AK4499特注DACのVersion2アップデートの進捗

こちらもNU-DDCの発注の合間に作業を進めています。量産はNU-DDCの発売後になりますが、開発自体は少しずつ進めています。

ほぼ確定しているVersion2の改善点は以下のとおりです。DACチップは在庫品のAK4499EQを使うため在庫分のみの生産となってしまいますが、おそらく国内最後の本DACチップの在庫にふさわしい内容となる予定です。

  • 音質評価軸を最新の内容にアップデート、ハイエンドDAC開発で培った技術の大半を実装
  • ジッター対策から低周波位相雑音対策へ価値観をシフト
  • 内部的に10MHzクロックに対応し、オプションで外部クロックにも対応予定
  • 絶対パワーと最大電流を確保する設計から、多角的な精度と安定性へ価値観をシフト
  • THD+N性能を大幅に改善
  • LRチャンネルタイミングエラーの完全解消
  • デジタルマルチチャンネルデバイダーとパラメトリックEQ機能は維持

いまのところ基本的な動作確認と特性測定を行ったところです。音出しと測定結果を見る限りは上記概ね実現できているかなというところです。Version1とはだいぶ出音の方向性は違いますが発売が近づいてきた段階で音については詳細な情報を公開予定です。

アップグレードの価格とプランについて

このアップグレードはDAC基板を完全に入れ替える形となりますので、アップグレードのための定価は相応に高額になってしまう見込みですが、既存のユーザー様へは優遇された価格での提供を考えています。

具体的には従来のDAC基板を回収するプランを用意し、回収枚数に応じた値下げを行うというものです。

例えばですが、アップグレード費用が定価20万円として、DAC基板1枚あたり2万円値下げとした場合、4枚仕様からのアップグレードで、20-(2*4) = 12。なので12万円になります。2枚仕様からですと16万円です。これなら搭載DAC数が多いグレードからのアップグレード費用は大幅に下げることが可能になりますし不平等もありません。

ほとんどの方は4枚オプションなのでそれを見越した価格設定にしたいと思っています。また中古で購入されている方であってもアップグレードは対象になります。

ただし上記は目標価格ですがまだアップグレード価格は未定です。原価とアップグレード希望者数と値下げ幅をすべて考慮したシミュレーションを行い最終価格は決定します。

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AK4499特注DACのVersion2アップデートの進捗” に対して8件のコメントがあります。

  1. 上原敏夫 より:

    アップグレード楽しみにしています。

  2. hdo より:

    回収したVer. 1の基盤は廃棄してしまうのでしょうか?
    それとも、LINNがやっていたように、
    旧基盤を活用して廉価版的位置づけの
    DACを出す予定などはありますか?

    1. ause より:

      まだ確定していない予定のお話になります。

      回収して値下げをするならその分はどこかで収益を出さなければなりません。そして今後のNU-DDCの売上次第ですがもし予想より売れなかった場合のリスクヘッジとして、NU-DDCの筐体に4499DAC基板を入れて廉価DACとしてリリースする可能性は考えています。

      NU-DDCが売り切れるようであれば全く別の形になりますがその場合の予定は決めていません。将来的に余剰部材が重なってきたタイミングでそれらを組み合わせて魅力的な製品として利用する可能性はあります(例えばNC500+AK4499EQのDACパワー等)。

      以上ご参考までによろしくお願いいたします。

      1. hdo より:

        > NC500+AK4499EQのDACパワー等
        もしP502LとAK4499特注DACを組み合わせた形の製品となると
        圧倒的ハイレベルハイコスパになるのではないかと思います。
        期待しています。

  3. SGMR より:

    12/31の報告であった、『HDMI-I2SでAK4499DACとNU-DDCを接続したときややノイズっぽい質感になることがあります。これはDDCとDACの筐体GND間を別途ケーブルで接続することで改善』
    については、Version2でも変わらないという認識でよろしいでしょうか?
    些末事ではありますが、お手隙の時にでもお答えいただければ幸いです

    1. ause より:

      まだ検証は行っておりませんが、メイン基板へは手が入らないこととNU-DDC側も変更がありませんので、傾向は同じ可能性が高いです。(メイン基板側のHDMIアース導通強化を行っていないことが理由)

      ただ環境依存性がありそうで、電源環境がシンプルかつ良質でシステムもシンプルな場合は影響が小さいと思われます。逆に筐体数が多かったり電源環境とアース周りが複雑またはノイズの多い環境では上記対策は重要になると思われます。

      程度問題についてはなんとも言えませんが、どのような環境でも一度試す価値のある対策であり比較的大きな音質改善になると思います。

  4. 柴犬 より:

    AK4499特注DACのVersion2アップデート
    楽しみにしています。

    「DAC基板を完全に入れ替える形となります」とありますが、アナログOUTの仕様は引き継がれますか?
    自分はDAC基板4枚で、4系統同一出力にしてます。
    プリアンプ1台とHPアンプ3台接続してるので、4系統同一出力が必須です。

    ま、仕様がどうあれアップグレード確定なんですが・・・

    1. ause より:

      出力関係の基本仕様は同じになる予定です。一部設定方法やオプション関係は変更となる可能性はあります。

      今のところ削除されそうなのは、パネルなしモード、DSPパスモード、2枚時のみ対応していたステレオ動作専用モード、これらはなくなる見込みです。そして入力系統のうちAUX I2S(HDMI I2Sと別)とCoax2です。Coax2は10M入力へ変更になる見込みです。

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