ラインナップ品切れが続いている理由について

メールでご質問がありましたので、こちらも全体向けとして一度記事にまとめたいと思います。なぜ現在の製品のほとんど枯渇しており、売るものが無くなってしまっているかについてのご説明です。

逢瀬の販売実績は以下のようになっています。普通こういう情報は発信されないと思いますが全部公開します。

  • Compact 15台前後
  • Integrated 180 5台前後
  • Power 400 10セット強
  • AK4495DAC 20台強
  • Power 500 20セット前後
  • Integrated 250 30台前後
  • AK4499DAC 150台強

以上です。AK4499を除けば最終成績まで2-4年の期間の売上でこの数字です。概ね一ヶ月あたり1-2台というペースになります。販売直後に少し売れたあとはほとんど停滞ということです。事実上Integrated 250をふくめてもだいたい生涯成績で30台程度が上限でした。

なので最初の計画時点から生産数が少ないことは最近まで通常の状況でした。

生産リスクについてはIntegrated 180のときに思い知りました。当時としては高機能で比較的高音質な製品でもありましたので30台くらい部材を用意しましたが180は殆ど売れず大変困ったモデルでした。失敗の最大の原因はプリメインアンプと認識されてしまったこと、オマケ的なアナログ入力の音質が最も悪いにもかかわらずアナログ入力目当ての試聴が多くなりました。本来一番力を入れていたDAC部の性能は、世間の「プリメインのDACはおまけ」というイメージからか試聴自体されないことも多く、DAC一体型パワーアンプという視点では評価されなかったことで評判も伸び悩みました。もちろん今ほどDAC側の音質も全方位で成熟していなかったし、アンプ部もNcoreではなくUcdで駆動力にやや欠ける面がありましたので、総合的に課題が多いモデルでした。

結局この製品の内部基板はDACキットやアンプキットとして赤字ギリギリで処分、ケース部材はAK4495DACに流用してなんとか在庫処分を行いました。当時はそのような状況でした。この反省があったからIntegrated 250ではプリメインアンプではないと強く主張し、中途半端なプリメイン的アナログ入力機能は完全削除し、アナログ入力はパワーアンプダイレクトのみ、その代わりにDACとアンプを完全独立動作ができる特殊仕様としました。尖ったモデルになりましたが少量生産モデルですから、決して一般向け大衆向けの製品ではない会社の立ち位置との相性も良く、むしろうまく行っていると思います。

生産に話を戻します。要するにIntegrated 250やPower 500の開発時点で大量生産は経営的視点からすればハイリスクだったのです。多く売れる見込みがないのでそれでも問題にならない程度の生産数以上に踏み込むことはできませんでした。Integrated 250も前作比で大きく飛躍していますがまだまだビジネスのステージは変わりませんでした。上記のような少量受注生産で何も問題は起きませんでした。

逢瀬は現在のところ完成品在庫を持たずすべて受注生産としていました。売れない現金化できない在庫は数値上の財務状況を即悪化させるからです。在庫は何故か利益計上になるので売れなければ現金がないのに数値上は利益が出ている状態になり資金繰りが悪化します。売上や利益には税金もかかります。でも現金がないとなります。これは受注生産ならこの問題を回避できます。だから逢瀬は継続的に受注生産としてきました。

それが急に何もかも変わったのは4499-DACの発表前後からです。急にパワーアンプやIntegrated 250も売れるようになったので在庫が急になくなりました。とてもありがたいことではありますが、需要の急上昇はすぐに対応ができるものではありません。今すぐにどうにかできることではないので、少しずつでもラインナップを復活できるようにしていきたいと考えています。

そろそろビジネスのステージが変わりつつある感触もありますので、今後低価格なモデルの生産数は大幅に拡大する予定です。廉価版パワーアンプの価格を下げられるようになった一番の理由は大幅に生産数を増やしたからです。Power 502は上記の倍以上の生産予定です。大量の部材はおいておくことが難しいので今後は在庫も持つことにしました。当分売り切れないと思います。400と500のユーザーは買う必要がないので買い替え需要はないと見込んでいます。

デジリコも同様に初回生産数は相応に多めにしたいと考えています。こちらは需要が全く予想できないので事前に購入者数を募ってから生産をします。とりあえず現状の音質確保のための重要ICが年内に納入できないことがわかっていますので、デジリコは生産すること自体が不可能なのはご理解ください。

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ラインナップ品切れが続いている理由について” に対して2件のコメントがあります。

  1. S より:

    廉価パワーアンプの発売は何月頃を目標とされていますでしょうか?

    1. ause より:

      今の所ですが7月です。重要部品が6月いっぱいで揃う予定ですが、確定はしていません。なので最もスムーズなケースでは7月中に出荷開始になります。
      一部部材が入らない場合でもまもなく販売の見込みがあれば同時期に予約の受付は開始したいと考えています。

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