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新製品WF-P502Lの追加情報

WATERFALL Power 502L

こちらの製品についての、オンラインで提示されていた疑問、こちらで想定している質問への回答も含みます。

P400、P500との音質差について

上記機種をお持ちの方がP502Lの購入検討をする必要はありません。音質的に優位性はあまりないためです。主に違いは以下のとおりです。

  • P400比では高域ノイズの対策回路があるためやや滑らかな音が得られますが、P400向けアップグレードサービスがあるので買い換える必要はありません。
  • P500比では電源の容量が実質半分のため音の余裕は劣ります。しかし出力レイアウトを最適化しているためダイレクト感はP502Lが上です。
  • どれも基本的な描写力は同等です。P400のみインプットバッファがHypex製のため若干音色が異なります。

補足:Purifi 1ET400A比の情報は過去記事にあります。また下記記事の次世代ハイエンドでの1ET400A採用はキャンセルです。

Purifi Audio 1ET400Aを使った製品について

ゲインマッチング、バイアンプの適合性

P500のみゲインが約30dBです。その他の製品(P400、I250、P502L)は概ね26dBです。P500とその他のパワーアンプ製品を組み合わせる場合はゲインの調整が必要です。ただし外部で固定抵抗などによる調整を行うと入力インピーダンスが増大しフィルター特性を悪化させてしまうため、固定アッテネータでの対応は推奨できないという状況です。

ですのでもしP500をバイアンプなどで他の製品とどうしても組み合わせたい場合は直接お問い合わせください。システムや状況によりますが内部パーツの変更で対応をするしかない状況も多いと思います。ご希望があれば有償にはなりますが対応します。

ゲインが異なる理由はインプットバッファの定数の違いによるものです。P400よりもP500は電源電圧が高いので、I250と組み合わせても最大出力レベルを取れる設計としました。しかし4499世代以降は市場でもDAC出力のレベルが上ったため今後は26dBに統一します。

コストダウンのための各種工夫と弊害

まずケースの傷についてはある程度事前にご理解とご容赦をお願いします。当然ながらこれは購入ページにも注意書きとして書きます。ですので外観について万が一を考える方は購入を推奨できません。完璧な傷一つない製品以外認められない方は購入を控えてください。これについてはすみませんが購入していただいた時点でご理解いただいているものと判断させていただきますので、よろしくお願いいたします。

このあたりの品質基準はI250、P400、P500比でもかなり下がっていると考えてほしいです。上記機種はある程度高級感を重視していますが、逆にこの製品は海外の廉価なNcore製品と戦うためのコストダウン設計(量産数増加、構造簡易化、外注先選定、量産内製)になっています。海外製品と同等の作りだと事前に想定していただければ幸いです。そのかわりP502LはI250比でも全体の剛性が高い上下板厚4mmになっておりオールアルミです。質より量です。

I250、P400、P500のように国内でケースを作ればある程度以上の高い品質にできますが、国内の加工は正直かなりの高価格なので箱のみでコストが現状の何倍もかかってしまいます。そうすると4499以上の原価率となるか、I250に近い値段になってしまいます。

例えば4499のような事前受注プロジェクトであればほぼ100%売れ、在庫が残らないため原価率は高くても問題は有りません(現金による利益が確約されている)。ですがP502Lは在庫リスクが有ります。ある程度長期での安定在庫を覚悟した製品です。そのために何かを犠牲にする必要があります。音は確保しなければなりません。次に箱の剛性と物量です。これも音に関係します。そして販売価格も重要で今回の製品の戦略的立ち位置的に高額にできません。そうなるとあとは海外の廉価Ncore製品比で、日本国内で特に重要視される外観の仕上げクオリティを犠牲にする判断です。

2021/10/14 サンプル写真をアップしました。

現在量産を進めているところですが、その中から悪い場所の撮影しました。これくらいの状態のものがあるとご理解ください。近くで見ると気になると思います。ただ中には美品もあるので、状態によって選別品を多少高額で注文できるようにする等も検討しています。どうしても外観の細部が気になる方は選別品をご検討ください。逆にあまりにひどいものも部位選定して貸出機等に回します。

4499DACのファインメットコア使い方参考情報と新ファーム情報

前々回の記事で少し紹介した、具体的な使い方と音の傾向についての参考情報です。

作業を行う場合は必ず100VのAC電源ケーブルを先に抜き、5-10分程度経過してからメイン基板側のコネクタを外して作業を行うようにしてください。電源ユニット側は赤緑青の順番を間違えたり、固定不良で撚り線のショートがあると基板を破壊しますから電源側は外さないようにしてください。

1つ目は上記のような、通すだけの使い方です。この場合は効果は比較的穏やかです。送り出しの状況によって印象が変わるかもしれません。大抵の場合はなめらかで刺激が少なくなる方向だと思います。多くの人にとりあえず推奨出来るのはこの状態です。効果が程々の代わりに失うものも少ないです。

もう一つはコアにもう一回巻く方法です。こちらはより効果が強くなります。作業の注意としてコアにそれなりに強く巻かないとケーブル長がギリギリになってしまう点です。電源側を引っ張らないように注意してください。配線が抜けてショート事故などがあると大変なことになります。これも送り出しの状況によって印象が変わると思います。やりすぎだと感じる場合は1枚目の状態に戻してください。

ここで紹介したファインメットコアはショップで取り扱いスタートしています。

ファインメットコア FT-3K50TS

4499DACの新ファームの情報について

AK4499特注DAC

新バージョンの情報はこちらでも紹介しておきます。

2021/10/02

LPC1549_AK4499KIT_211002

210812以降のバージョンで音が出なくなった2chモードの修正。そして音質調整機能のリニューアル復活が主な内容です。音が出なくなっていた理由は重要なバグが原因でした。実は210812以前でも潜在的に同様の不具合が出る可能性がある状態でした。このバグは本バージョンで修正されました。

  • DSP関連の潜在的なバグ要因の修正
  • 新しい音質調整機能を搭載しました。以下の説明は2ch時の内容です。マルチではより簡易的な変化になります。
  • Colorful=Accurateから最も遠いセッティング。Accurateが物足りない方向け
  • Thick=Accurateのような正確な高域と色付けのバランス
  • Emphatic=Colorfulより端正で上品な色付け(これらの設定はすべて耳による調整です)

新しい3種類のプリセットは、本質的な音質を改善するものではありません。逆に脚色を行うものになります。基本的に高音質音源の場合ほどAccurateで使うほうが良い結果になると思います。

これは主に非ハイレゾや圧縮音源のデジタル的な不完全性を少し「隠蔽する効果」を期待したものです。従来の方法論、方向性ではやや厳しすぎる、そういう場合に向けてのプリセットです。そのため基本的な発想はともかく最終効果のバランスはすべて耳でチューニングしています。

ある意味非常に今までの逢瀬らしくない方向の内容です。ですがこれからは高音質だけでなく、柔軟性や包容力を製品に持たせていく方向性を模索していきたいとは考えています。ですがすぐに満足行く内容や結果をご提供できるとは全く考えていません。今回は試験的な実装です。

P400のアップグレードのご案内、その他の情報

長らくお待たせいたしました。ショップに以下の項目を追加しました。

WF-P400フィルターアップグレード(往復送料別)

P400にP500と同等の入力フィルターを追加するものです。ただし全員に必須のアップグレードではありません。帯域外ノイズの多いDACを使っている場合にNcoreの特性劣化を防ぐ効果があるものです。例えばですが逢瀬製品との組み合わせではDAC側の帯域外ノイズが多くないため必須ではないです。ケーブルの取り回しが長いなど途中経路でノイズを拾う場合には有効かもしれません。

もう一つのアップグレード適応条件としてプリアンプの出力インピーダンスは最大600Ω以下である必要があります。これを大幅に超えるパッシブプリや一部の真空管プリを接続すると高域が想定以上に減衰し音声帯域まで影響が出てしまいます。出力インピーダンスが高いと思われる製品を使われている場合は要確認、またはアップグレードを避けるようにしてください。逢瀬のAK4499、AK4495、Integratedシリーズとの組み合わせの場合には問題ありません。現代の大半の電源を必要とする製品との組み合わせなら問題はないと思います。

なおアップグレードの往復送料は別途かかりますのでご注意ください。以下のような手順でのアップグレード作業となります。

  1. 購入手続き
  2. 入金確認
  3. お客様へ発送のご連絡(発払い)
  4. 到着後、アップグレード作業
  5. ご返送(着払い)

となります。

廉価パワーアンプの状況

こちらもおまたせしております。現在梱包用ダンボール製造中、製品のモジュールは先日ようやく本国出荷済みです。10月中に本格的な量産を開始できる見込みです。

AK4499用のファインメットコア

大変ありがたいことに多くのご要望をいただきましたので、ショップで取り扱うことにします。現在取寄中です。テストができましたらこちらで報告する予定です。使い方による音質傾向も簡単ですがご案内いたします。

光ブースターの販売検討

半導体不足の中で販売できるものがないか検討した結果です。

これはデジタルの光信号=オプティカルを同軸SPDIFに変換するだけのものですが、音質をある程度改善する効果があります。ただしデジリコのように本質的な改善はできません。非常に簡易的な内容ですが粗悪な光出力でもある程度音質を引き上げることができます。

ACアダプタで5Vを供給し光から同軸に変換するだけです。価格と発売までの期間を短くするため基板のまま販売しますので実質キット扱いとします。かなり小型の基板かつ部品点数も少ないので価格は手軽に買って試せる範囲に抑えられると思います。(ただしパワーアンプが落ち着いて以降となります)

廉価パワーアンプの更新情報と、4499の今後の展開について

おまたせしております。まずはパワーアンプの情報からです。9/21に出荷連絡がなかったためHypex社に連絡を入れました。返答としては予定通りモジュールは入荷しているそうです。ただ出荷が溜まっているので出荷は少し時間がかかっているとのことです。とりあえず全く入荷未定の状況から、入荷確定の出荷待ちとなりました。

ひとまずパワーアンプについては出荷の目処がつきそうな状況です。

4499特注DACの今後の展望

工場も焼失しICも生産完了となりました。この最後のAK4499チップを使った貴重な製品の一つとして、今後もゆっくりですが機能や情報の追加を検討しています。最近中古もちらほら見かけるようになりましたので、あえてこれから入手を検討される方への情報にもなればと思います。

当社としてはお客様が製品を中古で売り買いするのは当然ながら完全に自由だと思っているのですが、やはり手放したくない、長く使いたい、そう思える製品に育てたい思いはあります。

例えば先日もマルチチャンネル用の機能として、4バンドEQやクロス周波数のより柔軟な設定機能などの更新を行いました。ただ大半のお客様は2chで使っていると思うのでこれらの恩恵は殆どないと思います。

そこで今後比較的安全と思われる音質改善方法(後述します)。音質変更ファームを出していこうと思います。現行の音質特化ファームでは初期にあった音質変更機能が長らく動作しない状態ですが、今後2ch特化で余裕のあるリソースを使い音質を変更出来る機能をもう少し拡張してみたいと考えています。

例えばですが基礎クオリティへの特化のみではなく、ある意味アナログ的なより聞きやすい音質を再現するような機能です。と言っても従来の方法では限界がありますから、今までとは違うすこし変わった方法を検討しています。現在いくつかの方法を試しているところです。

100%確実に皆様に納得いただける音を届けられるかはわかりませんが、設定変更で気軽に試せるような機能ですから良いものができたら提供してみたいと考えています。幸い半導体が入手困難な時期なので、パワーアンプの出荷が落ち着いた頃を目安に上記のような機能の追加も目指してみたいと思っています。

4499特注DACのインシュレータの話

アクリルインシュレータの表面保護の紙を外していますか?

実は初期出荷時では紙がついた状態ですが、これは保護のための紙なので剥がすことを想定しています。多少滑りやすいですが外したほうが接地は安定します。外していない個体を多く見かけていますので、念の為ご確認をお願いいたします。(案内漏れです。すみません)

(自己責任、リスク有)4499特注DACのちょっとした音質改善方法

この内容は初めての案内になると思います。蓋を開ける必要がありますので多少のリスクは伴います。このあたりは完全自己責任での作業(メイン基板破損の場合は部材がないため修理不能)となりますが、それを御理解の上でご判断をお願いいたします。

方法は以下の電源ユニット>メイン基板のケーブルに、ノイズ除去のためのコアを入れることです。推奨は低周波に効果があるマンガン亜鉛系かファインメット等です。フェライトコアは有効帯域が適合しないためあまり効果はないか逆効果になると思います。コアの位置は電源側よりもメイン基板側に近いほうが比較的良好です。

作業を行う場合は必ず100VのAC電源ケーブルを先に抜き、5-10分程度経過してからメイン基板側のコネクタを外して作業を行うようにしてください。電源ユニット側は赤緑青の順番を間違えたり、固定不良で撚り線のショートがあると基板を破壊しますから電源側は外さないようにしてください。

またコアは金属むき出しのものは避けてください。、下記画像のようにプラスチックで保護されているものが安全です。

これは副作用が少なめで効果が大きい対策です。基板上にもスイッチング電源用のノイズ対策は入っていますが、基板に到達するノイズの量自体を抑圧しますのでより基板上のノイズ抑圧が結果としてより効果的に作用するということです。

特に中高域がやや煩わしいと感じられる問題は解決されやすいです。SNや高域の質感は改善方向、力感への影響は皆無とは言いませんがわずかです。

ソフトウェアのバージョンアップを行っています

最近の更新内容をBlogでも紹介しておきます。最近Integrated 250とAK4499-DACのソフトウェアアップデートを行いました。詳細は以下のリンク先を見てください。

Integrated 250のファームアップ内容

ソフトウェアアップグレード

こちらはIntegrated 250の更新ページです。更新内容はIntegrated mode時に右ノブで常時アンプのOn/Offを切り替え可能になりました。だいぶ前に構想はあったのですがようやく実現出来ました。用途としてはヘッドフォンに一時的に切り替えたい場合などでしょうか。設定変更から再起動という手順をしなくてもすぐ切り替えが出来るようになりました。こちらは簡単なアップグレード内容となります。

AK4499-DACのファームアップ内容

AK4499特注DAC

こちらの更新は主にマルチでのユーザー様向けなので、恩恵を受ける方は非常に少ないかもしれません。ですが内容は本格的なデジタルチャンデバ化に必要な内容ばかりです。詳細は上のリンク先を見ていただくとして、簡単なアップグレード内容を紹介します。

  • 4バンドパラメトリックEQ機能の追加
  • 各DACごとにLPFとHPFのそれぞれの特性を「バイパス、LR2、LR4、LR8」から自由に選択可能になり、それぞれの周波数も自由に設定可能に
  • マルチ動作の内部レートを2ch動作と同じ4fs(176/192k)に変更。マルチ時の音質向上

これによって完全に非対称なクロスの設定も出来るようになりました。LR2とLR8を同じ周波数でクロスさせることも出来ますし、フィルターを全部バイパスにすればマルチではなくフルレンジの4系統出力としても機能します。また配線次第ですがDAC4枚のまま3way出力+HPA出力有効化も出来ますし、設定の柔軟性が大幅に高くなりました。

買ってよかったと思っていただける製品にするために8ch出力を生かした機能を拡充してきましたが、ようやく当初の構想をほぼ全部実現できるところまで来ました。多くの仕様変更がありましたから、まだファームはテスト段階ではありますがマルチでお使いの方は何かあればフォーラムでご報告いただければと思います。

本格的なマルチ対応のDACは世の中では希少ですから、少しでも貢献できたらというところです。

【お詫び】さらなるパワーアンプ発売遅延のお知らせ

昨夜Hypex社より連絡がありました。原文をそのまま貼ります。

I am afraid to tell you that we are facing another delay on this order. We ae not 100% certain yet when we can ship out but expect to be able to ship out on 17-09-21. Will keep you posted on the progress.

恐れ入りますが、この注文にはさらなる遅れが生じています。まだ100%の確証はありませんが、17-09-21には出荷できる見込みです。進捗状況については随時お知らせします。

今まではこちらから問い合わせを入れていましたが、Hypex社から連絡が来るのは異例です。内容については記載の通りです。9月下旬に出荷見込みですが確実とは言えない予定ですので、パワーアンプは発売時期を未定と設定するしかない状況です。

これに合わせて8月から行う予定だった先行予約も延期します。AK4499DACのときのような入金だけ受けて出荷が出来ない状況が続くことはリスク回避の観点からも避けたいと考えています。確実に出荷ができるタイミングが確定してから発注を受け付ける形とします。

お客様にはご迷惑をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。

コネクタと半導体不足は深刻です。少なくとも今後1年間はまともに生産活動が出来ないことは覚悟しています。会社としては資金の余裕もありますし、固定費は最低限に抑えているので、売るものがなくても経営に問題はありません。無理な生産活動はせず半導体の在庫が安定するまで無理な仕入れは行いません。今は耐えるべきときと考え当面は開発業務に専念するつもりです。幸い試作開発分に必要な電子部品は確保してあります。

アンケートの結果と対応と回答まとめ

アンケートにご回答頂いた方、ご協力いただきましてありがとうございました。今日になってから回答ペースが一気に落ちてきましたので最終判断をします。

結論としてパワーアンプは正規仕様(2番ホット)に修正して出荷します。ご心配をおかけしました。

基板は作り直さず全数手作業で修正します。納期につきましてはもともとアンプモジュールの大きな納期延長がありましたので最終納期への影響は僅かでしょう。もちろん予定外の事態があれば別ですが今の時点では予定通り進められる見込みです。

最初からこのような発表自体せず、手作業で修正すればよかったのではと思われるかもしれませんが、それはもちろん一番最初に考えた内容です。しかし当初の案では出荷時の信頼性を確保できる修正が不可能だと判断しておりました。要するに輸送の振動や長期的な使用で壊れる懸念がある方法です。しかし皆様からの意見を頂いて別の修正方法が無いのか、もっと踏み込んで考えた結果、信頼性を確保できるような直し方に気づきました。ある意味追い詰められてようやく気づけたのです。

ですので今回は全数修正で対応します。色々なご意見を頂いた結果、本来あるべき形に戻ることが出来ました。

最終結果

  • 気になる、購入を控える 15%
  • 気になるが、延期期間が長いので我慢する 36%
  • 気にしない、問題ない 12%
  • DAC側での対応があれば問題ない 24%
  • アダプタがあれば問題ない 12%

小数点は切り捨てしています。また所持製品に記入があってもメールを記入されていない方は重み付けを大幅に落として集計しています。

問題ないが過半数に若干届かない、問題あるが過半数を超える結果となりました。問題ないが圧倒的多数でない限りは修正すると決めておりましたので、そのように判断しました。

参考までに「気になる、購入を控える」を選択された方は絶対数が多いのにも関わらずほぼ全員メールアドレスの記入がありませんでした。その他の回答のメールアドレス記入率(100%)からするとかなりの異常値に見えますので相応に重みを減らしています。ご了承ください。

(さらに…)

量産の予定、各製品の納期見通しについて

6月も終わりに差し掛かっておりますので、現状わかっている情報をお伝えいたします。(パワーアンプの極性問題は発売までに対策しますので注釈は削除しました)

パワーアンプ WF-P502L

こちらなのですが、先月に一旦「7月12日アンプユニット出荷予定」と書きましたが、あれからHypex社より追加情報があり、更に遅れているとのことです。詳しく確認していますが現時点で100%確実な予定は決まっていないようです。例の半導体や電子部品の欠品の問題だと思います。8月下旬の予定を伝えられていますが確認中です。最近はコネクタ類も品切れが続いていますのでこれらが原因の可能性もあります。とにかく遅れが深刻になる可能性があるということです。

これらが納入される前に他にできる組み立て作業を先に終わらせておきます。アンプと電源ユニットが到着次第で最終組み上げを行える状態に持っていくことで、組み立て納期をできるだけ短縮したいと考えています。今できることはそれくらいです。

試聴機は発売より先に用意します。試聴申し込みは7月中に開始できるようにします。試聴が遅れる場合は空気録音で比較できる参考ファイルを用意したいと思います。また先行予約という形で受注も開始します。予約は何か特典をつけようと考えていますが、今の構想ではお詫びとしての期間限定の値引き(正式発売までの間だけ)を検討しています。

ヘッドフォンアダプタ

7月上旬には受注スタートできると思います。今組み立て中ですが、外注ではなくすべて手付けで作っています。価格は2万円以内になります。金額はほとんどサポート代と組み立て販売手数料です。外観はアクリル板が届いたらこちらに追記でアップロードします。

内容が内容なので、これは正式な市販製品ではなく完成済みキットだと考えてください。回路図も公開しますのでわかる方は自作されるのが良いと思います。少し回路がわかる方であれば、誰でも真似できるレベルの工作品です。正直製品単体で2万円の価値はないと思いますから、私達を応援してくれる方向けの製品です。

以上予めご理解よろしくお願いいたします。

追記:写真を追加しました。丸見えはちょっと…なのですりガラス的演出で基板チラ見せです

デジリコ

あれから調査しましたが携帯アプリは保守とバージョンアップの問題の指摘があり、UIのプランは少し見直しています。ですが当初の構想に近づける方法を調査しているところです。付属のリモコンを大幅に強化し、リモコン側にUI機能も統合し本体はほぼ飾りのないデザイン等も考えています(構想のみ、未定です)。

どちらにせよ重要半導体が入手できないのが確定しているため、じっくりリサーチしているところです。最終的には音質面だけでなく機能面でも既存のシステムに組み込んで便利に使えるような製品を目指しています。

外部クロックの音質支配力、デジリコの10M非対応について

先日貴重な比較をする機会がありました。詳細なメーカー名や機材名は公開できませんが、あくまで機材の音の比較ではなく外部クロックの影響力を示す一例と考えていただければと思います。そしてこの結果はデジリコに外部クロックを接続するべきではないという経験と一致するものでした。

この書き出しでもわかると思いますが、結局DDC(デジタル デジタル コンバータ)としての音質格差は基本設計による音の差が支配的であり、外部クロックはそれを覆すほどの革命はもたらさないということです。今回の機種に限ったお話ではありますが、あくまで外部クロックは音の調整役であり引き立て役であり主役ではないということです。

外部クロックで音は決まらない、一つの補助要因だった

今回の比較機種は3機種です。そのうちひとつがデジリコですが、一つは高精度クロック処理を売りにする有名なDDC製品、もう一つは業務機メーカーの製品です。デジリコ以外の2機種はどちらも外部10Mクロックを受け入れます。ですが高性能外部クロックを入れても相互の音質的な順位は逆転しませんでした。たとえばですが業務用DDCに外部クロックを入れない状態でも、外部クロックを入れた高精度クロックDDCより良かった、そしてその差はそれなりに大きいものでした。もちろんデジリコは外部クロック関係なく最も良いです。

もちろんたまたまこの2機種が外部クロックを受けるのに優位性がない設計だったという可能性もありますが、市場では同じDDCでも高額クロックを購入して音が良いと組み合わせている方も多くいますので、決して効果が少ないとか音が変わらないわけではないです。あくまで機種間にある絶対的な音質差を覆すほどの効果が外部クロックにはないということのようです。

このうち最も技術的主張をしているのは高精度クロックDDCのメーカーです。これに対して業務機のほうはクロックの性能を売りにしていません。音質のためのクロック設計が重要だと主張しています。デジリコも内蔵クロックで音が決まらないのでわざわざ宣伝するまでもないクロックを使っています。

音が良かった2機種はクロック単体の精度や性能を重視しているわけではない、これがとても重要です。

当社としてはDDCに重要なのは環境だと考えます。理想伝送をできる環境を整えること、それによってシステムトータルで正しく性能を発揮できる環境を整えることが重要なのではないか、そう回答したいと思います。通常のオーディオでは外部クロックの使用状況的にここで言う理想伝送に持っていくことは難しく、外的要因(例えばGNDの接続、アースの共有、AC経由のノイズ伝搬)が増えるだけなので、さらに根本的な対策は困難になっていく。このように思います。

よくDDCやクロックではオシレータのカタログスペックやデジタルシンセサイザーのカタログスペックをよく主張するのを見かけますが、実はそれらのスペックはシステムトータルでは発揮できていない状態にあり、どこかで性能は毀損されているかもしれません。だからデジタルでも音が劣化する、音が変わるのです。本当に理想伝送になれば上流の影響は受けなくなっていきます。

事実上記の3機種で言えば業務機とデジリコは上流に音を支配されにくいです。良い環境でも悪い環境でも安定した音質を発揮します。どれだけ劣悪な環境で良い音を出せるか、これはDDCを測る一つのパラメータと思います。上流次第で音が良くも悪くもなるDDCは、実はDDCとしては不完全かもしれないということです。デジリコの実際の対策内容もいかに外的要因を防ぐかにあります。

少なくともオーディオで音が変わる要因はクロックそのものだけでは支配的ではないのはDACの設計からもわかっています。もちろんクロックの性能も大事なのですが、クロックの性能だけではだめ、というほうが適切な表現です。大半の設計ではクロックがその本来の性能を出せる状況にないのではないでしょうか。単体オシレータの測定値はあくまで理想的な参考例ですべてがそのように実装されているわけではありません。環境を改善して問題が解決する。その裏には環境の問題が見逃されているという事実、そういう可能性があります。

高額な外部クロックはほどほどに…

絶対的な高みにたどり着くために予算を度外視して…という目的であれば少しでも上に行ける手段を選ぶのは有効です。その手段の一つが外部クロックと思われます。実際DDCより外部クロックのほうが高額なものを導入する事例も見かけます。ですが現実は音質を支配しているのはDDC側であって、外部クロックはあくまで補助であり、しかも音質調整的な位置づけということです。これを覚えておきたいところです。

高額クロックを繋がないと真の音が聞けない、これは誇張されている可能性があります。少なくともこちらの実験では、最も重要なのはクロックを受ける機器の設計であり、外部クロックは主役ではありませんでした。

外部クロックの影響はアンプで言えばケーブル位の影響力でしょうか。完成度の高いシステムになるほどケーブルで音は大きく変わりますが、実はアンプを変えるほうがもっと根本的な音の差になります。アンプの差をケーブルが覆す事例はあまり聞いたことがありません。もちろん最終的には両方良いに越したことはないのですが、基本はアンプが良いことが前提です。

上記の低価格DDC+高額クロックの話は実はこれと似ています。しかもアンプの事例と違って難しいのは、電源や接続ケーブルや外的要因が増えることによって、何もしない状態より大幅な劣化もありえることです。(もちろん音が変わるので好みの範疇で、劣化したほうが好みな場合もありえます。)

デジタルオーディオはPCの対策の時代から大掛かりで手間と時間のかかる方法が主流でしたが、それはネットワークプレイヤーが登場しても同じでした。今度はLANのノイズ対策製品など、結局外部電気製品がどんどん大掛かりになり、あれもこれも必要になり、接続されるデジタルオーディオ製品はすべてが同じ環境依存と外的要因の問題を抱えているように思います。そしてそのための個別対策で音を良くする製品がたくさんあり、どのように組み合わせるのかも無数にあります。

予算に限りがあるのがほとんどの方の現実だと思います。高額な製品を次から次へ購入しなくても問題がない状況に持っていくこと、これがデジリコの目的です。理想は無対策の環境でも手軽かつ現実的な予算でデジタルとして安定した音を出せることです。

外部クロックを前提とした「さらなる高みがあるし、そこに行くために高額なクロックが必要です。」という従来のオーディオ界と全く同じ状況では、まだこの目的は達成したとは言えません。だから実際にクロック接続のテストでもDDC単体の素性が支配的でクロックは二次的要因だったこと、中途半端なDDCに高額クロックをつけても良いDDCにならないこと、この事実はデジリコの目的に合致する結論であり、ここで伝える価値のある結果です。

だから今こそ自信を持ってデジリコには外部クロック不要論を伝えたいと思います。(あくまでデジリコの話です。すべての機種の可能性は否定しません)

繰り返しになりますが、高額な外部クロックをつなげることは趣味性は高いですがデジリコ製品の目的とは反します。外部クロックによって少しは良くなる可能性がありそれは否定しませんが、必ず良くなる保証はないし安く済む保証などもっとないです。ほとんどの外部クロックの単価はデジリコより高額なのも事実です。そういう高額で高度な対策製品が必要な現状から開放したい、これこそがデジリコの開発動機です。だからデジリコに外部クロックは不要でなければならないですし、お客様はその予算をもっと別の改善に使うほうが効率が良い、そう伝えたいと思います。

もちろんですがデジリコも完璧ではありません。上流の影響は完全にはなくなりません。残ります。でも現状よりはるかに手軽に理想に近づくための、確実な一歩にはなると思います。ほとんどの環境で底上げができるはずです。

ハイエンドクオリティを現実的な価格で提供することは当面の目標

最近逢瀬の今後の方向性について考えることが多いです。最近はどんどん一般人の手の届かないところに飛び立っていくハイエンドの価格帯を目にする機会が多いです。少し前は数百万円でもハイエンドだったものが最近では1000万円台からがハイエンドになってしまっているようです。もはやシステムトータルでは1億円を超え始めておりそれが現在のハイエンドです。これではほとんど誰もハイエンドの新製品など買えません。かなり限られた富裕層だけが対象の世界です。

1億円出さなければ聞けない良い音など、あまりに現実的ではありません。そして殆どの方は高額なほどよいとどこかで思っているのか、心のどこかでそれを求めたり興味を持ったりします。やれることをやりきる姿勢、そのための突き抜けた設計、物量、デザインなど、たしかにハイエンドの広告には色々興味を惹かれる要素に事欠きません。

しかし同時に高額製品でなくてもそれらを超える良い音を出せる事例そのものはあります。設計の方法やアイデア次第で単純な物量や突き抜けた設計を超えることは可能です。効率の良い音質追求とは長所を伸ばす作業ではなく短所を取り除く作業です。まだ見えていない短所を見つけ出し、過剰ではない最適な対策を施すことです。これをあらゆる側面からやっていきます。

長所を伸ばし続けても大きな短所があれば、ある一線を越えることはできません。どれがどれとはいいませんが一部のハイエンド製品はこの長所ばかり伸ばした結果現実離れした設計になり、その結果も現実離れした価格になっている事例もあるかもしれません。ですが実は大きな短所が残っていれば最終クオリティはそこまでの到達点ではないケースがあります。これこそが低価格で高価格を破るための数少ない方法です。

逢瀬はこのバランス感覚を重視したいと思っています。その結果が誰もが買える製品価格です。コストを掛けない設計でも最高に突き抜けたものを超えられる可能性があるということです。バランス設計であればハイエンドクオリティだったとしても、誰もががんばれば買える価格で製品を提供できます。高額製品を買える方はハイエンドを買えば良いですが、それができない方がいます。それを忘れないようにしたいと思います。かといって展開規模も限られていますし量産数も少ないので中国製品のような価格まで下げることはできません。その境界線にある特定視点からのベストバランスを狙っていくのが当面の戦略です。

どんなに音が良くても音質で価格を決めません。音が良ければどんなに価格を上げても良いとは思っていません。

ラインナップ品切れが続いている理由について

メールでご質問がありましたので、こちらも全体向けとして一度記事にまとめたいと思います。なぜ現在の製品のほとんど枯渇しており、売るものが無くなってしまっているかについてのご説明です。

逢瀬の販売実績は以下のようになっています。普通こういう情報は発信されないと思いますが全部公開します。

  • Compact 15台前後
  • Integrated 180 5台前後
  • Power 400 10セット強
  • AK4495DAC 20台強
  • Power 500 20セット前後
  • Integrated 250 30台前後
  • AK4499DAC 150台強

以上です。AK4499を除けば最終成績まで2-4年の期間の売上でこの数字です。概ね一ヶ月あたり1-2台というペースになります。販売直後に少し売れたあとはほとんど停滞ということです。事実上Integrated 250をふくめてもだいたい生涯成績で30台程度が上限でした。

なので最初の計画時点から生産数が少ないことは最近まで通常の状況でした。

生産リスクについてはIntegrated 180のときに思い知りました。当時としては高機能で比較的高音質な製品でもありましたので30台くらい部材を用意しましたが180は殆ど売れず大変困ったモデルでした。失敗の最大の原因はプリメインアンプと認識されてしまったこと、オマケ的なアナログ入力の音質が最も悪いにもかかわらずアナログ入力目当ての試聴が多くなりました。本来一番力を入れていたDAC部の性能は、世間の「プリメインのDACはおまけ」というイメージからか試聴自体されないことも多く、DAC一体型パワーアンプという視点では評価されなかったことで評判も伸び悩みました。もちろん今ほどDAC側の音質も全方位で成熟していなかったし、アンプ部もNcoreではなくUcdで駆動力にやや欠ける面がありましたので、総合的に課題が多いモデルでした。

結局この製品の内部基板はDACキットやアンプキットとして赤字ギリギリで処分、ケース部材はAK4495DACに流用してなんとか在庫処分を行いました。当時はそのような状況でした。この反省があったからIntegrated 250ではプリメインアンプではないと強く主張し、中途半端なプリメイン的アナログ入力機能は完全削除し、アナログ入力はパワーアンプダイレクトのみ、その代わりにDACとアンプを完全独立動作ができる特殊仕様としました。尖ったモデルになりましたが少量生産モデルですから、決して一般向け大衆向けの製品ではない会社の立ち位置との相性も良く、むしろうまく行っていると思います。

生産に話を戻します。要するにIntegrated 250やPower 500の開発時点で大量生産は経営的視点からすればハイリスクだったのです。多く売れる見込みがないのでそれでも問題にならない程度の生産数以上に踏み込むことはできませんでした。Integrated 250も前作比で大きく飛躍していますがまだまだビジネスのステージは変わりませんでした。上記のような少量受注生産で何も問題は起きませんでした。

逢瀬は現在のところ完成品在庫を持たずすべて受注生産としていました。売れない現金化できない在庫は数値上の財務状況を即悪化させるからです。在庫は何故か利益計上になるので売れなければ現金がないのに数値上は利益が出ている状態になり資金繰りが悪化します。売上や利益には税金もかかります。でも現金がないとなります。これは受注生産ならこの問題を回避できます。だから逢瀬は継続的に受注生産としてきました。

それが急に何もかも変わったのは4499-DACの発表前後からです。急にパワーアンプやIntegrated 250も売れるようになったので在庫が急になくなりました。とてもありがたいことではありますが、需要の急上昇はすぐに対応ができるものではありません。今すぐにどうにかできることではないので、少しずつでもラインナップを復活できるようにしていきたいと考えています。

そろそろビジネスのステージが変わりつつある感触もありますので、今後低価格なモデルの生産数は大幅に拡大する予定です。廉価版パワーアンプの価格を下げられるようになった一番の理由は大幅に生産数を増やしたからです。Power 502は上記の倍以上の生産予定です。大量の部材はおいておくことが難しいので今後は在庫も持つことにしました。当分売り切れないと思います。400と500のユーザーは買う必要がないので買い替え需要はないと見込んでいます。

デジリコも同様に初回生産数は相応に多めにしたいと考えています。こちらは需要が全く予想できないので事前に購入者数を募ってから生産をします。とりあえず現状の音質確保のための重要ICが年内に納入できないことがわかっていますので、デジリコは生産すること自体が不可能なのはご理解ください。