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デジリコ=Digital Reconstructorの開発状況について

表題の製品の音質設計基準評価が完了しました。某ハイエンドトランスポートと比較して、ある程度比較に足りる性能となることが開発目標だったのですが、先日の出張でその比較目標の達成を確認できました。具体的な比較製品の情報についてはここでは書くことは出来ませんが、そのトランスポートの音質は現在市場内でも最高峰の一つの可能性が高いことは各方面の情報からわかっています。これで音質設計は完了です。

デジリコとはなにかについて、十分な認知がされていませんのでここでもう一度整理します。

  • 入力と出力がどちらもデジタルとなる、DDC=デジタルtoデジタルコンバータ
  • 無対策PC等、劣悪なデジタル信号からハイエンドクラスに匹敵する高音質デジタル信号にリコンストラクション
  • USB、ネットワーク、同軸、光、HDMI-I2S入力に対応
  • AES、同軸2系統(50Ω/75Ω)、HDMI-I2S出力に対応 (音質上の問題で光、USB出力は非対応)
  • Bluetooth接続による、携帯電話からの操作インターフェースを提供(現時点の目標)
  • 既存のオーディオシステムにネットワーク入力、デジタル入力切替機能、デジタルボリューム機能の遠隔操作を実現
  • ただし外部クロックには非対応(コストメリット、投資の割に大きな優位性がないことが確認出来たため)

音質だけでなく、既存のシステムの利便性を拡張する可能性をもつ高機能DDCとなる予定です。従来の対策製品では複雑大規模、特殊規格品、単一機能製品の高度な組み合わせによってデジタル伝送品位の問題へ対応することが主流でした。そのため音質向上のたびに機材が増えてゆき、信頼性や利便性が制約され、接続や機能的な自由度も阻害される可能性がある、非常に困難なチャレンジでした。またかなりの高額な製品を必要とする場面もありました。

しかしデジリコは高度で複雑な対策を必要としません。これ一台でデジタルの音質的問題を大幅に改善します。逢瀬は既存のデジタル伝送の問題の本質を見直し、利便性や柔軟性をできる限り損なうことなく、無対策PCからのデジタル出力をデジリコに接続するだけで、ハイエンドトランスポートに匹敵する高音質への引き上げを実現することが出来ました。そして全ては標準規格で既存製品を無駄にしません。さらに音質基準で価格を設定しませんので、誰でも購入できる価格を目標としています。

以上のようにデジリコの特徴は一般的なオーディオシステムにあとから手軽に組込できる製品です。

もちろんこれを入れたらデジタル伝送が完璧になるわけではありません。オーディオに終わりはありませんから、更に先の限りない向上へのチャレンジの余地はあります。ですがデジリコを入れれば無対策のままでも十分な音質へ引き上げができます。これが重要な点です。

Bluetoothインターフェースの開発が残っているのでまだ相応の開発期間はかかる見込みですが、ハードウェアの部分は完成の目処がつきました。特に音質目標の達成が最も困難な目標でしたので、今後は比較的スムーズに開発を進められると予想しています。

今しばらくお待たせいたしますが、よろしくお願いいたします。

Integrated 250の最終在庫と今後の展望について

WATERFALL Integrated 250

現在最終4台の即納在庫を生産中です。この在庫が完了すると現在の仕様のIntegrated 250は完売となる見込みです。ここ一年で予定より販売台数が伸びた関係でVersion1の残り台数が4台になってしまいました。予定より1年以上早く完売してしまうかもしれません。

完売後ですがIntegrated 250自体は今後もラインナップには残ります。次はVersion2としてDAC部と制御部の基板を新しくした製品へ生まれ変わります。またケースも廉価パワーアンプと同等のケースに変更になります。価格は現行機から据え置きで検討しています。Version2は基本的な機能は殆ど変更しません。今まで通りパワーアンプとDACが同居した製品として、現行の4つの動作モードはそのまま維持します。DAC部はAK4499-DACまでに培った新しい観点と技術を詰め込んだ新しい世代の音質へアップグレードする予定です。

このVersion2基板はVersion1と互換性のある基板として開発します。ですから既存のVersion1のお客様は基板アップグレード費用のみでアップグレード対応が可能になる見込みです。これは以前から告知していた内容ですが予定通り行う見込みです。

音質面の目標です。

具体的にはVersion1で残されていた課題である駆動力と音の安定感の強化、高域解像度への配慮の追加、これらを盛り込みます。DACチップは今の予定ではES9028ProかES9038Proが有力ですが、上記含めたオリジナルの音質対策は継続して行います。音的には安い中華製品には絶対に負けられません。そうでなければもはやこの価格帯の製品に存在意義はありません。ですから価格やラインナップに関係なくこの物量でできる範囲での過去最高音質を目指して開発したいと思っています。

可能であればAK4499-DACの4枚仕様を超えたいですがなかなか難しいです。今までの内部電源回路のボトルネックを見直す等、基本性能を更に向上させるためのいくつかの工夫を追加することも必須になるかと思われます。4499比では電源出力やスペースの制約がありますからその範囲でできる対策が必要です。最終的にはAK4499と比較したときに感じるESS系のネガティブ面をどこまでカバーできるかが焦点になりそうです。特に生音を魅力的に聴かせる必要があります。最近まで長らくESS用の実験機で色々と対策を進めておりましたが一部デジリコの技術を流用することで従来の問題点を改善できることがわかりました。現在手元にある音質対策用の試作基板ではかなり改善しました。これを元にどこまで到達できるかで見極めたいところです。

他の候補としてロームのDACも検討しておりました。しかしAK4499やES9038とは異なる方向で潜在的な音質課題があります。生音の質感などは問題ありませんしむしろ強いです。ですが駆動力面での解消の難易度を比較するとロームのDACはこの問題解決がかなり難しいです。この対策のためには相当の物量を大量投入する以外になさそうです。しかしチップ単価でみても基板スペースで見てもこれは現実的解決策ではないため、現時点ではロームのDACは採用可能性が低い状況になっています。

もちろんDACチップが全てではないですが、Version1比ですともはや最後の差がそこに依存してくる領域に到達しつつありますので、Version2の開発においては現時点で全て確定はせず慎重に決めたいと思います。Integrated製品としては既存DACチップで最高を狙う位置づけをとりあえず検討することになります。

ハイエンド向けに以前少し変わったアーキテクチャのDACもいくつか開発をしておりましたが、Integrated 250向けとしては問題が多いため採用は見送ります。全く新しいDACに期待されていた方もいたと思うのでそこは期待とはちょっと違うかもしれません。昨今は各社ディスクリートに移行しつつありますが真に優れている製品は少ないと思われます。ディスクリートは音的に優秀な面があっても特性面で万全にするのはかなり難易度が高いです。そのように問題があるものを問題ないと言って売ることは出来ませんので、機能に見合った最適解を選ぶべきです。上記の不採用になったDACは一体型には不向きですが業務機には適した性質を持っているので今の時点ではそちらでの採用を検討しています。

FAX受信についての連絡、廉価パワーアンプの外観と音について

2021/10よりFAXによる身分証受付が終了します

日頃利用しているサービス会社より連絡がありまして、貸出機のための身分証提出のFAXによる提出が上記期間で受付終了となります。これ以降はメールで画像添付での提出を基本とさせてください。メールでの送付が出来ない場合はお手数ですが、用紙にコピーして書類で提出していただきますようお願いいたします。

廉価パワーアンプの外観と音

通電中の外観は以上のようになります。最大の問題は白色LEDのスイッチが納期の関係で入手困難のため、青色LEDで量産を行うというものです。製品イメージとして青色であっても問題ないとは思われますが、昨今のラインナップでは白LEDを基調にしたデザインに変更していたのでIntegrated 180以来の青です。ですがスイッチの色のためだけに納期が数ヶ月伸びるということは避けたいですので、今回は青色で対応をさせていただきたいと思っています。

外観についてもう一点ですが、天板に筋のようなものが入っています。これは写真の都合ではなく実際に現物でもそう見えます。量産時にはこれは軽減してもらうつもりです。しかし完全にはなくならないかもしれません。この点についてはそのような可能性があるということで予めご了承お願いいたします。

次に音についてです。

電源が半分になりますので、P500と比較して音の余裕や静寂感は若干劣っています。また低音の最低域の伸びや余裕も同様です。やはりモノパワーで電源が2倍のP500が優秀でした。ですが廉価パワーアンプのほうは覇気というか圧力がP500比であります。バインディングポストと基板の距離を最短にしたので改善している部分もあるようです。なので最低音域はP500ほど伸びませんが、単純に音を送り出すパワー自体はP500比でも高いです。最低音域や余裕についてはこれを2台にしてモノラルバイアンプなどにしたら大きく改善する可能性はあります。ですがこちらでは1台しかテスト機がないためそのようなテストは出来ていません。

電源インレットを変更すると高域の質感が大きく変わる印象がありました。現状はP500と同等の駆動力重視の軽量フィルタータイプを使っていますが、AK4499-DACで使っていたより強力なフィルターに変更すると静寂感が改善します。しかし低域が弱くなってしまうため、最終的に採用するのはP500と同等品の駆動力重視のものになりそうです。パワーアンプとしては駆動力に価値を置くべきなので、SN的な要素は外部のアクセサリーで調整していただくのが良いかもしれません。駆動力を確保するほうが難易度が高いからです。

Integrated 250の内蔵アンプと比較するとパワーも余裕も静寂感やクリアさも、廉価パワーアンプのほうが優れています。Integrated 250内蔵比であれば劣っている部分はないかと思います。そしてP500比では総合的に優位ではないものの価格差ほどの違いがなく、また2台バイアンプで導入したらP500を超えていく可能性があると考えれば廉価パワーアンプの存在意義は十分にあるのではないかと思います。

現在量産のための各種部材や基板類の発注を進めています。今月中には一通り発注を終わらせ、量産のための打ち合わせなども進めたいところです。

廉価パワーアンプ WF-P502Lの試作ケースが仕上がりました

2月頭に発注していたケースが届きました。今回は試作分のみ5セットが届いています。これから組み上げや動作確認を行います。量産はこれからです。

上下パネルは4mm厚でWF-P500と同等にしています。またアンプユニットが2つになるため上下放熱穴に加えて左右が放熱パネルになっており、D級アンプとしては熱対策は万全です。ケースのデザインやサイズはほぼIntegrated 250と共通で今後の汎用性に期待が持てる仕上がりです。今後Integrated 250 ver.2やデジリコもほぼ同等のケースにする予定です。今回より背面部のエッジも怪我防止のために丸めてもらいました。なかなか良い仕上がりです。

今回から電源電圧を100V系と200V系に背面から切替可能にしています。実際に行うかはともかくとして海外輸出も視野に入れています。電源スイッチは本当は白色が欲しかったのですが在庫がないため青色です。世界的に電子パーツ類の供給が厳しい状況になっており、もし白色のスイッチが手に入らない場合は青色で量産するかもしれません。

なおこの製品は量産開始前から貸し出しをスタートをしたいと考えています。また追加での情報が入りましたら記事としてまとめたいと思います。

1月の開発進捗報告

同時並行的に進めています。

デジリコは音質対策とユーザーインターフェース関連の開発を継続しています。AK4499DACでわかったDSPの問題のいくつかが深刻な症状のためデジリコへのDSP搭載は中止することにしました。そのため残念ながらデジタルフィルターの強化機能はなくなります。そしてマルチチャンネル対応のニーズもほとんど皆無なのでDSP削除と合わせてマルチ機能も削除します。DDCとして要求される基本的機能と送り出しとしての音質に集中します。ネットワーク再生への対応や既存のリモートコントロールの刷新は予定通り進めています。特にユーザーインターフェースのあり方についてはこの世代以降で可能な限り一新したいと考えています。その代わり開発はかなり時間がかかりそうです。

ヘッドフォンアダプタは廉価版パワーアンプの基板生産と同時に量産予定です。

廉価版パワーアンプですがケース図面が完成しました。こちらはできるだけ急いで進めています。ケースは試作の発注すでに完了です。廉価版製品ですのでコストダウンを優先してケースは4499と同じところに依頼します。ただし上下の板厚は確保しています。内部構成は以下のようになります。

新年のあいさつ ~修羅場と会社の運命

あけましておめでとうございます。今後も世間はとても大変な時期ではありますが、私は私のできることを精一杯今年もやっていきたいと考えております。

今年は廉価版パワーアンプ、ヘッドフォンアダプタなど、やや軽めのプロダクトを予定通り確実に販売できるように努力をしたいと思います。デジリコについては改良の目処が立ったのですが、新しく超えたい壁が現れましたのでもう少しだけ改良を試みます。あとはまだ詳しくはお話できないのですが別のプロジェクトがスタートすることになりそうです。詳細はお話ができるタイミングでお伝えしたいと思います。

今日はようやく去年のAK4499DACプロジェクトについてお話をしたいと思います。

今こうやって皆様にご挨拶が出来ていて本当に良かったです。もしタイミングが悪ければ2020年でこのHPはなくなっていたかもしれません。といっても病気ではありません。会社の資金繰りに行き詰まるかもしれなかったということです。とはいえ今後はこのような危険なことはやりませんのでご安心ください。クラウドファンディングの危うさの一端を理解したところでした。

AK4499DACプロジェクトのこと

おかげさまでプロジェクトは無事完了、昨年内に残っていた在庫も完売となりました。ですが発売まで何度も危機がありました。コロナの影響も大きかったですがそれ以外の要因もありました。今なら思い出話ですむお話なのですが、当時はとても本当のことを言えるような状態ではありませんでした。本当に今こうやって普通に完了報告が出来てよかったです。

1.逢瀬史上前代未聞の発注生産と引っ越しを同時に行った

いままで逢瀬製品は多くても30台程度、少ないモデルは10セット程度しか出ていませんでした。AK4499プロジェクトの発表当時は販売数も生産数も少ないため忙しいということはありませんでした。しかしAK4499DACは御存知の通り150台以上の生産プロジェクトとなりました。今までこのような量産はやったことがなかったので、そのための準備に初めての試みばかりとなり、予定よりかなり時間がかかってしまいました。

大まかに列挙すると以下のすべての検討が必要でした。

  • 確実かつ安定した量産が可能な外注組み立て検査体制を確立 > 外注工場との契約
  • 大量の製品受注、皆様からの支払いと発送データをミスなく管理できる体制 > Paypalとオンラインショップの開設
  • 量産のための各種パーツやケースの発注仕入れ業務 > PCB業者の再選定
  • これらのための資金繰り
  • 以上と同時にハードデバッグやマルチチャンネルソフトウェアの開発

予想を超えてプロジェクトが(ありがたいことに)大変なボリュームとなった関係で同時進行は仕事量が多く大変でした。もはやハードのデバッグやプログラミングは独力ではどうしようもないと判断して協力を募集しました。ありがたいことに数名からの応募があり、助かりました。(プログラミング協力 Oyukiさま、ハードデバッグ協力 sawaさま)

さらにこのプロジェクトとは関係がないのですが、住まいが賃貸で期間限定だっためタイミングが悪く引っ越しの時期となっており、家の購入とリフォーム関係も全部同時にすることになってしまいました。

  • 家の購入手続きとリフォーム関係、住宅ローンの手続
  • 会社引っ越し手続き、個人名義の引っ越し手続き

これがすべて同時並行的に進行することととなり、かなり大変な仕事量となってしまいました。時系列でいうと2019年の11月に家の購入手続き、12月にオンラインショップ開設と仮予約の募集、そして2020年2月からPaypalビジネスアカウント開設とICの仕入れ手続き開始、3月から本予約の募集開始、5月にリフォーム開始、6月-7月で引っ越しとIC仕入先の変更と量産の最終打ち合わせ、8月から量産開始、9月DAC出荷開始。10月にやっと再審査と住宅ローンの支払い完了。このような流れだったと思います。それ以降は皆様御存知の通り製品のアフターサポートです。

2019年7月で以前の会社はやめましたので、それ以降の一年はいよいよこれが本業という忙しさでした。

2.資金の問題

これが大変な問題でした。3月のPaypalで本予約開始、みなさまからお支払いを頂いた資金を使って仕入れを行う予定だったのですが、Paypalの資金が凍結になりました。直前にビジネスアカウントを開設したため取引実績がないからという理由ですべての資金を凍結されてしまったのです。この時点で3000万円が凍結となりました。

さらに直前に仕事を退職した関係で住宅ローンも降りず、2019年11月の住宅購入のための支払いはすべて自己資金によるものだったので、個人から資金を提供しようにも資金面で余裕がありませんでした。AK4499のICだけで650個だったので大体500万円位。その他にも電源、ケース、基板、コネクタやケーブルやインシュレータなど細かい部材の費用、組み立て外注費、色々合わせて最低でも2000万円以上必要でした。PayPalなしとなると住宅資金を合わせて一時的に4000万円以上必要です。会社にはそんなにお金はありませんから、実質これをほとんど全部個人が貸付という形で負担です。さすがにこれは不可能です!

もちろん銀行にもプロジェクトの状況と資金回収までの流れを説明し「これは確実に回収できる案件」と相談したのですが、取引実績がないのと会社の過去決算があまりよろしくなかったため融資は100万円が上限で実質NGとなりました。

結局Paypalと直接交渉をして状況を全部説明しなんとか一部凍結解除、とりあえず1500万円ほど使えるようになりました。これで当面の運転資金はなんとかなりました。その代わりPaypalの返金期限である半年後までに納品を済ませなければならなくなりました。製品を納品(出荷伝票履歴をPaypalに提出する)が出来なければ未納分を返金しなければならない、これが後で大変なことになります。そして次の問題が発生します。

3.AK4499の納入遅れの問題

5月のことでした。この時点でそろそろIC納品が見えてくるタイミングでした。代理店に納期を確認するとなんとコロナの影響で9月納品に遅れると報告がありました。上記の通り9月に納入完了しなければ返済資金がもうありませんので会社の危機となります。急いで組み立て工場の量産計画をリスケジュールしました。

こうなったらAK4499をなんとしても市場在庫からかき集めなければなりません。まずは海外の市場在庫を探しました。Digikeyのようなサイトを全部合わせても当時300個前後しかありません。あと300個以上足りません。次にAliexpressを調べました。在庫がありました。店主に聞くと650個の即納可能在庫があると言う話でした。しかし中国なのでまともなルートか、真贋や動作について信頼はできません。それについて質問してもまともに回答は帰ってきません。最後には何故か怒られました。これでは危なくて購入できません。

今回基板の製造と実装をFusion PCBに依頼していたので、中国系同士ということで実装業者に店のリンクを伝え真贋含めた交渉をしてもらうように依頼しました。すると中国人同士で話がうまくいったのか、ICの在庫のある場所、仕入れルート、トレイの写真など詳細な写真を手に入れることができました。私はそれを旭化成に連絡し中国への出荷履歴、トレイの写真やICの写真と製造番号が実在する裏を取りました。AKMから出荷履歴があったため本物の新品と判断し、中国ルートで650個を仕入れることにしました。在庫も実装工場も中国なので輸出入が発生せず出荷や発送はとてもスムーズでした。これでようやく実装工場で最終実装スタートです。

こうなるとあとの問題はIC代理店とのキャンセル交渉です。すでに代理店には発注書も送っているし、IC自体の量産も動いていました。どちらにせよ9月に完成品をお客様に納入ができなければ会社は存続できません。私は迷わずキャンセルを伝えました。実は2020年から法令が変わって「発注側の責任ではないやむを得ない事情」がある場合でも会社間の売買契約をキャンセル出来るようになったことをしりました。

とはいえ代理店側も650個ものAK4499の不良在庫を抱えることになりますから簡単にOKは出しません。しかし私はこのまま待っていても会社が倒産するだけであり、そうなれば支払い能力もなく不良在庫となる未来は同じであること、逆に会社が存続すれば多少なりともあとから在庫を購入できる可能性があること、そして法令の変更があって「今がコロナもあり当社起因ではないやむを得ない状況」だと伝え強引にキャンセルを連絡しました。

このとき相手先の合意はなしです。中国ルートでのAK4499の仕入れを確定させる必要があったため、完全に一方的な連絡でした。このあたりは会社がなくなるレベルの覚悟なら正直どうということはありませんでした。もちろんこちらとしても事後処理の協力については伝えています。もし10月以降に会社が残っていたらその後不良在庫の処理については出来る限り協力すると伝えました。このあたりはせめてもの誠意です。

4.実装不良や工場トラブルが有りながらも出荷

上記にも書きましたが、今回の基板の製造と実装の工場はFusion PCBでした。もちろん基板製造は安いプランではなくプレミアムプランで製造しています。今はFusion PCBのHPに4499DACの写真もありますが、その理由はなんと今回のプロジェクトがFusion PCB始まって以来の最大規模の実装案件だったらしく、色々と追加でサービスもしていただきました。

しかし実装側で経験不足からか多くの不良もあり、検査項目を伝えながら何度も修正と検査をしながらの出荷対応となり、なかなか全数の出荷が出来ませんでした。ロットが別れたのはこれが理由です。きっと今回のプロジェクトはこちらもそうですが、彼らも同じく良い経験になったのだと思います。

パワーアップPCBA#3:ビジネスユーザー向け、無料で基板実装試作

Fusion PCBを使った理由はいくつかあります。事前見積もりで基板製造、部品実装、部品仕入れ、検査、これらを全部含めた量産コストを確定できること、これが理由です。国内で別の業者に見積もりを取りながらすすめると最終費用がなかなか確定できません。そうするとマージンを多めに取ることになり最終量産見積もりの金額が高くなりがちです。今回のプロジェクトは原価にできる限り近づけて販売したかった(結局、私の人件費除いて原価50%以上)のですべてをオールインワンで出来る実装業者にしたかったのです。

この点でFusion PCBはMouserやDigikeyの型番のみ記載したBOMを作れば仕入れから実装までやってくれます。国内実装で必要な詳細BOM作成から部品の仕入れや整理と部品と基板を合わせて実装業者に発送する業務から開放され、私の仕事量を大きく減らすことが出来、確実に費用も算出できるメリットが有りました。一人でやっている会社としては自分の仕事量を減らすことはとても大事です。それなら多少割高でも頼む価値はあります。しかしFusion PCBは追加コストもそんなに高くなく、国内で全部やるよりむしろ安いくらいでした。

おかげさまで確定された費用を事前に算出でき、私の仕事はかなり減らすことが出来、他の業務に注力することが出来たと思います。最後に関税と送料が思ったよりかなりかかってしまったことは計算外でしたが、それ以外は予定通りでした。

その後は国内の量産工場に基板とケースが無事到着し、出荷という流れとなりました。国内工場は大きなトラブルもなくスムーズに組み立て出荷です。出荷が終わったとき、もう9月でした。期限は残り2週間くらいしか猶予がなかったと思います。

私の人生はいつもギリギリなんとかなることが多いのですが、今回も本当にギリギリでなんとかなりました。その後も33MHzクロックの不良、初期ファームの問題、ケース傷に対応して再アルマイトの発注など、サポート業務も結構大変でしたが、途中の資金繰りの心労からすれば大したことはありませんでした。こんなに神経と気力と体力を使った一年は久しぶりでした。でもこういうときは生きている実感がとてもあります。

5.旭化成半導体工場の火災

10月のことです。第2ロットの頃でしょうか。旭化成のAK4499などDACを作っている工場で火事がありました。少しタイミングが悪かったらこのプロジェクトはどうなっていたのか…そう思います。幸いAK4499については仕入れが間に合っていたので、市場在庫も枯渇する前だったので本当に助かりました。今はAKMのオーディオ半導体は入手困難なプレミアム価格になってしまいました。

https://www.akm.com/jp/ja/about-us/news/information/20201030-information/

この火災が起きる前に国内代理店から当社の発注したAK4499の650個不良在庫の消化をどうするのかについて打診があったのですが、この火災以降はAK4499の市場在庫としての引き合いが多く、全数購入して新製品を作って補填する必要はなくなりました。

このあたりは本当に偶然の連続でギリギリのラインをくぐり抜けてきた感がとてもあります。

会社を続けることができた運命に感謝

神様が本当にいるのかわかりませんが、こういうときは本当にそういうものに感謝をしなければならない、そう思いました。ほんの少し運命が違っただけで今逢瀬はなくなっていたかもしれません。今逢瀬があるのはもちろん皆様のおかげ、そして運命の偶然のおかげです。

まだ私がこの仕事を続けても良いというメッセージだと思って、今年もより一層励んでいきたいと思っています。

そして皆様にも幸がある一年でありますように。

ハイエンドパワーアンプの方針

廉価版パワーアンプはまだ開発中ですが従来の経験上WF-P500にだいぶ近い音になると思われます。そのため今後ハイエンドパワーアンプに求められる基準は大幅に上がりました。しかし先日の遠征により多くの経験を得ることが出来まして、今後のハイエンドパワーアンプの開発方針は概ね定まりました。

それはやはり極限のパワーが前提です。今回実験として作成したSMPS3000+NC1200アンプの検証でその重要性に気づくことが出来ました。この組み合わせの出す音はP500とは少し違う方向の優位性があります。それは絶大な駆動力による低音の安定感、瞬発力、下支えの確かさ、余裕です。WF-I250とWF-P500を比較した方は描写力の違いもありますが、その駆動力の違いを感じられたと思います。低音が引き締まり、最低音が伸び、より存在感のある、前後感のある描写が得られたはずです。ちょうどその路線です。

もちろんNC1200は標準モジュールなので高域はやや荒れてしまう部分があるのですが、そういう細かい部分ではなくパッと音が出たときの強い印象こそ重要なハイエンドオーディオの喜びです。そのような低音の追求はやはりハイエンドの王道ではないでしょうか。そのためにはこのような途方も無いスペックが要求されてきます。そしてその道にはおそらく終わりはありません。

不思議なことにSMPS3000のような100Vではフルスペック出せない電源容量であっても違いがあります。200Vなら当然もっと違いがありますが、100VであってもWF-P500とは違いがありました。もちろん繊細な描写力はまだP500のほうが良いです。

今後ハイエンドパワーアンプの開発においては高域の描写力の改善などの基本性能は対策を考えます。しかし最終的な目標は強力な電源容量の確保、最大出力の確保、これが絶対条件です。しかしそのための犠牲は最小限に、SNや基本特性はP500のクオリティを死守することを目標にします。ハイエンドの構想はいくつかありましたが、今後緻密な描写力を更に磨く方向性(1ET400Aのような方向)より瞬発力と駆動力を圧倒的に高めていくことが今後ハイエンドモデルとしてより重要な要素だと理解しました。THD性能は現状で十分です。

現在設計については構想中ですが、SMPS3000+NC1200のような簡単にどこのメーカーでもできるような組み合わせではなく、オリジナルの発想で従来の既成製品の枠組みを超えていきたいと考えています。廉価版パワーアンプの開発より優先順位は下がりますが、合間に実験検証を進めていく予定です。開発途中で困難な壁があるかもしれませんが、技術的にこの壁を超えていければと思います。(現時点では構想が100%実現可能かは不明です)

色々書きましたが、従来の開発工程のロードマップに変更はありません。廉価版パワーアンプ、ヘッドフォンアダプタ、デジリコ、これらが優先です。

AK4499特注DACのモノモードLR間タイミング誤差について

本件についてSNSで問題について取り上げられましたので、こちらに公式としての情報を一旦まとめさせていだたきます。個人的な印象やただの憶測に基づく発言も散見されますが、必ずこの一次ソースを先にご一読いただき、その上で冷静なご判断をしていただければと思います。

現象の詳細

この現象の内容はLR間のチャンネルタイミングが最新ファームでの平均0~2usほど発音タイミングがずれるという内容です。またこの現象はサミングモノ仕様でのみ発生します。ステレオ、マルチでは発生しません。ズレの幅は起動ごと、入力切替ごとに上記範囲で変化します。

この誤差による影響がどの程度のものかについては下記、「問題の深刻さの客観的情報」にて記載します。基本的には仕様範囲内であり、特別な音質的メリットを選択した結果の副作用です。

問題の解決方法

以下の3パターンの解決方法があります。このうち1と2の方法については、問題提起直後にユーザーフォーラムで回答済みです。

方法1 DAC基板を1または2枚構成としてステレオモードにする

メリット:お客様自身で即問題の解決が可能

デメリット:DAC基板を取り外す必要がある、DAC基板4枚全数が機能しなくなる

方法2 DAC基板を4枚ステレオモードで動作させる(希望があれば詳細資料作成します)

メリット:フルサミング仕様のまま解決が可能

デメリット:サミング配線が複雑のため自作スキル必須、専用ファームが必要なこと

方法3 ES9038pro基板と交換する

メリット:フルサミング仕様のまま解決が可能

デメリット:ファームアップデートと基板交換が必要、音質が変わる、対応までに時間がかかる

以上です。

最も簡単な対策方法はステレオモードで使用していただくことです。タイミング誤差が致命的と思われる方はステレオモードに変更していただくのが今すぐできる解決方法です。ただしこの場合同時使用できるDAC基板は現行ファームでは2枚までという制約が発生します。

残念ながらモノモードでの動作では基板単位でのLRCKクロックタイミングに誤差がある以上100%完璧な補正は不可能というのが現在の回答です。現在のファームでは既にファームレベルで対応可能な限界まで縮めていますので、これ以上はハード的な対策が必要です。

方法3が根本的かつ最終的な解決になると現在のところ予想しています。ES9038Pro基板での最終動作確認は後ほどここに追記しますが今の時点では解決可能と予想します。誤差があるとしてもES9038Proは100Mhzでの動作になりますのでタイミング誤差の最悪値が現在の1/4以下になります。ずれるとしてももはやnsオーダーです。ですので4枚サミング仕様でタイミング誤差問題を解決を望まれる方にはES9038pro基板への交換で対応したいと思います。(AK4499はAKMの事故で今後入手が困難な状況となりましたためAK4499での補償は不可能です。)

これはタイミング誤差がどうしても許容できない方向けへの対応となります。

対応は無償(送料のみ負担いただく形)で行いますが無償対応はAK4499基板との交換が条件になります。AK4499基板と両方の基板保持を希望される方はES9038Pro基板は購入頂く必要があります。今後ES9038Pro基板の生産数を決めるために希望者の募集を行います。

希望者が一定数以上に達した場合はES9038Pro基板の生産を行います。この記事のコメント欄に「交換希望」または「購入希望」と書いてください。その数量をみて生産数を判断します。10枚以内だった場合は生産しません。購入の場合の金額は数量で金額可変しますがES9038Pro基板をフル実装の場合でも10万円以内に抑える予定です。ES9038の音質については後日追記します。

追記:ES9038Proの音質です。AK4499と比べて基礎クオリティに優位性はないと感じます。低音の伸びや音の余裕、生音の滑らかさなどはやや減退、その代わりにさわやかでクリア「感」という傾向です。打ち込みや人工的な音色が主体の現代的楽曲にはES9038Proが、生楽器主体の音楽にはAK4499が向いていると感じました。とても極端な例えをするならば、点描やデザイン画調のES9038Pro、油絵調のAK4499という感じです。奥行きの階調表現や緻密さや低域レンジはAK4499が優れていて、ES9038Proは軽やかな音の立ち上がり、前に出る音が中心で背景音は薄め、これが要因でクリアでさっぱりと感じられます。特性面ではSNが若干減退しTHDが改善していますが総合特性で大幅な優劣はありません。

問題の原因

DAC4枚のクロック周波数がバラバラなことが直接の原因です。約400kHzの4種類のマスタークロックを基準としてDACは動作していますので、アナログ信号を生成するタイミングがDAC基板相互で微妙にずれています。そのため現状の4枚モノモードで完全にタイミングを合わせることは難しい設計です。

今回クロック周波数を分割した意図は位相雑音の抑圧が目的です。このような複雑なことをせず単一クロックから供給すればタイミングも周波数特性もズレることはありませんでした。それでもこの特殊かつ困難な方法を選んだのはクロックの位相雑音の従来の限界を越えるためです。基準クロックをパラレルにするという発想は知る限り前例がない手法です。もちろんクロック自体をパラレルにすることは出来ません。

しかしDAC出力はローノイズなアナログ信号ですからパラレルにすることが出来ます。単体DACチップの動作はマスタークロック基準で動作しますから出力信号にはかならずクロックの固定周波数由来の雑音成分が残ります。AK4499では実際にアイドルトーンを観測できます。これを固定マスタークロックではなく複数クロック由来に変えれば、アイドルトーンもΔΣ変調ノイズも無相関ノイズとなります。

実はパラレル化によって改善するのは無相関ノイズのみですから、単一固定クロックで複数DACチップを駆動してもクロック由来の成分は抑圧されません。しかし別クロック由来のノイズであればパラレルによってクロック由来のノイズを打ち消すことが出来ます

これが本機の狙いです。このような設計にしなければ実現できない領域があったわけですが、上記の副作用が発生しました。この優位性を無視してそれに伴う問題のみをクローズアップすることは平等な理解ではありません。微小タイミング誤差よりも音質的なメリットがある、それが多くのお客様の利益だと判断して設計しています。実際に寄せられたデータからも本機の音質的評価についてはこの問題はないと判断しています。

このあと後述しますが微小タイミング誤差はほとんどすべてのお客様にとって実質的な不利益にはなりません。

問題の深刻さの客観的情報

2usの誤差をスピーカシステムで認知できる可能性はかなり低いです。理由はオーディオシステムに伴う様々なボトルネックがあるためです。

2usは500kHzの波長に相当し、音速の距離だと680um、約0.7mmのズレです。スピーカのセッティングで左右0.7mm以内の精度に設置するだけでも難しいですが、それ以上に難しいのは左右の耳の位置を毎回0.7mm以内の精度に合わせて聴くことが同時に要求されます。もちろんスピーカ本体のキャビネット精度、ユニットの加工精度、取り付け精度についても同様です。スピーカシステム全体でその誤差が0.7mm以内に収まっている必要があります。

ヘッドフォンの場合でもLR装着位置のズレがあります。毎回左右0.7mm以内の精度でヘッドフォンを装着しているかどうかと同じ差になります。側圧とパッドの硬さ、頭の形状でも誤差は起きます。イヤホンの場合でもどれくらい奥まで差し込んでいるか、鼓膜の左右位置の差、耳道の長さ、いろいろな要因があります。

以上から2usの違いというのは相当厳しい数値であるということは上記で感覚的にご理解いただければ幸いです。

参考までにもう一つの客観的事例として、現代のスピーカ設計ではインパルス応答の等位相特性も否定的な流れが主流です。インパルス応答はmsオーダーの特性ですがそれすらも認知の限界外にあると捉えられているのが事実です。もちろん現代でも等位相を重視する流派もありますが多数派ではありません。その理由として人間が位相特性に鈍感であるという結果があるからです。

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実際に音が正確という評価で売れているハイエンドスピーカが上記のように等位相設計でない(中域と高域ユニットの2つの振幅ピークが数百usのズレを伴う)ことからもそれは一定の説得力があります。等位相は確かに満たしているに越したことはないのですが、それ以上に重要な他の要素がスピーカの評価につながっていると考えるほうが自然です。本機の設計思想もこれと同様です。usオーダーのタイミングの厳密さよりも他に重視したパラメータがあるということです。

以上の理由により2usのタイミング誤差が即製品価値を毀損するような内容ではないと認識をしています。特に通常のリスニング用途であればです。

新しいパワーアンプとその他の開発状況について

AK4499のプロジェクトはまだ第2ロットを控え完全に完了したわけではありませんが、サポート含め一旦落ち着きを見せている状況となりましたので、最近はパワーアンプの開発を進めております。

以下の内容を並行で進めていますのでご報告です。

1.廉価パワーアンプの内容

デザインはInterated 180からの文法を継承しています。文字入れのみ正面が中央寄せではなく左寄せになっているが異なる点です。とはいえ基本コンセプトは変えていないので印象も大幅には変わっていないかと思います。表示型番は仮ですがこのままになる可能性もあります。製品仕様としてはHypex NC500を2つ搭載したステレオパワーアンプとなります。XLR入力のみとなりますが変換ケーブルを用意しますのでRCAからの接続が必要な方は付属の専用変換ケーブルで接続していただくことになります。

1ET400Aに先駆けて採用された、P500と同様の独自対策回路を含めた入力段構成となり、内容としてはほとんどP500と同じです。異なるのは2つのアンプモジュールに割り当てられた電源基板が2400Wから1200Wと半減することです。ですが理論上はNC500を2つ駆動するのに十分な電源容量は確保しています。

実はP500では出力に要改善点(聴感の力感が落ちてしまう設計上の問題)がありましたが、今回の作品ではその課題をはじめからクリアした設計としました。なので最終的な出音ではP500比で劣らないかもしれません。これは実際にテストをしてみないとなんとも言えません。結果がわかりましたら報告をします。

価格は税込みで20万円前後を目指しています。昨今はヨーロッパから廉価なNcore搭載パワーアンプを輸入できるようになりましたので、国内でも同等の選択肢を確保することが目標です。そのためケースはAK4499特注DAC同様の廉価仕様となりますが、この部分はコストダウンをしないと勝負ができないのでご了承ください。国内で求められる品質をあらゆる側面で満たそうとすると価格はどうしても上がりますが、落とせるところは落として誰でも手にすることが出来る価格に設定したいと思います。

競合となるヨーロッパ製のものは他社製のディスクリートオペアンプやディスクリート電源回路を自由に選べるタイプが中心ですが、当方はそのようなオプションを用意することは行いません。あくまでベストな設計を提供することにこだわります。当然ながらこちらで採用している構成は厳密に音質設計を進めていますので決して彼らの最高のオプションに劣るものではないです。

(上は参考画像。NC500にはこのような外部基板が必要、公式であるHypex社製は無難な設計)

彼らの設計の大半について開発者目線ではっきり言ってしまえば技術力がないです。アンプと電源、オプション基板を全部買ってきて組み立てているだけ、だからまともな設計力があるメーカーは殆どないと考えています。D級アンプ基板を自力で設計するノウハウは無いでしょう。それは彼らが自前で作成したオプション基板のパターンを見れば明らかです。

NC500はD級アンプに求められる特性を理解していないとなかなか良い音が出せません。1ET400AはNC500と比べるとモジュールが優秀で外部基板の設計難易度が下がっています。NC500に比べて1ET400Aが圧倒的に良いという評判が生じた本当の理由は、単に彼らのNC500が悪すぎただけかもしれません。NC500を適当に組み立てると高域がきつい、神経質で荒い音になります。これを味付けでごまかしていくとせっかくのNcoreの優位性は皆無です。海外製のNC500を購入した方が従来の色付け系のアンプと同じ印象を感じたのはこれが理由だと思われます。

当方の検証ではNC500と1ET400Aの違いは事前の評判ほどの差異はありませんでしたから、廉価パワーアンプではNC500で十分だと判断しています。1ET400Aを搭載すると+5万円以上の定価になることは避けられませんのでこの価格帯では死活問題になる価格差です。この価格帯の使命は出来るだけ低価格で十分な音質を提供するバランス感覚です。最高のものを提供するためには完全に価格帯を分け、別のモデルを用意するべきでしょう。

すでに内部基板の設計、ケースの設計は完了しています。試作品やパーツ類はすでに発注済みなので到着次第組み立て、動作検証、修正、量産、と進めていきます。廉価パワーアンプはできるだけ早めにリリースしたいところです。

2.NC1200モジュールの検証

メールでご連絡を頂いたのですが、NC1200の音が良いという感想をいただきました。そこでNC1200についても同時に実験を行います。以前のロードマップでは1ET400Aを複数使用したハイエンドパワーアンプを用意するという内容でしたが、NC1200についても検証を行い独自の優位性があった場合にはこれも何らかの形で提案ができる選択肢を用意してみたいと思います。パワーと駆動力を追求するため3000Wの電源で駆動します。実験結果がわかりましたら報告します。これによってハイエンドパワーアンプの内容に影響を与える可能性もあります。

パワーアンプについては以上です。

3.ヘッドフォンアダプタ

設計はほとんど完了していますので廉価パワーアンプの量産と同時に量産します。アクリルとスペーサで各自が組み立てる簡易キットという形態を予定しています。Integrated 250と組み合わせれば1台でヘッドフォンアンプとして使える想定ですが、他のパワーアンプでも使えると思います。注意点はBTLパワーアンプをアンバランス接続しないことです。これをすると-側がショートになります。基板上には過電流保護を入れますがパワーアンプ側の定格が保護電流より小さい場合は故障の原因になるかもしれません。

大した内容ではないので価格は1-2万円程度を目標にしています。価格のほとんどはサポート、保証料、維持費になる予定です。これらが一切不要なら多分数千円で売っても良い内容でしょう。あまりに安くして大量に売れるとサポートが不可能になるので一人の会社としてはなかなか難しいのが現状です。ですが会社を長く続けることが一番大事なので経営的な無理は絶対にしません。

製品ラインナップが増えてきて安定した売上をバックにサポートや維持費を今よりも楽にまかなえるようになれば価格ももっと下げられると思います。値上げばかりの高級オーディオ界ですが、そればっかりだと業界の裾野は全部中華にやられてしまうかもしれませんので、目が黒いうちは負けないように頑張っていきたいところです。

#最近は国産メーカー大手は競争力がある製品を内容の割に低価格で出して頑張ってると思います。こちらも彼らの直接の競合となるような製品は避けて頑張っていきたいです

4.AK4499特注DAC用の追加オプション

これもパワーアンプとは関係がないのですがES9038proを載せた差し替え用ボードを試作してみようと思います。現状のAK4499基板と交換可能です。

AK4499特注DACはロームのDACも発売されたら差し替えで載せられるように実験してみようという構想がありますので、せっかくなら現行ハイエンドのDACチップをすべて網羅できるような準備をしてみます。ESSに独自の優位性があるというお話を見たので試してみます。ただ販売を行うかどうかは未定です。とりあえず実験を行って何らかの優位性を感じたら検討します。その結果はすべて報告します。伝聞したESSの優位性がただの伝説に過ぎない場合は基板販売は行いません。音的に採用する意味がなければ販売する意義はありません。

ちなみにファームウェアをアップデートすれば、AKM、ESS、ROHMすべてのDACチップは基板差し替え後に自動認識で対応することは理論上可能です。以前に4社のDACチップを基板差し替え時に自動認識するプラットフォームを開発したことがあるので多分出来ます。

5.10万円以内の尖ったAK4499採用DAC兼HPA

追記:この製品はWATERFALLシリーズには含みません。特性重視ではない色付けも否定しないモデルで、Integrated 250やAK4499特注DACとは全く別の音質設計製品です。

ロードマップにないプロジェクトなのですが現在構想中です。

実はAK4499プロジェクトで問題になったIC仕入れ関係の終着点としてAK4499チップをかなり大量に在庫することになりそうなので、AK4499を使った別のプロジェクトを考えています。価格目標は10万円以内で某DAC(中華ではない)の対抗という位置づけです。すでにハイエンド的アプローチは特注DACでやりきりましたので、廉価方向で全く別の尖った製品をつくってみようという試みです。

音的にもハイエンド方向じゃなくてちょっと違う方向で尖ってみたいところです。特注DACと同じ方向性にはしません。現状の低価格帯のDACに一石を投じる方向性で尖りたいです。DACというよりはヘッドフォンアンプとしての何らかの特徴を売りにします。現時点の構想だと主軸がヘッドフォンアンプ、おまけとしてAK4499も乗る的な方向性です。

ただ従来ロードマップを優先しますのでこれは片手間のプロジェクトになる予定です。

AK4499、DACチップ納入遅れの恐れあり

2020/05/14 当初の投稿

まだ確定ではありませんが、タイトルのとおりです。おまたせしている中で予定通りとならず大変申し訳ありません。

当初発注から16週間と聞いており、そのつもりで多少余裕を見て予定の見積もりをしていましたが実際にはもっとかかるようです。まだ正確な日時ははっきりしていませんが正確な日付が分かり次第こちらの記事に追記いたします。今の所遅れがコロナの影響かどうかは不明です。本当ならばキットの方だけでも先に納入を行いたいところではありますが、AK4499が主役ですのでこれが入ってこないことにはどうにもなりません。なのでキットの方含めても6月の出荷開始は難しそうな状況になってしまいました。すみません。

2020/05/18

緊急連絡:AK4499の納期が大変なことになるかもしれません。詳しくは追ってご連絡をします。良い方法を模索中です。

2020/05/23

あちこち駆けずり回った結果AK4499のIC確保はなんとかなりそうな見込みです。ただし予定は一旦見直しになります。国内代理店との交渉もありますので確定はしておりませんが、全員への最終納品は9月中旬を超えないように調達、調整を進めています。各所の連絡が滞りがちですが落ち着いたら再開します。

2020/06/13

本日時点の状況をまとめます。

先週の段階で海外ルートの在庫は納期、数量、真贋ともに問題ありませんでした。しかし国内ルートは納期数量ともにいまだに不透明な状態が続いています。当社としては海外ルートに即時切り替えたかったのですが、国内代理店が当社からのキャンセルを認めないため動けずストップしていました。

しかしこれ以上待つと海外ルートの在庫確保のための時間を含め、最終納期に大幅な悪影響が出る恐れがあったため、国内代理店に改めてキャンセルの意思を強く伝え、今週から海外ルートで在庫確保のために動いています。正直会社間トラブルに発展する可能性はありますが、多少のトラブルよりも確実な納期を最優先せざるを得ない極めて重要な事情があるためです。このあたりの事情についてはプロジェクト完了後に記事としてまとめます。

参考までにMouserでは同じタイミングで在庫のないクロックオシレータを発注していたのですが、同様に2ヶ月納期遅れの連絡があり、全数キャンセルの連絡をしたら即時認められ返金されました。MouserやDigikeyを使うことはこのような事態のリスク回避にも有効ということはよくわかりました。交渉にかかる時間と労力、キャンセル受け入れ体制の充実、すでに国内外の対応の差は明らかです。多少の価格差であれば上記サイトから購入したほうがよほど安全です。

今回のプロジェクトはコロナウィルスの影響含めて想定外の事態が多数発生しており、困難な状況が続いていますが、引き続きお約束を守れるようにいたします。

2020/06/23

PCB業者からの報告です。全部の基板は出荷前に動作確認を行う流れとなりました。今の時点では7月下旬発送予定なので、基板が8月上旬到着、それから組み立て出荷という流れになりました。8月中には出荷ができる見込みです。遅れましたがよろしくお願いいたします。また状況に変化がありましたらこちらでご報告します。

  • A1350338 実装完了 - テスト待ち
  • A1350385 AK4499待ち – 630個到着済み 残り20個は調達中
  • A1345897 実装完了 - テストスケジュール決まり

もう一つ、明日正式に住所移転予定です。6/25以降は守谷市の機能は停止となりますので、ご注意をお願いいたします。

2020/06/28

住所移転しました。まだ在庫、仕事場の整理が終わっておりませんが、7月上旬には通常対応ができるように準備中です。電源ケーブルなどの即納品の発送も遅れますので、すみませんがよろしくご了承お願いいたします。

2020/07/14

概ね通常稼働に復帰しました。量産の準備も今の所順調です。PCBは実装が完了し、テスト進捗が50%を超えました。アルミケースは工場に到着し始めています。量産の打ち合わせ、段取り、詳細の確認などを工場と現在リアルタイムで進めている途中です。

2020/07/30

基板業者より動作テストをパスした基板一式が発送されました。今回動作不良10%分を見越して170セット作成していますが、現状で動作をパスしたのは132セットでした。残りは修正作業中です。

基板が到着したらDAC基板のみ等の少量購入された方へ先に基板のみこちらから直接発送をします。この場合梱包は専用箱ではなく簡易梱包になりますのでご注意願います。それ以外のケース込みフルセットを購入いただいた方は工場で準備ができ次第発送予定です。ただし工場の予定的にお盆前かお盆明けかはまだ決まっていませんので8月上旬にお届けができるかは未定です。なおキットと完成品はどちらも同時期に工場から発送です。概ねお支払いを頂いた順番になります。今回不足分はあとから発送対応となりますのでご了承のほどよろしくお願いいたします。

正式梱包は専用ダンボールになります。以下のようなデザインが箱に記されます。手袋は完成品には付属します。キットの方は別途ご用意ください。電源ケーブルとリモコンはどちらにも付属しないのでご注意ください。

 

2020/08/04

本日基板のみご注文の方へ発送処理を行いました。システムから自動でメールが行っているはずです。

また以前コメント欄に頂いていたキャンセル待ち希望者のうち2人がメールに応答がないため、今日付で予約を無効にさせていただきました(コメントに直接追記してあります)。再度申請いただいても現在キャンセル待ちを頂いている方の末尾からの順番待ちとなります。すみませんがご了承をお願いいたします。

なお現在仮予約済み、正式注文お支払い待ちは3名です。念の為以下の情報を記載しておきます。

  • 静岡県焼津市 Kさま
  • 東京都青梅市 Fさま
  • NY市 Kさま

まだ継続してお支払いの意思がある場合は問題ありませんが、もし状況が変わってキャンセル希望となった場合には必ずご連絡ください。量産作業が終わった段階で最終確認メールを送ります。

2020/08/19

おまたせしております。工場でキットの梱包出荷の準備を先行ではじめています。先にキットご注文の方が出荷となります。ただし現状130セットしかない関係で初期にご注文いただいた方からとなります。その後完成品となります。完成品は現在ご入金頂いている方へは概ね全数お届けできる見込みです。工場と検査内容と段取りの打ち合わせがすべて完了していないため、完成品はキットよりあとになりました。

今回出荷できるのは、

  • キットは4/19までにご注文頂いた方(こちらが先行発送)
  • 完成品は入金を完了されている方

が対象です。

2020/08/24

本日工場で検査の具体的な方法の伝授、不具合品のチェックなどを行ってきました。いくつか重要な連絡事項がありますので、以下ご確認ください。

  • キットのパーツ仕分けは完了しているが出荷開始は「会計手続きの事情」により9月以降になるという回答 > すぐに出荷できないのは当方の確認ミスでした。
  • ケースにくすみや傷が多い、今日の直接確認案件でした > 完成品には出来るだけ問題がないものを割り当てます。すみませんがキットは多少の傷やくすみがある場合があります。キットの一部パーツの仕分けはやり直しです。(主観ですが)外観上あまりに酷いものはキットであっても除外します。そのように指示してきました。
  • マルチの動作確認時に、事前デバッグ漏れのノイズを確認。再現性がなくリセットで改善。おそらくハードの不具合ではない > 発生確認は今の所DAC4です。高域側なので危険です。不具合原因特定前の初期出荷時はツイータchに必ずカップリングコンデンサと定格に応じて固定抵抗アッテネーターも搭載してください。ハードの不具合がないものは完成品として出荷します。

特に出荷タイミングについては、よく確認せず書いてしまい、結果としておまたせする形となって申し訳ありませんでした。ケースの外観上明らかな不具合レベルのものは除外しましたが、最終的に余剰が出た場合はB級品扱いであとで(当然写真付きで)募集をかけるかもしれません。外観を本当に気にされない方向けです。B級品は数量が出た場合に限りますが、キャンセル待ちの方をまずは優先し、それ以降はHPでご案内予定です。数量もどれくらいのボリュームになるか未定です。

2020/08/27

補足です。ケースについての対応ですが以下のようになります。

  • 現在注文いただいている方へはB級品相当の品質のものは出荷しません
  • 完成品は選別して良い状態のケースをお送りします。
  • キットは完成品より品位は落ちる可能性があります。
2020/09/01

マルチ不具合の原因の一つが判明しました。初回起動時の自動初期化がうまく働いておらず、正しい初期値が設定されていないことが原因でした。設定画面から手動で初期化が可能なので、マルチ設定の方は初期化後再起動してからご使用ください。ただしこれで不具合が完治するかは未知数です。ソフトウェア側でもう一段の対策を行う予定です。

その内容はマルチ時にDAC4の出力に固定のデジタルHPFを設置することです。こうすることでソフトでのフィルター設定漏れや設定異常値が発生しても低周波信号を常に遮断することができます。このアップデートは今月中に行う予定ですが、8月が決算月のため、しばらく会計業務に移行します。ソフトアップデートはPCと基板上のUSB端子を接続することでお客様自身で可能です。

2020/09/05

おまたせいたしました。当日にトラブルなければ9/8に第一次出荷の予定です。ベース基板がテスト中に一部破損がありまして先頭130オーダーのうち数名の方へお届けできません。追加基板はすでに到着しておりますので、それ以降は第二次出荷で対応する予定です。

到着後にご質問等があればコメントではなく出来るだけ下記フォーラムにてお願いいたします。全数検査しておりますので不良率は低いと思われますが、不良と思われる症状があった場合はメールにてご連絡ください。個人的なシステムについてのお話になる可能性もあります。ですのでフォーラムやコメントでご連絡を頂いた場合でもメールでの連絡をお願いすることになります。

フォーラム

メール

2020/09/08

本日工場へ行ってきました。梱包漏れがあり直接最終確認をしてよかったです。出荷は明日からになります。一日40件ずつ程度です。配送業者はヤマト運輸になりまして配送時間に対応します。メッセージでお伝えいただいている方はそのとおりに配送ができることになりました。一部配達先不明を除き、既に伝票は用意済みです。

伝票を用意してある関係で、これから配達日時は対応が難しい為、すみませんがこれよりの配達日時指定リクエストはご遠慮ください。わかりましたらなるべく早めに番号を連絡しますので、配達の変更などは配送業者へ直接連絡をお願いします。

2020/09/09

発送処理を行いました。paypalかシステムからメールが自動で送られているはずです。ですが工場の出荷都合で一部発送の順番が前後しております。明日以降は早期入金の方へ可能な範囲で優先していただけるように依頼しました(残念ながら100%対応ではないと思います)。

大変おまたせしていてすみませんが、よろしくお願いいたします。いずれにしても今週中には130セット弱は出荷出来る見込みです。

追記:本日は注文された方全体向けにはメールを送っていません。本日発送処理を行った方のみメールが届きます。本日未発送の方へはメールは届きません。明日以降も同様となりますのでよろしくお願いいたします。また工場に出荷は依頼している関係で、こちらに直接お問い合わせを頂いても今日の出荷リストに掲載されていない内容は把握できません。明日の出荷の詳細リストもありませんのでご理解の程、よろしくお願いいたします。必ず先にお支払いいただいた方へお届け出来るわけではなくなってしまいました。この点は申し訳ないです。また複数台を注文された方へ、注文番号が一つになっているためメールや追跡番号が全数送れない場合もあります。大変おまたせしますが、よろしくお願いいたします。

2020/09/11

本日約130セットの出荷が完了しました。現時点でメールが到着している方は出荷完了しています。お支払済みの完成品は全数出荷済み、4/21までに注文いただいたキットの方は出荷完了です。残りはキット14セット、未払いの受注済み完成品が3セット、特注対応2セット、ここまでが現在の事前注文状況です。

工場と残パーツの状況について相談しているところなのですが、現時点でケース良品が11セットしか確保できておりません。必要納品数に対して良品ケースが不足しています。NG問題が出ているのが天板と前面です。天板が11個、前面は14個が良品、しかし傷とアルマイト不良が20以上あります。このうち完成品に良品を優先的に割り当てますとキットは6名にしか良品が行き渡らない状況です。

このままではキット注文の方にとって大変不平等な扱いとなりますので、今後の対応方法を検討中です。あとでこの内容は一斉メールでもご連絡いたします。

  1. 納期を延長して再アルマイト処理を行う。時間はかかりますが良品をお届けできます。
  2. 納期優先で外観を気にされない方向けの対応です。現状のNG品のまま納品、お詫びとして標準インレット、アクリルインシュレータを無償でおつけする案。

余剰品の品質も向上する可能性が高く、今の時点では1が多くの方にとって望ましい回答だと考えていますが、2のご要望がどれほどあるかをこれから確認します。

2020/09/14

2の希望者はおりませんでしたので、再アルマイトをする方針となりました。遅れる分全員に良品をお届け出来るように努力します。段取りが悪くおまたせして大変申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。

2020/09/30

第2ロットの生産予定とキャンセル待ちのご案内についての情報です。

  • アルミ部材の修正完了時期にあわせて生産は10月下旬以降となります。
  • 現在キャンセル待ちの方全員に行き渡る良品の余剰在庫はご用意できません

11月以降になると思いますが、最終余剰在庫の販売を行う予定です。ただし構成がDAC4枚と2枚(数量比率未定)、マルチとヘッドフォンはなしになります。最終余剰の全体数量も補修状況次第で確定できていませんが、現時点では数台は確実に確保できる見込みです。これと別に2台ほど修理上がりの完成品もあるのでそれは別項目で訳アリ品として販売します。

最終在庫はオンラインショップで在庫限りの販売となります。販売時にはこのBlogで先に告知を行います。メールなどで個別に販売のご案内は出来ませんのでご注意ください。現在キャンセル待ちをしている方も同様です。予約キャンセルが出なかったためです。すみませんがよろしくお願いします。

ヘッドフォンオプションはありませんが、背面のXLRコネクタを変換すればヘッドフォンは直接駆動できますので不要と判断しています。音的には背面からのほうが配線長が短いので良いと思います。前面のヘッドフォン端子も内部で少し長めに配線しているだけでやっていることは同じです。

AK4499DAC発注の内訳

皆様のご協力により以下のように確定しました。ヘッドフォン結線とキットのサブ基板類以外の完成品、ベース基板などは全数予約済の未発注分となります。未発注が最終的に発生した場合はそれも余剰品になります。

余剰となった部材は、完成品フルセット(DAC基板x4)を製造し初期不良対応用の予備在庫とします。サブ基板類の数量はちょうどになりませんのでそれらは修理用部材です。x4の完成品については初期不良対応が終わった後に余裕があればショップに通常在庫品として置きますが非常に少数となる見込みです。また販売時に事前告知はしませんので先にご注文いただいた方を優先する形になります。ご不便をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

商品名 販売品目 在庫
(オプション)ヘッドフォン結線希望 34 56
(オプション)マルチ対応希望 8 0
(予約)AK4499DAC基板 80 36
(予約)DAC4枚キットフルセット 30 3
(予約)SW電源 22 7
(予約)USB基板 18 11
(予約)ケース 23 7
(予約)パネル基板 25 5
(予約)ベース基板 25 4
(予約)完成品フルセット(DAC基板x1) 1 4
(予約)完成品フルセット(DAC基板x2) 3 2
(予約)完成品フルセット(DAC基板x4) 76 10
予定生産数
キット 55
完成品 x4 86
完成品 x2 5
完成品 x1 5
合計 151

会社移転と個人的なことについて

6月より会社と個人の住所移転を開始します。たまたま大変な時期と重なってしまいましたが、去年から決まっていた予定なので遅れつつも進めています。会社住所は既に登記上は移転しておりますが今までは住所のみで物件自体はリフォーム中でした。しかし6月に移転を終わらせ7月からは実際の業務も現在の守谷市百合ヶ丘から、つくばみらい市絹の台に移転します。ですので7月以降は貸出機、修理、試聴関係も全てあたらしい住所に全機能が移転する形となります。7月になりましたら現在の守谷市の住所は使えなくなりますのでご注意ください。完了したらまたご報告をいたします。

今までは賃貸住宅だったため本格的なオーディオルームへの改装は何もすることができませんでしたが、今度は中古住宅を個人ローンにて購入したため、内装その他の賃貸的な制約がなくなりました。大規模なリフォームをして間取りも変更しているのでそれなりにオーディオに適した部屋となりそうです。作業スペースや物置も今までよりだいぶ広くなりますので今後は各種作業や対応がやりやすくなる見込みです。また新しい評価用として一般的なパッシブスピーカ、リファレンス用DACなども別途導入になりますので、いままでより各種製品の調査はやりやすくなる見込みです。今まではデジタルマルチのシステムだったためDAC単体での比較が困難でした。

上記の移転作業は6月中で完了の予定です。導入した機材についても移転後にご紹介予定です。本来はAK4499の量産開始のタイミングだったのですが、DACチップの納入遅れによって引っ越し完了後の量産開始になってしまいそうです。この点はご迷惑をおかけいたします。

さいごに余談ですが記事を書いている本日、2020年5月14日で地元は緊急事態宣言が解除となりました。今後残りの地域も順次自粛が解除されていくのだと思いますが、ウィルスがなくなったわけではありません。私自身はまだまだ先にやるべきことがありますので、くれぐれも用心して生活を行いたいと思っております。少なくともハイエンドのラインナップを完成させるまでは死ぬリスクのある病気は避けたいです。ですので今まで通り自主的に自粛を継続し、用心を重ねた行動をしたいと思っております。どうか皆様も現実的な範囲でリスクを回避することができ健康で過ごせますように。