近況報告

住所移転と新住所について

各種連絡がおそくなっており、申し訳ありません。まずは住所移転のお知らせです。今後貸出機の発送元、貸出機の返送先、来訪されての試聴もこちらの住所となります。

〒302-0110
茨城県守谷市百合ケ丘1-2354-198

これ以降は従来の住所に貸出機を返送されないようにご注意ください。ただし登記上の本社住所については当面従来どおりとなります(通常業務以外の法的書類の受取は従来の住所で対応します)。あたらしいFAX番号も現在手続き中ですので近いうちに番号確定、そのご貸し出しサービスを再開いたします。ただし試聴室はまだ十分なセッティングができておりませんので当面は貸出のみとなります。試聴室のSPは変更となりますが、試聴室の状況についてはある程度落ち着いた段階で報告いたします。

AK4497の採用予定について

視聴テストの結果AK4497の採用は見送りになる可能性が出てきました。理由は色々あるのですが単純に最新ICが最も良い音だと心理的に感じなかったことが最大の理由です。

確かにDACチップ単体で比較した場合には、当方の基本価値観である情報量+解像度=音質は従来より確実に向上しているのはわかるのですが、音質以外の部分の心理的な印象にどうしても好ましくない傾向があります。AK4497はまるでレーシングカーのような極限チューンされた高性能とピーキーさを感じられ、どこか余裕のない傾向が見えるのです。

これが最後まで傾向や特徴として残りそうだというのが最大の懸念材料です。絶対音質は良くなっても実はそういう要素を度外視して性能のみに集中することは、まさに現代ハイエンドが失った大事な部分を無視している方向性のような気がしてなりません。

もちろん他の素子を採用するにしても最新世代と同等以上の音質を確保することは今後も至上命題ですので、従来とは異なる方法を開拓してさらなる音質向上をさせることは必須として、最終的に最新世代ICを超える音質を総合力で実現することを目標にしたいと思います。

こうなるとESS社の素子も候補としては上がるのですが、今回のAK4497の傾向から予想するとESSの新型DACもスペックは素晴らしいが当方の価値観的にベストではない可能性が高そうに考えています。そもそもES9018の時点でAK4497以上に余裕のない神経質な音だったので、その延長線上にあるES9038がこの部分で劇的に良くなっているとは考えにくいです。

おそらくですがES9038もAK4497もあのような小さいICパッケージで出力電流量を大幅に増やしてしまった事自体がオーディオ的には間違いだったのだと思っています。まだわかりませんが予想では電流に対してパッケージサイズに余裕がないのでそれが音に出ているのではないかと思っています。

ということで当方の次世代DACは最新世代の素子はすべて見送りにするかもしれません。もちろんまだ確定ではないのですが、現時点では他の路線を優先的に検討し、最新世代素子の安易な採用は一旦取り下げたいと思います。

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近況報告” に対して2件のコメントがあります。

  1. 177t80 より:

    >ICパッケージで出力電流量を大幅に増やしてしまった事自体がオーディオ的には間違いだった

    電流量を大幅に増やしたES9038PROより従来のES9018の改良版である
    ES9028PROのほうが音質的に好ましい可能性はありそうですかね?
    ES9018搭載DACを発売していたメーカー(Resonessence Labs、exaSound、Benchmark)が
    ES9038PROではなくES9028PRO搭載DACに更新している例も多いので。
    ES9038PROと違ってES9028PROはES9018と互換性があるので
    ES9018搭載DACを発売していたメーカーは開発がしやすいという事情もあるかもしれませんが。

    1. ause より:

      177t80さま

      いつもありがとうございます。

      あくまで経験上の話ですが、
      悪い設計のES9038よりはES9028のほうが音の余裕度という意味では良い可能性あります。
      ただし絶対的な音質レベルはどうしても9038が上回ると思います。
      なので普通は9038を使ったほうが良いと思います。
      質感とか雰囲気の点では9028のほうが良い可能性はありますが、
      音の感触はいろいろな要因による劣化を容認すればある程度チューニングも出来ます。

      なので音で9028を採用している可能性について、
      正直そこまで追求しているメーカーは少ないのではないでしょうか。
      あえて下位のICを使うメーカーはほとんどありませんし。

      例に上がっているメーカーが9028を使う理由は、
      一番は最新モデルを出来るだけ早くリリースしたいことで、
      9028なら設計変更がほとんど不要だった点が主だと思います。
      最大の問題は9038を十分に駆動しようとすると、
      上記メーカーの既存DACの筐体サイズだと設計難易度が相当高くなりそうなことです。
      ケースの設計やレイアウトもやり直しとなると時間がかかります。
      なのでとりあえず9028で繋いでおいて、
      今後筐体サイズを大きくした新モデルで9038を採用する可能性も残されていると思います。

      どれもただの予想でしかないですが、個人的には上記のように考えています。
      各社の今後の展開に期待しましょう。

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