今後のパワーアンプ製品の予定について(P502LとP952の生産終了)

NCx1000 OEMは、画期的なNCx500 OEMをフルブリッジで強化した高性能モデルです。NCx1000 OEMは、前モデルの成功に基づき、4Ωで少なくとも2倍の出力を提供するように設計されており、NCOREx®ファミリーのオーディオ・パワーと性能の新たな基準を打ち立てます。

Hypexからハイエンド向けの新製品のNCx1000が発売されるようです。技術的にはNilai世代の内部BTLバージョンと思われます。最高出力+ローノイズ低歪という内容になるはずですが、これを使用した完全な新製品を作る予定は今のところありません。

NCx1000が1ET7040SAとピン互換で簡単にアップグレードに使えそうな場合のみ、P952のアップグレード対応と在庫のマイナーモデルチェンジ対応をします。

それ以降の展望についてですが、現状でP952とP502Lはほとんど動きが止まっていること、特にP952の販売実績が悪く殆ど買い替え需要もないことから、これ以上のハイエンドラインの新規設計はかなり需要が少ないと予想しています。最近は中古相場でNcore系の価格も下落傾向が見えますので、そもそも国内では中価格帯のD級パワーアンプ自体もう盛り上がっていないと判断しています。

そのような状況なのでP952以降の完全新規パワーアンプの計画は相当慎重です。

P502LとP952の今後

P502Lについては現状の在庫+最後の増産で終了予定です。予約希望リクエストが有ればその分の内容を見てある程度余裕を持って増産しますが、特に購入希望がなければ今の在庫のまま生産終了とします。

円安インフレで同様のコンセプトではP502Lの新製品はもう作れません。今の値段で売れるのは今のモデルが最後です。

値段を上げた同等モデルは需要はもうないと予想しています。実質Nilai500Kitがその役割になったと判断しています。なのでP502L関連の余剰部材(NC500、SMPS1200)は新しいコンセプトの新製品に使います。既存のP502Lのお客様へはNCx500(Nilai世代)へのアップグレードが可能そうならマイナーチェンジ、アップグレードは一度リクエストを募集予定しています。

P952についても同様で現状の仕掛り品で生産終了予定です。こちらはリクエストいただいてもケース部材がないので増産予定はありません。といってもP952は現状の販売ペースであれば数年分の在庫がありますので特に問題はないと考えています。

Purifii 1ET9040BA、Hypex NCx1000を希望のお客様へ

以下はNCx1000がP952のアップグレードに使えない、ピン互換ではない場合の想定です。

まずPurifiiの1ET9040BAは電源電圧が特殊でSMPS3000が使用できません。SMPS1200+AC100Vでは最大出力は引き出せないので日本ではほとんどアップグレードの意味がありません。パワーアンプ自体は相当ローノイズになりましたがAD797やLT1028以上の超ローノイズ段を持つインプットバッファにしない限りそのノイズ性能が活きることはありません。

なので当社としては1ET9040BAは諸々の理由で手掛けるつもりはないです。100V仕様のままでは現状のハイスペックを活かすにはコンデンサ山盛り設計しかなく、軽量小型でハイパワーの方向性は100V電源の限界に来ていると思っています。そしてコンデンサ山盛りの大型ケースのアンプは当社のポリシーに反するのでやるつもりはありません。

アンプではなく電源が大幅アップグレード(AC100Vで常時1500W取り出せる電源など)などがあれば新しいアンプも検討できますが、新規ハイエンドラインのアンプに見合う電源がなければ開発の意義はないと思います。なにしろ1ET7040SAでもバッファアンプの限界付近ですし、最大出力もAC100Vのままアンプだけ更新しても現状から性能的にはほとんど同じです。

NCx1000の場合はSMPS3000が使えるのでAC200Vなら意義があります。ピン互換でない場合は基板を新しくしなければならないのですが、特注のリクエストがあれば検討はします。新しい基板にするならNCx1000の性能を活かせる超ローノイズ段を持つディスクリートインプットバッファを新規設計します。ケースはP952と同じ、価格はP952より大幅に上がりますがそれでも希望があればというところです。

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