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月別アーカイブ: 2017年7月

Integrated 250の音質と仕様

先日の「逢瀬の目標と売上規模」ではやや悲観的とも取られかねない記事をアップしてしまいましたが、明るいお知らせがあります。

現時点でのIntegrated 250のDAC部クオリティですが、当初のハイエンドDACで到達するはずだった目標をこの製品で既に達成しました。次期製品の音質は素晴らしい仕上がりになりそうです。

以前に進捗をご報告した時点から何度か設計をやり直しているのですが、一部まだ改善の余地があったところに気づきましたので対策を反映した所、音質面でさらなる飛躍があり一気に目標達成となりました。

比較すると某DACは下記のリストに書いた部分で後退があります。なのでIntegrated 250の段階でDAC部は相当ハイレベルな仕上がりになっていると思っていただいて良いです。もちろん中身のコストアップはしていませんので最終価格はミドル価格のままです。

現時点でのIntegrated 250のDACの音の傾向は次のとおりです。

  • 左右に広がる音がとても際立つようになりました。もちろん中央が薄くなるわけではなく中央の存在感はそのままに左右の音が際立って明瞭に聞こえます。
  • 中音域の透明感がかつて聞いたことのない領域に到達しています。この中域がクリアになったことで高音域と低音域が以前よりも力強い存在感を感じるようになりました。
  • 演奏のディテールが非常によく分かります。弦の個別パートの動き、ボーカルのハモリの音程、リバーブとディレイの減衰パラメータなど、音源を構成する詳細な要素が注意を傾けなくとも自然に耳に入ってきます。

これを聞くとまるで耳が良くなったように感じます。正直Integrated 250の価格帯に求められるクオリティではないと思います。是非価格にとらわれず本機を評価していただければと思います。今までの逢瀬の方向性に前向きな印象を持つ方であれば正常かつ大幅な進化であると感じられるはずです。正直なところ前作のAK4495S-DAC最終版からもかなりの飛躍があります。

Integrated 250の仕様おさらい

この製品は設計的にはプリメインというジャンルになるのかもしれませんが、内容的にはプリアンプは入っておらず、ヘッドフォンアンプ付DACと単体パワーアンプを一台のケースに入れたような設計です。

デフォルト設定ではDACにデジタルボリュームがありますのでデジタルソースメインならこれ一台でシステムを完結できます。スピーカでもヘッドフォンでもこれ一台で対応できます。もちろん単体DACとして外部プリアンプまたはパワーアンプと直接接続しても使えますし、単体のNcoreステレオパワーアンプとしても使えます。

注意すべきなのは、本機はプリメインアンプではないため既存プリメインアンプとは決定的に違う部分があることです。たとえばアナログボリュームを搭載していないため、ボリュームが前提となるアナログソースを直接繋ぐことが出来なくなりました。フォノも搭載は無しです。そのためアナログソースと組み合わせて使う場合には間にボリューム調整のためにプリアンプ的な機器が必要になります。

ですから本機をプリメインアンプと呼ぶことは厳密には間違っています。プリメインと呼ぶことは上記のような仕様面の勘違いが発生する可能性がありますので、ぜひともご注意お願い致します。

またヘッドフォンアンプの機能についても言及しないといけないですが、本機をヘッドフォンアンプ単体としては使うことは出来ません。これもアナログボリュームが非搭載なことが理由です。内蔵ヘッドフォンアンプはDACの出力に直接つながっていますのでパワーアンプダイレクト時には無効になります。

以上のように本機はデジタル機器を切り替えて使う場合にはその能力を最大限発揮しますが、プリメインアンプではありませんのでアナログ機器を繋ぐ場合には外部にアナログプリが必要となります。この点ご注意お願い致します。

やや従来の常識から外れた製品ですので、製品のリリースが近づいてきましたらまた詳細な資料を用意いたします。

前作のIntegrated 180で反省すべき点として中途半端なアナログ入力機能を入れてしまったことで製品を正しく評価していただけなかったということがありました。アナログ入力の実用上の便利さには評価をいただいていたのですが今作では音質優先のため非搭載としました。

ハイエンドDACの展望について

予定通りこれに飽き足らず今後Integrated 250を圧倒するようなハイエンドDACの開発は引き続き行います。秋のヘッドフォン祭に間に合うかわかりませんが初期試作品はなんとか間に合わせたいです。とはいえIntegrated 250を超えるためには今後あらゆる手段を使っていかなければならないと思っています。Integrated 250がとても良くなった代わりにハイエンドDACは最終価格が見えなくなりました。一体どれくらいのことをしたらこれを圧倒的に超えられるのか未知数です。

もちろんコスト度外視なら設計上の勝算はあるのですが、生産コストは安く出来ないと予想していますので、大きな価格差ほどの魅力と実力差を打ち出せるかどうかが最大の懸念事項です。飛躍できるような圧倒的な音質の差別化をするところまで求めると、おそらく価格は大幅に上がってしまいます。

ちなみに今までの教訓として、常にこれがベストと思った製品を用意しても正式発売する頃には他社でそれを上回る製品が出てきて、逢瀬は後からそれに追いついていくということを繰り返していますので、今回もIntegrated 250はそのような展開になることを予想しています。なのでハイエンドDACはIntegrated 250を絶対的に上回れるような圧倒的余裕を作りたいと思っています。ですのでハイエンドは必然的にコスト度外視の製品となる可能性が高いです。

大変申し訳ありませんが、来年以降に発表する見込のハイエンドDACについては以前お話していた価格帯には収まらなくなってしまう可能性は考慮に入れておいて欲しいと思います。

またこのハイエンドDACはかねてからの発言通り最新ではないDACチップを採用します。Integrated 250は最新チップで最高音質を達成していますが、ハイエンドDACは最新最高のDACチップを否定します。それでIntegrated 250を是非余裕で打ち破りたいと思っています。現状ビジネスより音質を重視していると発言したからには音質だけは最高を求めていかなければなりません。ハイエンドDACはその象徴的な製品としたいと思います。

ヤフオク支援と中古品のサポートについて

以前にもお客様より製品のヤフオク出品のご連絡を頂いた際にHPでもご案内いたしましたが、ヤフオクへ逢瀬製品を出品する際にはこちらにご連絡いただければ告知をこちらでも行います

逢瀬の製品は先日の記事でも書きましたが販売数量が非常に少ないため、ヤフオクへの出品はめったにありません。そのため必要な方に製品が届けられるよう幅広く告知ができる仕組みが必要だと考えております。将来的には希望される方には自動告知メールを配れるようなシステムも作りたいと考えましたが、まだそういう規模ではありませんので当面はこのBlogとHPで告知をする事を考えています。

売る方にとってもより多くの人に注目されるということは、製品を高く売ることが出来る可能性を上げることにも繋がりますので、今後逢瀬製品をヤフオクへ出品したいという方は是非当方にご連絡ください。

現在出品されている製品はこちらです。WATERFALL Integrated 180です。

https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/257682105

逢瀬のDAC付きプリメインアンプ、Waterfall Integrated180 です。当方が新品で購入し、2年弱使用していたものです。付属品は取説とおまけのACケーブルです。詳細はhttp://ause-audio.com/?page_id=574を参照下さい。当方、価格差8倍のDeviaret250から当機に買い替えました。それほどの実力機であり、隠れた名機だと思っています。音の傾向は、あくまで個人的な見解ですが、基本、音楽をほぼそのまま出してくる感じですが、そんな中でもボーカルに艶を感じさせる絶妙な処を備えています。今回同社のDACプリ+Hypex ncore搭載パワーアンプに交換するのですが、integreted180の音色が捨て難く、integreted180を手放すのにだいぶ悩みました。スピーカーの駆動力も高く、YGのヘイリーを同機で鳴らしている方もいらっしゃいます。拙宅でも、802Diamond、803D3を楽々と鳴らしていました。使いこなしとしては、インシュレーターを交換すると結構化けますし、ACケーブルも良いものを奢るとしっかり反応します。当方では専らDELAからUSB出力させて聴いていましたが、同期等問題ありませんでした。購入後一度も故障はありませんし、逢瀬さんの対応もしっかりされているので、将来故障があった場合も不安は少ないと思います。他にも出品しているので、宜しければご覧下さい。

中古品のサポートに付きまして

以前お客様よりご報告頂きましたが、こちらのヤフオクに記載されている内容について訂正させていただきたいと思います。

https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/w181196562

今後本文の内容はヤフオク側で削除される可能性が高いので一部内容を転載&個別に回答したいと思います。

手放す理由は音は合格だったものの、DDCがCOMBO384だったためです。

現在DDCの交換は直接問い合わせにより交換実績がございます。COMBO384で再生不具合は100%発生するわけではありません。再生環境に依存する部分がありますため、全員に交換のご案内が必要な状況とは考えておりませんが、必要な方へは前向きに対応をしております。

先日も再生環境の問題でDDCの交換が必要な方へは実費相当で個別交換対応を行いました。先日のケースではXMOS基板への変更だったためDSD512のサポートができなくなるなど機能的に完全な互換性がありませんでしたが、再生専用ハードウェアとの再生時に頭欠けが発生する問題についてはDDCの交換によって解決実績があります。

もし現在AK4495Sをお使いの方で実質的な不具合が発生しており、どうしてもDDCの交換を希望される方へは対応できますのでご相談ください。ただし交換理由が音質的な問題ではなく動作的な問題にあり、その問題の解決にDDCの交換がどうしても必要なケースであると判断できること、そして送料と交換のための実費についてはご負担頂くこと、これらをご了承いただけることが条件です。

保証書は購入日が今年の3月4日と記載され、保証は1年のようですが、保証を引き継げるかどうか不明です。
ガレージメーカーなので引き継ぎはできないと思います。
保証はないものと考えてください(こちらから引き継げるか逢瀬さまに問い合わせはできません)

逢瀬では中古でも保証は継続可能です。ただし中古の引き継ぎ以前の段階で発生していた問題や、明らかに使用上の問題が見られる内容は保証対象外です。例えば出品段階で傷や破損や不具合がある、輸送時のトラブルなどは対象外です。

ですが中古引き継ぎ時に正常動作していた本来正常であるべき動作が、引き継ぎ後に「正常使用していたにも関わらず発生した不具合」については保証対象です。保証期間は最初のお客様へ販売時点から1年以内とさせていただきます。当面は保証引き継ぎ費用などは不要です。

今後引き継ぎや保証のために大幅な労力を割かなければならないほど販売実績が伸びない限り、以上のように対応いたします。

逢瀬の目標と売上規模

こういうお話はどの業界でもまず公開されないと思うので、あえて公開してみたいと思います。これからオーディオ業界に参入したいという方にとってはあまり夢のない話です。そしてオーディオ業界の方にとってこの文章がどう思われるのか不明ですが、とりあえずこの文章を目にすることがあったら「あそこは全然儲かってないんだな!」と思ってください。こちらとしては同じような規模のところの方へは「お互いに頑張っていきましょう!」と言いたいです。

経営状況について

まずですがWATERFALL Integrated 180は最終成績(売れた台数)は一桁です。もちろんパワーアンプもDACも似たような実績です。これをお客様に話すと驚かれるのですが事実です。HPをみるとそれっぽい作りですが、今時この程度のページはほとんどマンパワーを割かないで作れます(一人で十分)。

ということで逢瀬は実は全然儲かっていません。

この台数で会社の維持費がどれだけ出せるのか試算してみましょう。30万円を10台売っても300万円です。そこから原価、開発費がありますので、それらをひいたらどうですか?実際には10台も出ていませんので、普通の会社の維持費を知っていればたった一人のアルバイト程度の人件費にすらならないことがわかると思います。オーディオ業界での他の事情は全く知らないのですがオーディオで知名度がうちよりも低い所はこんなものかもしれませんね。

ここからわかるとおり逢瀬は普通のやり方で経営をやっていける売上規模ではありません。当然ながらとても人を雇える規模ではないですし、全て一人で頑張るしかないのです。ではこの程度の売上でどうやって会社を維持しているのかと言えば、まず住居を事業に割いて使用しているので事務所のような経費のかかる所は借りていません。あと普段オーディオ以外の仕事(所謂これが本業)をやっております。そしてその仕事以外にも副収入が複数あります。

それらを総合してオーディオの会社を継続出来ています。しかしこれを見て「それでは逢瀬はそのうち潰れてしまうのではないか?」という心配はしないでください。考え方を変えましょう。逢瀬はあまり製品が売れなくても維持していくための余裕があるので会社がなくなることはありません。

利益が出る前提で戦略を組めば売上が出なかった時に会社は危なくなってしまいますが、そうではなく利益がでないことを予め見越しており、売上が少なくても余裕で会社が維持できる状態になっていると考えてください。それはまだ長く遠い目標を達成するための長期戦略です。

幸い私は年齢も業界の中では若い方ですから、これから10年後、20年後も心身の健康が許す限り気長に続けていきたいと思っています。

逢瀬の目標

当面の目標は、製品の音質が真のハイエンドクオリティであるという絶対評価を、限られた音楽的な方向性の一端で良いので確保することです。その先の目標もありますがまずはこの位置にあがることが第一となります。ここに売上という要素は何も入りません。まずは売れなくてもよいのです。それよりもそのような認知がしっかり広まることを目指したいです。

そこに至るためにはまだまだ目標には遠い現状があります。要因の一つはおそらく製品がまだ未熟な完成度でしかないからだと思っています。同等レベルの競合製品と比較して悪くないレベルでは全然駄目で、多くの人の印象を圧倒し超えていかなければなりません。競合がどうとか意識しているうちはまだまだだということでしょう。自らの究極を目指しそれを実現することが求められます。

もう一つの要因としては資金不足でイベントへの露出の機会がないことも原因でしょう。貸し出しだけではお客様に認知していただく機会に限りがあります。ですがまだ据え置きのオーディオイベントに出店できるだけの資金力が逢瀬にはありません。ここは気長に資金力をつけて挑戦していきたいところです。ただし売上が目標ではないので皆様にイベントでスピーカを鳴らす姿をお見せするためには時間は相当掛かる(下手したら10年以上後?)と思っています。

売上至上主義を放棄することでもたらされるもの

これはもう必死になって目先の利益を追求する営業努力から開放されるということです。そして会社の維持するために売ることに必死になってしまうことは音質追求のための目を濁らせてしまう可能性が高いため、音質を追求する上では売上という雑念から開放されることは凄く大事なことだと思っています。これをここに投稿しているのも決意を改めて定めている目標に邁進するためです。

これによって絶対的な音質レベルの高さを追求するため開発に専念することを選べます。例えば先日に音質面でベストではないと思ったIntegrated 180とPower 400とAK4495S-DACは次世代モデルがまだ出来ていないにも関わらず全て生産完了にしました。利益を出すことが一番重要ならこういう決断は絶対に出来ないでしょう。経営的には商品を全部取り下げて売るものがない状態にしてしまうなど、狂っているし最も望ましくない選択だと思います。

利益を出すことが一番になってしまうと、どうしても売るためにはどうしたらよいかということが優先されてしまうことになります。こうはなりたくありません。売るために真実を捻じ曲げるようになってしまったら末期的だと思っています。そのようなことをせずに会社を続けていくことは理想論ですが、理想を実現するための体制は出来ていますから、目標の達成までこの状態は継続したいと思っています。

オーディオの終着地

オーディオの音質追求はこの世の真理の探求とにています。おそらくこの旅に終わりはありません。真の終わりはありませんので終わりは自分自身で設定するものです。

宇宙について調べるほど新たな疑問が増えるように、オーディオもこれで十分これで終わり、というものは訪れることがないように思っています。真理とは目の前にあるのに大抵が最もわかりにくく掴みどころのないもので、見る人によって見え方も評価も変わるものです。都合よく見ようと思えばそう見えてしまうので、終わりだと思ったらそこが終わりです。オーディオもそういう非常に哲学的な世界で、それは世の真理と共通する部分があります。

ですので全てを知ったような口ぶりでもうこれで終わりとか究極を謳うオーディオほど実は不完全なものはないと思っています。この世界のすべてを知った人がいないように、オーディオでも真の究極と終着点を知った人物もまた不在のはずだからです。上記のような発言はあくまでその人に見える世界でのみ究極回答であるように見えるというのが正しいでしょう。こういう事実は常に念頭に置いておかなければなりません。

逢瀬はそのような盲目的な状態を恐れます。上記のような限界は自分自身で自覚したいと思っています。目指すのは全ての究極ではなく、一定の領域において限られた究極だということです。そういうことを自覚するためには率直なお客様の評価が重要です。自分自身だけで見える世界には常に限りがあるからです。かといって他者の意見に振り回されることも正解ではありません。誰もが完全ではないのです。すべてを見通すことは出来ません。なので沢山の意見の中から自分の目標にとって足りないものを探し出し、目標に足りない部分だけを追加して反映していくことが重要であると考えます。このとき異なる目標につながる道はあえて絶たなければなりません。

以上のようにオーディオには限りない世界が広がっていることを認め、自分自身のレベルを客観的にわきまえた上で、オーディオの一部領域での究極を目指したいと思っています。それは決して全てにおいて究極からは程遠いのですが、その一端だけでも確保することは難しく、十分に遠い目標です。その一端を確保した時、ようやく次の目標が見えてきます。

もし目標達成のステージが変わって、逢瀬の目標が変わったときには、あたらめてこのBlogでそのお話を書きたいと思います。

 

 

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