちらでまたご連絡を行います。

ソフトウェアの更新、追加機能について

いくつかの致命的な問題のデバッグが完了し、新機能の追加、操作感の改善を行っていました。本日ある程度完成が見えてきましたのでここでご報告しておきます。これらの機能はデジリコでも実装予定です。

  • 異なるサウンドプリセットを複数種類から選択可能になります
  • デジタルフィルター以外に2つの音質要因を組み合わせ音を調整します(低域にも差が出ます)
  • 上記組み合わせはプリセットのみですが音楽的に厳選されています(ノイズが出る場合がある為自由選択は不可)
  • ノブの操作性の改善が出来ました。250時代から課題だった右ノブの応答問題をようやく解決しました

上記の音質調整機能の詳細は調整中です。最終仕様では変更になる可能性もあります。

2020/04/17追記:現時点での音質プリセット

  1. Accurate 理論に忠実な再生、初期設定
  2. Clear 伸びる高域
  3. Colorful DSD的な音
  4. Thick 中低域に厚み
  5. Emphatic 低高両方に個性

直近の予定、AK4499特注DACの本予約意識確認について

3/26より一週間ほど外出により不在となります(コロナ感染は最大限気をつけます)。出先から返答を行いますが基本夜間のみとなり、銀行振込のチェックは一時的に停止します。

しばらくご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

本予約状況と今後の意思確認について

現在本予約お支払いの成約率は約50%です。すでにお支払いいただいた皆様のご協力のおかげで量産費用については問題ない状況となりました。速やかなお支払ありがとうございました。皆様から預かった大切な資金を使って、引き続き皆様へ製品をおとどけできるよう作業を継続していきます。

まだお支払いを頂いていない方へ。おそらく大半の方はお支払いのタイミング調整をしているか、仕事などが忙しく告知自体を見ていない可能性を考えています。当方としましては、お支払いが遅れること自体は何ら問題ありませんが、状況と意思だけは把握をしておきたいと考えております。

とくに昨今のコロナウィルス関係の影響で仕事や経済状況の悪化が理由でお支払いが難しい方もいらっしゃるかもしれません。お支払いが難しい状況と意思表示頂ければお支払いは待つことは可能です。量産開始までに生産するべき仕様の総数を把握しておきたいと思います。今回の製品は作業内容がそれによって変わってくるためです。量産開始後は仕様変更に対応ができなくなってしまいます。

そのため以下の流れに、お手数ですがご協力よろしくお願いいたします。

  1. お支払い能力に問題がない方は、できるだけ4月中にお支払いをお願いいたします。この場合連絡は不要です。
  2. 経済状況が悪化してお支払いが出来ない、延長希望の方はこの記事へコメントをお願いします。表記名は偽名でOKですがメールアドレスは正しく入力してください。なお事前にお支払いが遅れるお話を聞いている方はコメントなくても大丈夫です。(海外在住K様、九州在住S様)
  3. 5月に入った段階で意思が不明な方に一斉メールを送ります。1週間程度ご返答をお待ちします。
  4. ご返答がない場合、該当の方は自動キャンセルとします。該当のユーザーアカウントは連絡があるまで一旦凍結いたします。
  5. この時点での余剰在庫はキャンセル待ちの方へ割当をします。
  6. それでも余剰在庫が生じた場合は、DAC4枚完成品を通常在庫品とし、オンラインショップで誰でも購入が可能します。

以上です。よろしくご理解とご協力をお願いいたします。

AK4499キャンセル待ち案内とDEQXユーザー様へのご案内

予定通り来週の3/21から本予約(お支払いのお願い)をスタートします。今の所、仕入れ状況は5月いっぱいで概ね完了し、6月以降から組み立て開始し順次出荷の予定です。3月下旬支払いから180日ですと9月まで納品のための猶予があります。3ヶ月以内に大半の方にお届けが出来る見込みはありますのでそろそろスタートしたいと思います。実際のところ仕入れの資金関係も手持ち資金だけではなかなか厳しくなってきておりますので、皆様にお支払いのご協力をお願いする必要も出てきている状況です。

なお9月で180日が経過するとPaypalシステムからの返金処理ができなくなりますが、全数納品に向けて180日を過ぎたあとでも納品を実施できそうな場合には継続して納品のための努力をいたします。このあたりの事情についてはどうぞご理解をお願いいたします。今の所可能性は低いですが現在の世界状況ではコロナウィルスのトラブルもありえるからです。万が一180日を過ぎて納品が永久に不可能な見込みとなった場合にのみシステムではなく個別の銀行振込で返金対応の予定です。

180日以前の場合にはPaypalシステムで返金が可能です。もし例外的な状況になった場合はブログで可能な限り速やかにご案内します。例えば私がウィルス感染して入院するリスクです(年齢的に死ぬ確率はかなり低いですが、一時的に作業不能となる可能性)。ただし感染者が出ていない茨城県在住で現在はほぼ引きこもり生活になりましたので、感染リスクは低いと思います。

仮予約をしていない方でキャンセル待ちを表明する方法

次にAK4499特注DACのキャンセル待ちについてです。現在仮予約が完了している状況ですが、キャンセル待ちでのご購入希望をいただくことが多いので、そのための案内です。

この記事のコメント欄に「AK4499キャンセル待ち希望」の旨をお伝え下さい。もし仮予約をされた方からの事実上のキャンセル(仮予約をしたが、本予約で購入手続きをしないまま放置)が発生した場合に優先的にご案内いたします。案内順は、

  1. 既にご希望を頂いている方
  2. コメント欄に希望を記入した方

となります。また多少の余剰在庫を用意しているため、少数であればご案内ができる可能性もあります。本予約時には予め商品在庫数量を制限しますので、過剰に注文が入ることはないはずです。

現在キャンセル待ちを希望されている方は以下の通りです(私のためのメモです)

  1. T様 softbank
  2. I様 twitter
  3. A様 gmail
  4. この記事のコメント欄で表明頂いた方のうち早い順

注意:当初表記がわかりにくく、キャンセルとキャンセル待ちが混ざっていましたが、正しくはキャンセル待ちです。仮予約後のキャンセルはできるだけ行わないようお願いいたします。事前に確定した方のみ仮予約してくださいと予めお願いしています。

現在DEQX、デジタルチャンデバをご利用の方へご案内

DEQXはマルチのデジタル処理を行う装置です。現在2名よりこの製品とAK4499特注DACとの接続についてお問い合わせがありますので、似たような事例に該当する方へ案内をいたします。DEQXに限らず既存のデジタルチャンネルデバイダーを使用されている方にも一部該当する内容となります。

まずAK4499特注DACでは4chのSPDIF入力には標準では対応ができません。これが問題となります。内蔵のチャンネルデバイダーを使うことが前提の設計となっているからです。自作系の方であればDSPバイパスモードを使って直接内部のI2Sから入力をすることが可能ですが一般的な方には難しいと思われます。

そこで対応する方法として、大きく分けて2つの方法があります。

  1. 特注仕様として、4つのSPDIF入力に対応する
  2. DEQXはルーム補正のみの機能としてチャンデバはAK4499特注DAC内部機能を使う

このようになります。2のメリットは費用と納期を抑えることが出来ることです。特注は数量が少ないため費用がかかる見込みです。今の所2人しかいない特注で、内容はケースに入力用の穴を追加工+4系統レシーバ基板の作成と検証+ソフトや追加工賃含めて10万円以上になると思います。4系統レシーバを機能させるためのソフトウェアの変更も必要です。また特注仕様の納期は量産完了後に対応となるので、相応の追加納期も頂く形になります。

2のプランのデメリットはクロスオーバーの機能性がDEQXと比べて劣る点です。機能面を維持したい場合には特注しかありません。費用と納期に問題がなく、機能面を維持したい場合は1の選択肢しかありません。DSPバイパスモードではボリューム機能が無効ですがDEQXにデジタルボリュームがあるので問題はないと思われます。

重要なことは2のプランが実現可能かどうかです。これについて独自で調査しました。国内代理店に聞いてもこのあたりについては明確な回答が出来ないようなので、英語マニュアルを見て判断しました。その現時点での調査結果を掲載します。マニュアルを見た限りでは出来る可能性はかなり高いです。実際に実機でテストしたわけではありませんが、以下のとおり情報を記載します。

https://www.deqx.com/wp-content/uploads/pdf/DEQX-User-Manual.pdf

まずDEQXには複数のデジタル出力があります。デジタルアウトにFullという表記があります。説明は以下のとおりです。PreMATEの説明ですがFullに設定すれば同等の使い方ができるようです。

これは、メインスピーカーのアナログ出力で提供される信号と同じです。オプションでサブウーファー統合用の制限フィルターを使用して、スピーカー用の修正されたオーディオ信号を伝送します。 DEQXの内部DACを使用する代わりに、外部DACを接続するために使用できます。

別ページの記載によれば、最初の動作モード、シングルアンプモードではフルレンジのスピーカ調整のみ有効にできるようです。HDアクティブスピーカモードが内蔵デジタルクロスオーバー有効動作のようです。

DEQXRプリアンププロセッサは、強力で柔軟なツールです。最初の動作モードでは、DEQXは従来のフルレンジ1スピーカーのペアのプリアンプ、DAC、および補正プロセッサとして機能します。前のページの図は、典型的なシステム構成を示しています。スピーカーには通常、複数のトランスデューサーまたはドライバー、およびドライバー間で周波数範囲を分割するパッシブクロスオーバーが含まれます。 DEQXは、モノまたはステレオのサブウーファーも統合します。このモードでは、このマニュアルでは「シングルアンプ」と呼ばれますが、DEQXとそれに付随するDEQX-Cal?ソフトウェアは、スピーカーを調整し、部屋に合わせて調整し、さまざまなリスニング状況、メディア、さらに個々の録音に対してもき​​め細かな設定EQを提供します。より高度な「HDアクティブスピーカー」操作モード(HDPモデルにのみ適用可能)では、 DEQXは、スピーカー内の個々のドライバー間に急峻な線形位相アクティブクロスオーバーも実装します。スピーカーの設計者や上級者が使用するこの第3世代のアクティブスピーカーアーキテクチャは、パッシブクロスオーバーを完全に排除し、DEQXによる個々のトランスデューサーの完全な最適化を可能にします。この図は以下を示しています:

キャリブレーション設定時に”Single-amp”を選ぶ設定ができるようです。Single-amp設定でFullからデジタル出力を取れば、AK4499特注DAC側でチャンデバを使うことができるはずです。

分離型構成DAC AK4498+AK4191について

面白い構成のDACが発表されました。実はこの構成は逢瀬的に待望の構成です。

https://www.akm.com/jp/ja/about-us/news/2020/20200304-ak4498ak4191/

世代的にはPCM1704以前の構成に戻るのですが、この構成には大きな可能性があると考えています。未だにPCM1704以前のDACが評価が高い、ディスクリートの評価が高い、これらの理由にはチップ分離が関係していると考えています。マルチビットとΔΣでたまたま分離世代からワンチップ世代に以降されたので、どうしてもマルチビット以前、ΔΣ以降という対立軸で語られることも多いDAC界隈ですが、実はチップが分離しているかどうかはマルチビットとΔΣ以外に重要な一因と予想しています。AKMが製品化したということはその優位性をようやく認めたということだと思いますのでとても期待しています。

ということで分離型には期待は大きいのですが、逢瀬でこの構成の製品をすぐにそのまま採用して発売などは行わない予定です。先日のAK4499特注DAC用の追加基板としても今のところは開発を考えていません(ベストレイアウトにはできない為)。一部期待がありましたらすみません。以下の理由で採用は見送る予定でいます。

優位性はあるものの懸念も沢山

DACチップのアナログ段とデジタル段を分離する構成には色々な優位性はあります。デジタル段を強化または独自設計できること、アナログ回路とデジタル回路を完全に分けられること、電源設計も同様です。色々と構想も選択肢も広がりますし、逢瀬としてもこの構成が本来あるべき理想形とは認識をしています。ではそんなに理想ならばすぐに採用したいと思うわけですが以下の理由により製品化は見送ります。

  1. 前段、後段分離の最適化には時間が必要
  2. デジタル段の強化方針はAK4191と逢瀬で理想目標が異なること
  3. AK4498がAK4499ではなくAK4497と同等であること

1つめの最適化について、じっくり時間を掛けて検証が必要です。現在のAK4499のレイアウトはWM8741、CS4398、PCM1792、AK4495、AK4497と何世代も開発と試験を繰り返し最適化を進めてきた最終形態なので、新しい構成を採用してすぐに音質で超えられるとは考えていません。なのでどのような構成、分離パターンが最適なのかは何通りもの試行錯誤をした上で、さらに熟成をさせる必要があると考えています。もちろん分離型の実験は行うのですが正式なラインナップの製品としてはすぐに取り扱うことができる予定ではありません。

2にAK4191の前段処理について。AK4191のスペックを見るとデジタル処理の精度が強化されています。主にビット数、OSレート、デジタルフィルター性能です(実はOSレートは同じ可能性もあります)。これらによりAK4498+AK4191にAK4499よりも音質向上があったと想定すると、その理由の一部はAK4191に理由があるということです。実は逢瀬でもAK4499特注DACでデジタルフィルターを一般的な特性ではないものに変更したことで音質向上を経験しています。なのでAK4191によって同様の理由でAK4499よりも進化を感じさせる部分があるでしょう。しかし逢瀬の理想とAK4191のスペックは合致しません。なので逢瀬では前段は独自開発したものを用意する予定です。そしてAK4499特注DACでは一部デジタル段は外部DSPで補強しています。なのでAK4191を使う優位性の一部は全くないと考えています。AK4499特注DACで分離型の優位性の一部は既に取り込んでいるということなので、例えば他社のAK4499とならばAK4498+AK4191に優位性があっても、逢瀬のAK4499ならそうではない可能性があるということです。

3にAK4498のスペック、仕様を見るとAK4497と同様です。AK4497からAK4499では相応の音質差がありました。パッケージサイズ拡大、電流出力化、大電流化、抵抗スイッチというアーキテクチャの進化、外部リファレンス電圧化、いろいろな理由があると思っていますが、どちらにせよ同等レイアウト、回路構成ならばAK4497よりAK4499に優位性があったのは事実です。おそらく開発時期の問題でAK4498はAK4497ベースで発売されたものと思われますが、近い将来AK4499と同等の世代でAK4498のような分離型が出てくると予想しています。それならば期待はそれ以降に向けます。慌ててAK4498を採用した製品を作るよりAK4499相当のチップが出てくるのを待ちたいです。

お客様の真の満足と利益のために

逢瀬はAKM(または他のチップメーカー)の展開戦略に振り回されないようにしたいと考えています。頻繁な製品のアップグレードは、同時に出費をお客様に強いることでもあります。新しければ何でも良いという方であれば音の善し悪しに関わらず最新のものを選ぶ自由と権利があります。AKMやメーカーもそうやっていろいろな製品を出しながら生き残っていくのでそれ自体は悪いことではありません。AK4499で利益とポジションを確保し、AK4498+AK4191で新しい可能性を開く。とても良いと思います。しかしそれに乗るかどうかは各メーカーの判断です。

逢瀬は今回発表されたものが最善で最良、ハイエンドにふさわしい内容だとは考えていません。その根拠がいくつかあることは上記で説明したつもりです。自社利益のためにクオリティ的に無意味な製品を売ろうとは思わないということです。それがメーカーポリシーです。最新のチップを使った製品を(完成度に関わらず)他よりも早くリリースするようなことは逢瀬が積極的にやるべきことではないと考えています。これについては過去にも度々触れてきたつもりです。

DACにおいてチップが全てでも支配的でもないからこそ、それに振り回されるべきではないわけです。おそらく中華や一部メーカーは目新しい製品にすぐ飛びついて新規需要獲得のために動くと思いますが、逢瀬は小さい会社ですしハイエンド志向なので、早さや目新しさより変わらない価値、もっと大事なことにリソースをつぎ込みたいと考えています。それはチップ依存ではありません。

その大事なこととは、分離型でどうやって高い性能を音質を確保し、理想的なレイアウト、性能となるのかをじっくりベストを模索し検証することです。前段の中身についても同様です。そのような実験をしているうちにAK4499相当またはそれ以上の分離型DACは出てくるかもしれません。もしかしたらAKMではない他社から同様の構成に対応したDACチップが出てくる可能性すらあります。もしくは後段のみ全く別の構成ディスクリートにするなども検討できるでしょう。

逢瀬は次世代DACの可能性は分離型にあると信じていますが、少なくとも今回リリースされた製品が当面のベスト性能だとは思えないということです。よりよい結果を出すために最大限の準備をし、然るべきタイミングに備えたいそのための実験をしておきたいと思います。

もしAK4498+AK4191について、新しくわかったことがあればBlogで報告をします。

AK4499特注DACの本予約時期を追記しました

本記事と無関係ですが、リンク先はこちらになります。

AK4499特注DACの開発と量産状況

ユーザーフォーラム開設しています

顧客登録をしている方限定ですがユーザーフォーラムを公開しました。登録をしていないと内容は見れません。製品のサポートはこちらで行います。

https://shop.ause-audio.com/forums/

廉価なパワーアンプへの要望について

以前1ET400Aを使ったハイエンドモデルについての構想記事を公開しましたが、その記事に廉価なパワーアンプも構想していると書きました。現在のところこちらの廉価版への要望が多いようです。具体的な質問をいただきましたのでこちらにも回答を掲載したいと思います。

廉価版パワーアンプの簡易仕様:税込みで20万円台、NC500×2個に1200W電源を使ったパワーアンプで、最低限のケース。バッファや前段電源回路はP500と同等、ゲイン切り替え機能は要検討。

Q.なぜ250wとか500wも必要なのか

まずD級の場合、大出力の設計が容易です。出力FETとコンデンサの耐圧でほぼ決まります。電圧が高ければSP負荷は概ね固定ですので自動的に出力は上昇するからです。

次にNcore含めたUcD方式は電源電圧ギリギリまで駆動は出来ず電源電圧に近い振幅に対しては歪率も僅かに低下するので電源電圧は余裕があったほうが良いです。電源電圧が高ければ出力も大きくなります。

最後の理由は瞬発力が低音と関係があるからです。インパルスの急峻な立ち上がりと立ち下がりは瞬間的な低音のエネルギーと関係があります。大振幅を駆動する場合には重要な能力です。電源、アンプともに負荷に対して出力に十分な余裕がなければ瞬間的な再現能力は不足します。サイン波の測定では定常状態なので周波数フラットですが、瞬間的な応答では必ずしもそうではないと考えています。これは実際に観測ができているわけではないですが体感と一致する部分です。

Q.アナログで大出力パラレルにすると反応速度が低下しますがデジタルアンプの場合如何でしょうか

D級アンプでは大出力であってもパラレルにはしません。また正負で使う素子が共通(コンデンサで電圧をブートストラップするため)なので上下の特性も揃います。

またアナログアンプと違いリニアリティ性能で素子を選ぶわけではなく、駆動電荷Qgの小ささ、ディレイの少なさ、オン抵抗の低さ、これらの性能を重視して素子を選びます。オン抵抗が非常に低いためパラレルにせずとも発熱せず小型素子で大電流を扱うことができるわけです。このオン抵抗が低いことが電流の瞬発力を確保するために必要な性能と考えており、これは上記インパルス性能と関係があります。D級が音質的に有利なのはこの部分です。

Q.万が一ケーブルをショートさせたりSPの破損などの危険度は如何でしょうか

DCとショートに対する保護回路はあります。

Q.プリアンプのボリュームが殆ど上げられなくて使い勝手に困る事はないでしょうか?

低ゲインの動作モードを搭載するかもしれません。12dB程度の電圧増幅と26dBの標準の電圧増幅を切り替える機能です。昨今のDACはゲインが高いのでそれに対応するためです。システムトータルのSNはこれで稼ぐことが出来ます。もしその機能がない場合でもゲインは26dBなので大出力だからゲインが高い(増幅率が高い)わけではないです。

100w程度のアンプは開発されないでしょうか?

上記理由により出力を抑える設計自体に意味はないと考えています。このあたりはアナログアンプと根本的に異なる部分でしょう。結果として出力が大きくなることはありますが、持て余すと言うより瞬発力を高めるための余力(オン抵抗の低さ、電源の瞬間出力能力、配線インピーダンス等)が低音描写を左右するとお考えください。

ただしひとつ駆動電圧を抑えるメリットはあります。それはスイッチング自体の電圧を低くすることができるので漏洩ノイズを減らすことが出来ます。ただ漏洩ノイズ自体は基板設計に依存する部分もあります。基板の出来が良ければ影響は大きくありません。

まとめますと、漏洩ノイズ、振幅電圧電源電圧比の劣化、この2つはトレードオフです。漏洩ノイズを限界まで低くできる基板を設計し、電源電圧は問題ない範囲で高くする(結果として高出力になる)、これが実用上は最も高性能になります。現状の設計がそのスイートスポットを狙う形になっているとお考えください。