事前準備と手順
最初にAC電源ケーブルを抜いて10分ほど放置します。
その後六角レンチでネジを外し上面のパネルを取り外します。

1.電源ユニットのLEDが完全に消灯していることを確認して既存のDAC基板を取り外します。取り外しは出力側を先に両角を少しずつ交互に持ち上げてから少しずつ外すと基板に負荷がかかりにくいです。決して力任せに外すことはしないようにお願いします。過去に基板を曲げてコンデンサがショート状態で故障したという事例があります。
(ここで外したDAC基板を先に発送いただき、到着を確認後にJunction DACの基板を発送という手順になります)

2.Junction DAC基板を取り付けします。いきなり差し込まずにまずはピンの位置があっていることを確認しながら位置合わせのみ行ってください。最初に下記の前面左側のピンを確認します。

3.次に背面側のピンを念入りに確認してピンに確実に差し込みます。このとき背面側はピンの位置ズレが発生しないように注意してください。背面側でピンがずれた状態で通電するとすべてが壊れます!

4.次のような状態になっていればOKです。(写真は通電中ですが、それは除外して基板の位置関係のみ参考にしてください)

5.ファームアップを行ってください。方法の画像リンクはこちらですが英語表記のため手順は下に列挙します。
https://ause-audio.com/wp1/wp-content/uploads/2020/07/AK4499_firmware_update.pdf
- PCから画像の場所にUSBケーブルを接続し、付近のLEDの点灯を確認してからAC電源を入れます。
- 画像のリセットスイッチを押します。
- PCにCRP disabledという表示のドライブが出現します。
- ファームウェア.binを削除します。
- 新しいファームウェアの.binファイルを該当ドライブにコピーします。
- 2025年9月2日 新しいファームウェアは開発中です。完成後にリンクを掲載します。
- コピーが完了したらUSBケーブルを抜き、リセットスイッチを押します。
- 完了です。
6.以上です。基板が正しく装着されていればGold modeで起動が確認できます。
発熱対策について
重要事項です。
- アップグレード後は以前の天面パネルをそのままネジ止めして使わないようにしてください。そのままではほぼ間違いなく内蔵温度センサーが作動して発音が断続的になります。ただしこれは仕様であり故障ではありません。
- 温度センサーの仕様ですが危険な高温を感知すると消費電力削減のためにアナログ側の電源を自動で落とします。発熱による発音停止はJunction DACの標準仕様なのでエラーが表示されるほど熱量の多い場所に設置されている場合は設置を見直してください。
- 天面パネルが必要な場合はM4スペーサなどで2cm程度浮かして空気の通り道を確保してから固定してください。金属スペーサは片側が雄ねじのタイプを使いケース側に固定して運用する方法を推奨します。両雌ねじのスペーサは脱落の危険があるので非推奨です。
- 作業が可能であればDigitalPowerIn付近のSMPSレギュレータを標準の12Vタイプから9Vタイプに変更することをおすすめします。入力定格がDC24V以上で出力がDC9Vの三端子レギュレータ互換タイプかつ定格電流1A以上であれば対応です。ただし相応の危険を伴うので自信がない場合には作業は行わないようにしてください。この説明で方法がわからない場合は作業非推奨です。
- 12Vのままでも通気性が確保されていれば故障することはありません。ただ設置環境によっては上記温度センサーが発動しやすくなります。その場合は設置を見直すかそれが不可能な場合は低速ファンによる空冷も検討してください。