数量完全限定、特注仕様DACの追加情報
こちらの価格は28万円 税別です。
2016/02/22追記 今週中にDACの貸し出しをスタートいたします。申し込みは下の青いボタンからお願い致します。現在8名お待ちいただいておりますので、現在からですと2ヶ月ほど貸し出しに掛かる見込です。
前回アナウンスした内容の追加情報になります。内容についてまずは概要から書きます。ただし現段階の予定なので若干の変更が出る可能性はあります が、こちらのスペックのうち大半はすでに実現可能です。
- DSD/PCMボリューム変更対応、ヘッドフォン対応、リモコン対応
- ES9018を超える音質のAK4495Sをデュアルモノで使用
- 電源系統も完全なデュアルモノ設計
- 完璧なモノ設計によりクロストークは測定限界の-140dB以下(ヘッドフォンは含まない)
- 超高性能電源により、アナログ電源の理論上のノイズ抑圧比は約-300dB
- 384kHzPCM、11.2MhzまでのDSDフォーマットに対応
- DSDの過渡応答を正しく再現可能
- SPDIFからのDoPに対応。DoPはDSD64までの対応(DSD128での動作確認は出来ておりません)
- DSD、PCMの切り替えノイズなし。プリを省略しパワーアンプに直結が可能
- デジタルフィルタの切り替えに対応
- ロージッターかつppbクオリティの高性能TCXOオシレータを搭載しDAC素子へ直接入力
- 一部のDACで潜在的な問題を解決(詳細は発表時に公開)、(当方の調査によるとこの問題が起きないDACは当初の予想より多いようなので表記を変更しました。)
- 多系統デジタル入力に対応。OPTICAL:2、COAXIAL:2、AES/EBU:1、USB:1
- 出力系統は、RCAアンバランス:1、XLRバランス:1、ヘッドフォン:1
- DACとしては大容量のトランスを搭載し安定感のある低音を実現
なおこのDACは特注仕様の試験的リリースのため、以下のような制約があります。
- 正式モデルではありません
- ケースは背面パネル以外Integratedと共通のものになります
- パネルはIntegratedと共通で、専用のネームは入りません
- 背面パネルにモデル名等の表記はありません
- 価格はIntegratedと同等です。
最終的に正式なハイエンドDACをリリース時にはこのあたりはすべて見直し、ネーム入り+新規型番の新製品として、ケースも新規設計で作り直しと なります。採用するDACも来年AK4497の発表がアナウンスされておりますので音質に問題がなければ正式版ではAK4495SからAK4497へとアッ プグレードする予定です。AK4497はすでに試作品が動作している模様ですのでそう遠くない時期に発売されると思っています。ということで正式 なハイエンドDACの登場は少なくともAK4497の発売以降となる見込です。
なお採用DAC素子であるAK4495SはAK4490、AK4495を超える音質であることを確認済みです。確認は同一レイアウト基板、同一パーツ、同一電源での比較による対等な条件での比較による評価です。以前作成したDAC基板差し替え可能な試作品にて比較試聴しています。ES9018を超えるというのも同DACの差し替えによる比較結果です。この結果ES9018はAK4495S、AK4495以下であることがわかりました。
もちろん従来から訴えているDAC素子による音質差はアナログ設計、基板設計などと比べると遥かに小さい影響しかありません。AK4495Sを使用しているから高音質というわけでは決してなく、それ以外の要素を出来る限りベストとした上で初めて有意となる差でしかありません。しかしその他の条件をきっちりと満たした上での比較では違いは相対的に大きく感じるようになります。それはハイエンドDACのクオリティを目指すのであれば、出来る限り隙がないように対策していくことが重要であり、現在の当方の最新DACは素子の選択も重要である、そのような領域に到達しているということの表れでもあります。
最新DACの音質について
Integrated時代のDACと比較して最新のDACでの最大の変化は古い録音の聴感音質がかなり向上している点です。デジタル初期の音源は 録音時に消えてしまった音があるため向上の余地が少ないですが、アナログの全盛期の録音は見違えるような再生となりました。
この時代の生録音はレベルが低かったりノイズが多かったりと悪いシステムではそのまま悪く再生されますが、実は楽器のディテールなどはローレベル の領域に録音されており、DACの音質向上によってローレベルの再現性が向上し細部までよく再現されるようになるようです。
これによって最新の録音と古い録音の聴感上の音質差が大幅に縮まります。当方が感じているのはある一線からDACの音質が向上していくと古い録音 の音質は伸びしろが大きく、逆に新しい音源やハイレゾ音源は向上しても古い録音ほど大きくは向上しないという点です。
このあたりはあくまで個人的な印象なので上記は参考程度の話として聞いていただきたいところですが、少なくともこちらでは本当に良いDACはハイレゾなどに頼らずとも古い録音やCDでも十分良い音をだすことができると感じています。お客様にとって本当にメリットが有るのはお気に入りの音源をハイレゾに買い替え、ハイレゾ対応機器に買い換えることではなく、既存のコレクションがより良いサウンドを奏でることだと思っています。この最新DACはそのような目的に適合するはずだと信じています。
現在貸し出し機を準備中ですので、是非ご自身の耳で最新DACの音質をチェックしてみてください。貸し出しの予約フォームを設置いたしました。規約を良くお読みの上下記より申込ください。「AK4495S試作DAC」が該当品となります。貸し出しのスタートは2月中にはスタート出来る予定です。
貸出の申し込み
ZANDENが使用している「パルシャット」や「ファインメット」は使用するのでしょうか?
http://www.stereosound.co.jp/news/article/2013/01/14/17007.html
http://www.stereosound.co.jp/review/article/2016/01/15/43484.html
177t80さま
お問い合わせありがとうございます。結論から言えばそれらを使用する対策は行う予定はございません。ですが同様の課題に対して対策を施さないという意味ではありません。
あくまでこれは逢瀬のいままでの経験上のお話なので参考程度にお願い致します。オーディオの開発で特定製品を使用した一点突破型の音質向上は費用対効果が悪くなりやすく、それはお客様への直接負担となる製品単価を上昇させる原因となることが多いです。
逢瀬の考える最も効率的な対策とは、高額品を一点で使用するより十分な性能の部材を必要な量でしっかり「隙なく」使用していくことだと考えています。これは最終的には同等以上の効果をより低価格で実現する方法です。
~を使ったから高音質、というのは宣伝として非常にわかりやすいですが、それよりも「効果的に使われているか」がより大切です。
たとえばパルシャットは高周波のノイズ対策に関係するものですが、穴だらけのケースでは外来ノイズに対して十分な対策ができているとはいえない状態です。このような状態でパルシャットを使用しても穴がノイズの出入り口になりますので、それを使っただけでノイズ対策として十分に効果的と言えるかは疑問です。
DACの音質差も同様です。~のICを使っていれば高音質。ではなくてアナログ段の設計がより重要なのは経験豊かなオーディオファンならばよくご存知かと思います。ノイズ対策も全く同様で、ただひとつ~を使っていればそれでよいということはありません。
当方では高周波による音質への影響自体はだいぶ以前から認識しています。試作版のAK4495S試作DACでは基板上で相応の対策をしていますが、製品版ハイエンドモデルでは基板のみでは不十分と認識しさらにケース設計から現状より更に進んだEMC&EMI関係の対策も十分に取って行きたいと思っております。必要に応じて付属ケーブルにも必要な対策を施す準備もあります。
これらは特定のパーツを使うことだけで簡単に達成される課題ではなく、いかに隙なく対策するかがより重要だと認識しています。そしてその効果と違いは測定でも判定しています。
すこし専門的なお話となりわかりにくい部分もあるかと思われますが、以上よろしくお願いいたします。
非常に丁寧なご回答どうもありがとうございました。質問したパーツはアクセサリーの類であり、費用対効果は高いのではと質問いたしました。製品の完成を楽しみにしております。
177t80さま
ご返答ありがとうございます。
もし教えていただいた部材でなければどうしても対策できないような段階が来ましたら採用を検討したいと思います。
アクセサリーの情報ありがとうございました。
ES9018とAK4495Sとの比較のうえAK4495Sの採用を決めたとのことですが、
「問題がなければ正式版ではAK4495SからAK4497へとアッ プグレード」する前に
AK4497とES9038PROの比較はお考えでしょうか?
i2sデジタル入力の搭載はあり得ないのでしょうか?
ご要望ありがとうございます。
標準では対応しておりませんが、特注対応でI2S入力の追加対応は可能です。
しかしいくつか制約があります。
現行のAK4495Sに追加する場合ですと標準USB入力を外しての対応となりますので既存のUSB入力がなくなります。
もう一点はDSDの対応がネイティブ対応ではなくなります。本機ではDSD信号をI2Sからの読み取りではなくDDCからの専用の判定フラグでDSDと判定しているためです。
このような制約がありますが対応はできます。
ご要望が多ければAK4497機ではもう少し拡張性を念頭に置いて設計することも検討いたします。