デジリコ=Digital Reconstructorの開発状況について

2021-05-18:Bluetoothからの音源再生は今の時点では対応しません。対応はあくまで操作のみです。iOSへの対応は現在未定です。当初は対応機種の幅からAndroidの対応となる予定です。開発が難航した場合、従来インターフェースで発売スタートする可能性もあります。その場合Bluetoothに対応する仕組みだけはハードウェアで組み込みしておき、あとから更新で対応を検討します。

表題の製品の音質設計基準評価が完了しました。某ハイエンドトランスポートと比較して、ある程度比較に足りる性能となることが開発目標だったのですが、先日の出張でその比較目標の達成を確認できました。具体的な比較製品の情報についてはここでは書くことは出来ませんが、そのトランスポートの音質は現在市場内でも最高峰の一つの可能性が高いことは各方面の情報からわかっています。これで音質設計は完了です。

デジリコとはなにかについて、十分な認知がされていませんのでここでもう一度整理します。

  • 入力と出力がどちらもデジタルとなる、DDC=デジタルtoデジタルコンバータ
  • 無対策PC等、劣悪なデジタル信号からハイエンドクラスに匹敵する高音質デジタル信号にリコンストラクション
  • USB、ネットワーク、同軸、光、HDMI-I2S入力に対応
  • AES、同軸2系統(50Ω/75Ω)、HDMI-I2S出力に対応 (音質上の問題で光、USB出力は非対応)
  • Bluetooth接続による、携帯電話からの操作インターフェースを提供(現時点の目標)
  • 既存のオーディオシステムにネットワーク入力、デジタル入力切替機能、デジタルボリューム機能の遠隔操作を実現
  • ただし外部クロックには非対応(コストメリット、投資の割に大きな優位性がないことが確認出来たため)

音質だけでなく、既存のシステムの利便性を拡張する可能性をもつ高機能DDCとなる予定です。従来の対策製品では複雑大規模、特殊規格品、単一機能製品の高度な組み合わせによってデジタル伝送品位の問題へ対応することが主流でした。そのため音質向上のたびに機材が増えてゆき、信頼性や利便性が制約され、接続や機能的な自由度も阻害される可能性がある、非常に困難なチャレンジでした。またかなりの高額な製品を必要とする場面もありました。

しかしデジリコは高度で複雑な対策を必要としません。これ一台でデジタルの音質的問題を大幅に改善します。逢瀬は既存のデジタル伝送の問題の本質を見直し、利便性や柔軟性をできる限り損なうことなく、無対策PCからのデジタル出力をデジリコに接続するだけで、ハイエンドトランスポートに匹敵する高音質への引き上げを実現することが出来ました。そして全ては標準規格で既存製品を無駄にしません。さらに音質基準で価格を設定しませんので、誰でも購入できる価格を目標としています。

以上のようにデジリコの特徴は一般的なオーディオシステムにあとから手軽に組込できる製品です。

もちろんこれを入れたらデジタル伝送が完璧になるわけではありません。オーディオに終わりはありませんから、更に先の限りない向上へのチャレンジの余地はあります。ですがデジリコを入れれば無対策のままでも十分な音質へ引き上げができます。これが重要な点です。

Bluetoothインターフェースの開発が残っているのでまだ相応の開発期間はかかる見込みですが、ハードウェアの部分は完成の目処がつきました。特に音質目標の達成が最も困難な目標でしたので、今後は比較的スムーズに開発を進められると予想しています。

今しばらくお待たせいたしますが、よろしくお願いいたします。

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デジリコ=Digital Reconstructorの開発状況について” に対して14件のコメントがあります。

  1. ほげ太郎 より:

    デジリコに興味が湧きました。
    赤外線リモコンには対応しない方向でしょうか?
    我が家では学習リモコン機能をもつスマートホーム用ハブを設置し、AK4499 DAC含めた複数のオーディオ機器をスマホアプリで操作しており、重宝しています。
    赤外線は操作を一つのアプリに纏められるという点でメリットがあります。
    また、bluetooth用の専用アプリとなると、スマホのOSのアップデートに対し専用アプリのメンテをいつ迄続けてくれるだろうかというのがユーザーサイドとして不安が残ります。
    こんな感じの赤外線リモコン派もいますので、仕様検討の参考にして頂けたらと思います。

    1. ause より:

      ご意見ありがとうございます。両方のインターフェースを提供すると開発難易度が一気に上るのでどちらかでの対応と考えていますが、アップデートやメンテナンスはたしかに問題になりそうです。放置をするつもりはなくてもなかなか開発が出来ないタイミングもありそうです。なかなか悩ましいところではあります。

      ただ赤外線リモコンのままだと先がないことは事実です。特に現在はアップルリモートを標準にしていますが、これがいつまで生産継続で入手可能なのかわかりません。製造中止で入手が不可能になると全機種でのアップデートが必要になります。現在のファームで対応している他のフォーマットの既製品がほとんど販売していないことが理由です。アップルは古いフォーマットの切り捨てが早いことでも有名なので不安は残ります。

      いずれにしても将来的にはモノクロ液晶ではなくフルカラーでより現代的なインターフェースを提供したいとは考えています。そのままでは既存機器と組み合わせたときの利便性という意味で進歩がないのも事実なので、ですのでリモコンについてもアプリ以外にも将来に備えた新しいハードウェアインターフェースを提供できるための準備は進めたいと考えています。

  2. 阿武美沢 より:

    デジリコに期待しており、発売を楽しみにしてきています。
    AES/EBU入力とWord-Sync出力への対応は(オプションでも)可能でしょうか。

    1. ause より:

      ご意見ありがとうございます。

      ・AES入力は基板とケースのスペースが有れば対応現実的ですので前向きに検討します。
      ・Word-Sync出力についてなのですが、クロックの長期精度を改善する機能はありません。本機はクロック性能に主軸をおいた機材ではないので他社と比較してこの機能に何かの優位性があるか疑問が残ります。

      1. 阿武美沢 より:

        ご回答ありがとうございました。

        Word-Sync出力の件ですが、オーディオ信号送り出しにLynx E22カードを使用しておりますのでデジリコのWord-Syncを入れてやることによりオーディオ信号をDAC(デジリコ)側と同期をかけ送り返す事が出来るのではないかと考えた次第です。根本的に理解が違っているのかもしれませんし、音質向上に寄与するのかどうか判っていませんが。

        AES入力の件は、ご検討よろしくお願いいたします。

        1. ause より:

          以下、ややこしいお話かもしれませんが、おそらくこうなるという回答です。再生専用の場合は以下のようになるので、同期は不要かと思います。

          E22(マスター) > デジリコ(同期リクロック) > 外部DAC(スレーブ動作)

          この場合E22がマスターでクロックとしてはE22に追従してすべて同期している動作です。この動作で問題なく音質が確保されるのがデジリコの特徴です。通常であればE22のクロックに音質が依存するのですがそうはなりません。WordSyncが必要になるのは外部ADと同期が必要な場合になるとおもいますが、この場合もE22をマスターとして外部ADCをE22と同期させればDACはスレーブ的に同期していますから、単一IFでもAD/DAデータを取り込むことは可能です。これでおそらく問題ないと思われます。

          デジリコ側からのWordSyncが必要なケースはかなり限られそうです。例えばAD/DAの完全同期が必要な場合で高レートのときは要注意です。デジリコでは上流から来たクロックのジッタークリーン処理を行う関係で長期的誤差はなくても微小なジッター補正のタイミング誤差は生じる可能性があります。特に高いクロックだと微小なズレにシビアとなりますから無視できない可能性があります。ですが192k程度ならおそらく問題ありません。

          たとえば192k動作時のBCKは12MHz程度なのでジッターの誤差自体がこのレートをまたぐほど大きくないためです。ですが最新の記事にも書いていますが384k以上になるとBCKが倍のクロックになり25M近辺ですから許容誤差は半分になります。こうなると上流のジッター量次第ではタイミングのズレが無視できなくなります。768kでは50Mになりますからこうなるとジッターの影響でデータを取りこぼします。

  3. mos-G より:

    もし開発に余力があれば、cueシートを読み込んで再生できると嬉しいです。

    1. ause より:

      すみません。ご質問の意味がよくわからなかったのですが、プレイヤー側ではなく内部に直接ファイルを読み込んで再生できるようにしたいということでしょうか?参照先は外部としてもです。

      まずこちらではプレイヤーソフトのようなものは一切作成していません。何か独自のソフトウェアを搭載してそれでLANやBluetoothに対応をするわけではなく、単体でLAN対応のオーディオ用ハードウェア基板を載せて対応します。なのでその基板メーカーが対応している機能以外はこちらでは変更できません。Bluetoothも同様で通信を自前で開発しているのではなく古くからあるシリアル通信に変換するチップを乗せるだけです。内部はLANもBluetoothも簡単な通信でマイコンとやり取りをしているだけなのでできることは相当限られています。Linux等のOS上で自分で組込して開発しているわけではないので、ソフトウェア的な機能追加はできないです。

      逢瀬は私自身が一人でやっている関係もあり、現実問題としてソフトウェア関連はそれほどのスキルはありません。ソフトウェアの複雑な機能を実現するのは難しいとお考えください。基本的にハードメーカーから提供されている機能以外のソフトウェア的なアップデートはこちらではできないです。すべてを自力開発となるととんでもない労力がかかりますので現実的ではなく、今回のLAN基板も他のオーディオメーカーも採用しているものです。

      以上、ご理解よろしくお願いいたします。

  4. からあげ より:

    現状では発売はいつ頃を想定しているでしょうか。分かる範囲で構いませんので宜しくお願い致します。

    1. ause より:

      少なくとも来年以降を予定しています。来年中を目指す、来年末までになんとかしたい、というのが現状です。一番問題なのが半導体の品切れで、最近調べてみたところ超重要機能のICが入手できない状況です。一部設計変更でテストをするしかないです。

      もう一点の懸念はBluetooth用のAndroid側インターフェースであまり普段触らないプラットフォームの開発なのでよくわかっていないことが多くすぐに解決できる状況ではありません。ただしこちらは上記と違って致命的な問題というよりはスキルがある方ならすぐに解決できる問題だと思います。半導体が入手できないうちにゆっくり進めようと思っています。

      お待たせいたしますが、よろしくお願いいたします。

  5. ぽり より:

    DC電源になると聞いております。
    何Vの予定でしょうか?

    トランスポートがSPDIF, USBに対応している場合、デジリコ単体(トラポ出力の音質差は無視)で見た場合、どちらで受けた方が優位でしょうか?

    いずれも、現時点で分かる範囲で教えて頂きたいです。

    1. ause より:

      電圧は6Vの予定です。ただし変更になる可能性はまだあります。
      どれでもある程度の音質は確保できますが、絶対クオリティですと入力は光SPDIFがノイズの観点では最も有利です。ジッターは内部で取りますのでどれで入力しても問題ありません。そうなると電気的接続によるノイズの有無が重要になります。PCと接続されるUSBは最も不利です。

      1. ぽり より:

        ご回答ありがとうございます。

        6V予定とのことですが、勝手な希望としましては、より一般的にアナログ電源製品が多い5, 9, 12, 19Vをご検討頂ければと思います。

        6Vで製品化された場合、特注での電圧変更は可能でしょうか?

        また、何Wでしょうか?

        よろしくお願いします。

        1. ause より:

          9Vでも供給可能です。すべての電源系統はレギュレータを経由しますので9Vでも壊れることはないです。6Vは発熱で最も有利なために標準設定しています。内部で使用するのは5V-3.3V-1.8Vです。
          消費電力は最終動作仕様が確定していませんので現時点では明言できません。現状の試作基板より消費電力はまだ上昇する見込みです。

          補足:現状の構想の範囲での回答なので、電圧仕様については最終的に再調整となる可能性を残します。

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