DACパワーアンプ / メインストリームモデル
2018年Q1発売 / 定価360,000円(税抜き)

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製品の特徴

AK4497 + nCoreのコンビネーションモデル。この製品はIntegratedと命名されていますがプリメインアンプではありません。アナログプリアンプ、アナログボリュームのようなものは含まれておらず、DACパワーというべき前例のない製品となっています。

Integrated 250には次の動作モードがあります。

  • DAC単体モード(デジタルボリューム制御)
  • パワーアンプ単体モード(ボリューム無し)
  • 両者を組み合わせたIntegratedモード
  • 外部プリアンプを追加できる外部プリアンプモード

目的と趣向にあわせたこれらの4つの動作モードを選択することが出来ます。

パワーアンプ部

パワーアンプ部には250Wステレオの最新nCoreアンプユニットを採用。このモジュールは電源ユニットとアンプユニットが一体型になっています。電源とアンプユニットは一体のため電流伝達効率が高くスペック以上に力強い音が楽しめます。この電源ユニットがDACの電源も兼用しています。

nCoreはHypex社が特許を持つ現在クラスD最高峰の性能を誇るパワーアンプの方式です。このnCoreの特徴はD級アンプでありながら次のような特徴を持ちます。

  •  非常に高いダンピングファクター(5000以上)
  • スピーカインピーダンスに左右されない周波数特性
  • 最高峰のアナログアンプに匹敵する低い歪率(10-20kHzで0.0015%)
  • 低い残留ノイズ(10-20kHz 30uV)
  • フルバランス入力

この性能を最大限に活かすため、DACとパワーアンプの内部接続は完全フルバランス接続となっています。

DAC部

内蔵DACは最新世代AK4497+超高性能電源回路+漏洩帯域外ノイズを完全に遮断するローパスフィルタ段を搭載しています。従来は無視されがちであった音声帯域外ノイズにも考慮した真のローノイズ設計です。

電源回路の性能はIntegrated 180の世代より100倍を超えるローノイズ性能となっています。もちろん電源回路の改良にとどまらず、クロック、DAC素子、出力アナログ回路、全てにおいて理想的なレイアウトを追求しています。レイアウトによる音質差はDAC素子の音質差を上回る影響があり、決して無視できるものではありません。最適なレイアウト+各電源に要求されるスペックを吟味した帰還型と無帰環型を使い分けています。そのため本機は帰還型、無帰還型の両者の特徴の優位点を併せ持ちます。さらに電源の系統配分の仕方まで理想を追求しています。

クロックは0.28ppmの高精度TCXOを使っています。現実にはクロック自身の出力ジッターより伝送経路の不完全性の影響が大きいです。そのため電源とGNDの連続性がクロックではとても重要です。スレッショルドの変動はジッターそのものです。ですから電源、GND、クロックジッターを個別で測定しても意味がありません。実アプリケーションへの特別な配慮こそがクロックの持つ真のポテンシャルを引き出します。外部クロック供給はこれらの理想を実現出来ません。だからこそ外部クロックではなく内部クロックにこだわります。

ローノイズを追求したパーツ選定、設計となっています。アナログ回路、リファレンス電圧はもちろん、低抵抗設計、共通電源+共通積層リファレンス設計、シグナルGNDと筐体GNDの強化、等などあまり前例のない発想を取り入れ、殆どすべてのハイエンドDACですら検討されなかった領域まで徹底した対策の積み重ねを行いました。

内蔵光レシーバには2系統どちらも簡易光ブースターを搭載。これによりトランスポートの品質に問題があってもそれを一定以上の品位に引き上げることが可能になりました。光接続の音質は同軸より劣るというのが一般的な見解ですが、本機は中低価格帯トランスポートの同軸出力を軽く上回る音質を誇ります。画期的なアイデアでDACの上流伝送品位依存を減らし、トランスポートの音質差を圧縮します。

その他の仕様

パワーアンプ部と直結のためにボリュームはデジタルボリュームを採用しています。デジタルボリュームはDACの残留ノイズで性能が決まりますが、Integrated 250の内蔵DACは大半のアナログプリアンプを上回る低ノイズフロアを実現しています。(0-20kHzで2uV以下)

さらにDAC前段に32bitデジタルボリュームを採用していますのでビット欠けの心配はありません。これにより殆どのプリアンプは不要です。

すでにお気に入りの音質を持つプリアンプをお持ちであれば、Integrated 250には外部プリアンプモードの用意があります。Integrated 250単体ではあまりにも音があっさりしすぎているというご要望にも、真空管プリアンプやトランスを入れることで豊かな音に変化させることも可能です。

(注:ハムノイズの影響を最小限にするためフルバランス接続を強く推奨)

採用実績

プロオーディオ用プラグイン制作 A.O.M.株式会社のリファレンスDAC+パワーアンプとしてWATERFALL Integrated 250が採用されました。

レビューはこちらに掲載してあります。

A.O.M株式会社様による採用実績とレビュー

ハイエンドイヤホン、ヘッドフォン制作 S’NEXT株式会社 DAVEに続いてデモ機としてWATERFALL Integrated 250が採用されました。

「final snext ロゴ」の画像検索結果

WATERFALL Integrated 250仕様

アンプ部特性
Max: Output power 2x 250W
Distortion 0.0015%
Frequency Response(-3dB) 10-50kHz
S/N 121dB
Output Impedance(f<1kHz) 1.5mΩ
Voltage Gain 25.5dB
Output Noise(10-20kHz) 30uV

DAC部特性

AK4497+OPA1632+AD812
全高調波歪み率+ノイズ : 0.0006%以下 1kHz時、個体差あり、代表測定例

THD特性
計測条件:DACボードXLRアウト+Lynx Hilo

Jitter特性(J-test)
計測条件:DACボードXLRアウト+Lynx Hilo

100kHzレンジのノイズ分布
計測条件:DACボードRCAアウト+PicoScope 4262 + 60dBローノイズプリアンプ + 20kLPF

音声帯域外ノイズ分布
計測条件:DACボードRCAアウト+PicoScope 4262

入力と出力のコネクタ、対応レート

アナログ入力

パワーアンプダイレクト ステレオXLR1系統

アナログ出力

パワーアンプ出力 バナナ、Yラグ対応、ステレオバインディングポスト1系統
DAC出力 ステレオXLR1系統、ステレオRCA1系統

デジタル入力

HDMI-I2Sデジタル MAX:768kHz/nativeDSD512/DoP256
同軸コアキシャルBNC2系統(RCA変換コネクタ付属) MAX:768kHz/DoP256
オプティカル2系統 MAX:192kHz/DoP64
USBデジタル1 XMOS MAX:384kHz/DSD256
USBデジタル2 Amanero Combo384 MAX:384kHz/DSD512

USBデジタルはXMOSかCombo384のいずれかを出荷時に搭載します。上記最大レートは保証値ではなくチップスペックを記載しています。XMOSのドライバはthesycon製ではありません。オプションとしてCombo384を選択いただいた場合にはDSD512までの再生をサポートします。

電源仕様

100/115/230V 650W 47-63Hz

Q&A

Q:MQAフォーマットに対応する予定はありますか?

現時点では難しいです。具体的な見積もりは取っていませんが基本クローズドなライセンス制なので逢瀬の規模ではライセンス料をペイできない可能性が高いと思っています。MQAは専用ハードウェアの追加が必要なので現バージョンのままで対応できる可能性は低いです。現状のまま対応出来る可能性があるとしたら内蔵DDC部を入れ替えでMQAデコードボードを追加することです。しかしながらIntegrated 250が今後たくさん売れる見込が立つまでは現実的ではなく、現時点ではその可能性は考えていません。

Q:DAC専用機、パワーアンプ専用機でもっと安いor音の良い製品が欲しいのですが…

こちらにDAC専用機をリリースしない理由をまとめてあります。理不尽で納得できない部分もあるかと思いますが、今出来る製品としてはベストを尽くしております。よろしくご了承お願い致します。

Integrated 250のDAC専用モデルに付きまして

Q:USB入力および同軸入力の音質は、光ブースタ入力と同等ですか?

USBと同軸の音質は接続機器によって大きく左右されます。出力性能が高い機器からの同軸、USB出力であれば光を超える良い音が出る可能性があります。ですが内蔵の光を超えるクオリティにするためには相応の投資が必要かもしれません。逆にIntegrated250の内蔵光ブースターはトランスポートやケーブルの影響を受けにくいです。品位の低いトランスポートからの接続でも簡単に良い音が出ます。

Q:Integrated Modeでスピーカを直接駆動する際、電源ON,OFF時に大きなブッというポップノイズが聞こえます。

こちらはクラスDアンプの動作が理由です。アンプが動作中はSP出力に0.5V、400kHz近いキャリア周波数が常時出ていますので、電源On/Offのときに丁度波形の頂点のタイミングだとプツッと音が鳴ります。これがポップノイズの原因です。ポップノイズの大きさはSPの能率の影響、そしてSPの距離による音量の違いがあります。これを本格的に阻止対策をすることはリレーを挟むことになるので駆動力が犠牲になります。そのため現状ではある程度音がでてしまうことは仕様の範囲内としています。